139本目 フェイクマナーについて
フェイクマナーについて
著者:斎木伯彦
Nコード:N3860GH
形式:短編
現在評価:500pt以上
作品種別:知識系
【あらすじ(著者による)】
作法は民族や地域、時代で変化します。
礼儀作法に拘ってその真心を忘れるのは本末転倒です。
日常 了解 食事マナー お辞儀 伏せ(※キーワード)
【筆者(鶴舞)によるコメント】
わたくし鶴舞は、大学で国語学を専攻していたこともあり、言葉に関するエッセイをいくつか書いております。ちなみに、言語に関する私の基本的な考えは、「言葉は変化する物、変化しない言葉は『死語』である」です。ですから、『ら』抜き言葉を使おうが、方言丸出しの文章を書こうが、さほど気にすることはありません。
ですが、許せないことがあります。それは、自作『を』でも書いた、思い込みによる事実の捏造です。
さて、私は少し前に、「語尾に○○と付けるのが礼にかなった表現です」という文章をネットで見かけました。
確かにその表現によって『敬意を表そうとしている』ことは伝わるのですが……。
別の敬意を表す表現もあるのに、なぜそれ限定?
二重敬語に近いくらいゴテゴテしてて、とてもスマートには思えない表現が、なぜ『礼にかなった表現』?
このような感じで、色々とモヤモヤしていた時に出会ったのが、本エッセイです。
本エッセイでは、最近現れてきた色々なマナー(?)について、流布されるようになった流れや、その根拠の薄弱さについて述べられています。
私は、読んで「なるほど!」と納得するとともに、自分の出会ったあの『マナー』も、『思い込みによる捏造ではないか?』と気付くことができました。
また、中には間違ったマナーを継続するうちに、それが『正しいマナー』になってしまったケースの紹介されており、その点でも興味深く読めました。
ネット等を通じて様々な情報に触れられるようになった現代、自分で調べて自分の頭で考えることの大切さを痛感させられたエッセイでした。
次話は、みんな大好き『異世界』そこに潜む、意外な(?)危険について述べた連載エッセイを紹介します。




