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ただの日本のヒラ公務員(事務職)だった私は異世界の最弱王国を立て直して最強経済大国にします  作者: 脇田朝洋


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第111話 銀の閃光が走りました

 朝食終えると私は首席総務事務官の服に着替えて一度総務事務省に顔を出す。

 そして資料を持ってブランとゼランと約束した軍隊事務省の入り口付近でサタンと一緒に待っていた。


 今日も「銀の悪魔」は無表情。

 私たちの前を通って行く文官は明らかにサタンと目を合わせないようにしている。


 サタンってやっぱり怖がられているのね。

 少しくらい笑顔になればサタンも怖がられずに済むと思うけどなあ。


 そんなことを考えているとブランとゼランがやって来た。


「待たせたかな。アリサ」


「いえ、私も今来たところなので」


「そうか。おい、首席軍事務官はいるか?」


 ブランが軍隊事務省の受付の者に聞く。


「これは王太子殿下。首席軍事務官様は今は王国軍の訓練場に行っております」


「訓練場か……。ちょうどいい、王国軍の訓練が見れるぞ、アリサ」


 そう言ってブランとゼランは歩き出す。

 私は遅れないようについて行った。


 中央宮殿から出てしばらく回廊を進むと建物が見えて来た。

 そして何やら「ウオー」と言う声が聞こえる。


「どうやら訓練中のようだね。良い時に来たな」


 ゼランはそう言うと建物をグルリと回り運動場のような所まで私を案内する。

 運動場と思われる場所でたくさんの男たちが剣や槍などで訓練をしている。


「すごいですねえ。ここが訓練場ですか?」


「ああ。そうだよ。まあ、ここにいるのは王国軍の一部の人間だが」


「こんなに人が多いのに一部の人間ですか?」


「うん。王国軍は国境沿いの警備をしている者も多いしね」


 私はダイアモンド王国は最弱国家だと思っていたのでこんなに兵士がいると思ってなかった。


 そういえばワイン伯爵領でも若い男性は軍隊に入ることが多いって言ってたっけ?

 王国軍にも「即応軍人制度」を導入できないか検討したいところね。


「これはブラント王太子殿下とゼラント王子殿下ではありませんか。おはようございます」


 私たちに声をかけてきた男性は銀髪に青い瞳の30代後半と思われる人物だ。


「今日はいかがされましたか?」


「サーベルか。今日は首席総務事務官のアリサがそなたに用事があるらしくてな。ついでだから王国軍の訓練を見せてやろうと思ってな」


「そうでしたか」


 サーベルと呼ばれた男性は私に視線を移す。


「初めまして。首席総務事務官のアリサ・ホシツキ・ロゼ・ワインです。アリサとお呼びください」


「ご丁寧な挨拶ありがとうございます。私は首席軍事務官のサーベル・ルワンと申します。どうぞサーベルとお呼びください」


「ありがとうございます。サーベル様」


 私がサーベルと挨拶を交わし終わるとブランが言った。


「アリサ。実際に剣での切り合いを見たことあるかい?」


「いいえ。ありません」


 日本じゃ、こんな長い剣なんて持ってたら銃刀法違反で捕まるんじゃないかしら。

 まあ、許可があれば日本でも刀を所持することは認められているけどさ。


「じゃあ、試しに君の護衛の腕を見てみるかい?」


「サタンの?」


 サタンは三大国が恐れる伝説の騎士だ。

 ぜひ、実力を見てみたい。


「そうですね。一度サタンの腕前を見てみたいです」


「そうか。サタン。悪いが兵士を相手に剣の腕をアリサに見せてくれるか?」


「……分かりました……」


 そしてサタンは剣の訓練をする場所に立つ。

 だが、サタンが持っているのは木剣だ。


 怪我をしないように訓練は木剣でやるのね。


 私はそう思ったがサタンの周囲には10人の兵士たちがサタンを取り囲み兵士たちが持っているのはどう見ても真剣だ。


「ちょっと待ってください。ブラン様。サタンは木剣で他の兵士は真剣ですけど、まさかこれで戦うんですか?」


「ああ、そうさ。サタンに真剣を扱わせたら死人が出るからね」


 ブランは何でもないかのように言うがさすがに木剣で真剣の相手をするなんて無茶なんじゃないの!?


「よし。では始め!」


 審判の兵士の号令がかかり10人の兵士が一斉にサタンに切りかかる。


 きゃあ! サタン危ない!


 その瞬間、銀の閃光が走った。


 サタンの銀髪が太陽の光に反射したような気がした次の瞬間にはサタンの周囲には10人の兵士が地面に倒れていた。


 はい!?今、何が起こったの?


「さすがはサタンだな。一瞬で全員の急所に木剣を叩き込むとは」


 ゼランは満足そうに言う。


 マジでサタンが10人の兵士を倒したの?

 こんな一瞬で!?


「……これぐらいたいしたことないです……」


 いやいや、マジで私は魔法でも使ったのかと思ったわよ。

 それにしてもこんなにサタンが強いとは。

 さすが「銀の悪魔」と恐れられるだけあるわ。


 サタンがいつまでも仲間でいることを願うわ。

 だってこんな悪魔を敵に回すなんて自殺行為だもん!



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