123本目 【痰カス】俺がマジでなろう系ラブコメの友人に転生したらっていう妄想
【痰カス】俺がマジでなろう系ラブコメの友人に転生したらっていう妄想
著者:夏目くちびる
Nコード:N0610II
形式:短編
現在評価:100pt以上
作品種別:提言系?
【あらすじ(著者による)】
なんてことのない平凡な妄想のたれ流し。
痰カス 妄想 主人公の友人(※キーワード)
【筆者(鶴舞)によるコメント】
皆さん。島本和彦先生の『燃えよペン』という作品をご存知でしょうか? 掲載誌の関係で、続編として書かれた『吼えろペン』の方が100倍有名ですが、島本先生御自身を投影したとも言われる『炎尾燃』という漫画家が、漫画に対して時に熱く、そして時に鬱屈した思いをぶつけていくという名作です。
その『燃えよペン』の中にこのようなエピソードがありました。
※もう20年以上前に読んだ作品ですので、細かいところが違っていたらごめんなさい。
時折アシスタントに来てくれる青年、伊藤くん。彼は中堅漫画家である炎尾先生に、自作短編の批評を求めます。
伊藤くんが描いたのは、男1・女2の三角関係をテーマにしたラブコメでした。なかなかの出来栄えで、炎尾先生も物語に没入しながら読み進めます。ところが、ラストを読んだ炎尾先生、現実から乖離した彼のアイディアに、強烈なダメ出しを……。
私は、この『夏目くちびる』氏のエッセイを読んで、思わずそのシーンを思い浮かべました。
本作は、『現実恋愛』ジャンルの作品でよく見かける12のシチュエーションについて、「現実世界で、実際に間近で見かけることになったら、自分自身はどういう反応をするか?」という点を追究した作品です。
ラブコメには、いろいろなシチュエーションが出てきますよね。実の姉妹が恋人。幼なじみが恋人。複数の恋人がいる。最近はセフレからの恋人。なんていったシチュエーションもよく見かけるかと思います。
物語として楽しむのは良いのですが、現実世界だったら……。
色々な意味で考えさせられることの多い作品でしたが、とても楽しめました。
特に『寝取り系主人公』と『幼なじみを恋人にした主人公』への対応がサイコーです!
次話は、ネット上のコメントに関するお話を紹介予定です。この作者様も2回目(?)の登場になります。




