14.ツーマンセルとトランシーバー
他の人からコツを教えて貰っている勝平。今回はその続き。
「ちょっとしたコツ?」
「そう…ほらあそこのネット側にいる人をよく見て」
男性が指をさした方向を見ると、バリケードに隠れている男性が2人いた。
「彼らは俺と一緒に来た友人達なんだ」
「あ…そうなんですか」
「それで、彼らが見ている方向をよく見て」
「向いている方向?」
そう言えばぁ……戦っている彼の友人達はそれぞれ別方向を見ていて、時々様子を見るために相方が見ている方向をパッと見ている。
「……何か、自分が見ることが出来ない方向を仲間に任せている感じがしますね」
「うん。やっぱり1人じゃ対処出来ないことがあるから、仲間や近くにいる人やなんかとあんな風に連携を取るのが大事なんだ。ツーマンセルは大事だよ」
「ツーマンセル?」
※鈴木が疑問に思っているツーマンセルについて俺が教えよう!
ツーマンセル。英語読みにすると Two man cell と書く。
ツーマンセルは簡単な話。2人1組で行動することだ。
3人ならスリーマンセル。4人ならフォーマンセルと呼ばれる。
……まぁ本物の軍人達はツーマンセルになれるようにするため、偶数で部隊を編成することが基本だ。だから奇数の部隊編成は基本的にやらないと思ってくれ。
「知らなかった!」
「まぁ普段から聞くような言葉じゃないからね。そろそろ前に出るみたいだよ」
片方の人が何かを話すと銃を構えながらバリケードから出て進み、その後に続くようにもう1人が付いて行く。
「あれがツーマンセルで基本的な動きね」
「えっ⁉︎ でも……前の人やられちゃったら、どうするんですか? 戦力が落ちません?」
「それでいいんだよ」
「……え?」
「前を進んでいる人がやられたら、後続の味方はこの先に敵がいると察知するでしょ? だから、余計な犠牲を出さずに敵がいるってことを仲間に知らせられるって思わないかい」
「あっ⁉︎」
確かにそうだ! 横並びだったら2人撃たれて終わることがあるかもしれない!
※ツーマンセルで動く場合は前を進む人を盾にするように後に続くのが基本的な動きだ。
戦術によってひし形や四角の形のフォーメーションを取ることもあるが……身も知らない人と連携を取るのは難しい。だからこういったことは基本やらないと思ってくれ。
それで話を戻すが、時と場合によっては別れて行動したり、離れた位置で周囲を索敵しながら並走して前線を上げたりすることもあるし、2つのルートで別れている場合はそれぞれの片方づつ別れて行動してから合流することもある。
そして片方が見つけた敵を撃って顔を出させないようにしている間に、もう片方の味方が先に進んだりもする。
だから状況によって仲間とどう連携を取るのかを、想定していた方がいいぞ。
「戦術って色々あるんですね」
「まぁね。でも十中八九使うとは限らないから、ツーマンセルはこんな感じに動くって覚えておけばいいよ」
YouTubeに載ってそうだから、後で検索してみようか。
そんなことを思いながら彼の友人を見ていたら、片方が敵との撃ち合いで負けてしまった。
「あちゃ〜……撃ち負けたかぁ」
「あ、でも残った方は敵が先にいると気付いたみたい!」
「そうだねぇ〜」
男性が間の抜けたことを言った直後に、その人は撃たれてやられてしまった。
「ああ〜…アイツも撃たれてやられちゃったかぁ〜……」
「あっ⁉︎ 敵が進み始めた!」
「向こうは2人だけしかいないことを確認出来てたんだろうね。ほら、腰辺りにトランシーバーを持ってるでしょ。あれで他の味方から、情報を貰ってたんじゃないかな?」
「トランシーバー……ってことはあの人達の行動は筒抜けだったんですか⁉︎」
「筒抜けって訳じゃないけど、僕の友人が進んでいる姿を他の場所から見たんじゃないかなぁ? って思ってる。その証拠にまた連絡を取ろうとしているし」
※トランシーバーについて!
トランシーバーを使えば離れた位置にいる仲間と連絡が取れる。なので戦況の情報交換などでは便利アイテムだ!
しかし使用する際は、自分と別ルートで進んでいる味方が大体どの位置にいるのか把握しないと意味がないので、自分は今どの辺りにいるのか、また味方はどこら辺にいるのか連絡を取り合った方がいいぞ!
それと注意点なのだが、トランシーバーは野外フィールドでは基本的に使用可能だが、場所によっては使用不可能なフィールドがある。例えば……デパートの中にあるフィールドとかな。
だからそこら辺も各サバゲーフィールドのレギュレーションに記載されているので、確認することを推奨する!
「トランシーバーって便利なんですねぇ〜」
「うん、便利だよ。…だけどもでもね。ヘッドセットとか付けてないと周りにやり取りが聞かれちゃうから、トランシーバー買うときは一緒に買った方がいいよ」
※イヤホンを買っているヤツなら分かっていると思うが、トランシーバーの通信ボタンを押さず、イヤホンに付いているボタンを押して会話するものがある。なのでそちらを購入することをオススメする。
「最近じゃスマホを使った通信アプリもあるけど、充電が早くなくなるし、ケータイ電波次第で通信状況が悪くなるからトランシーバーを使うことにしたんだ」
「そうなんですかぁ〜」
勝平は関心したような様子で男性の話を聞いていたのであった。
こうして勝平はコツを教えて貰ったのであった。




