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第10回 第二会場 15.『フェアリーフォーチュン・ティーカップ!~有楽内まなかはみんなに勇気を届けたい~』

https://book1.adouzi.eu.org/n0183gl/16/

【タイトル】

長文タイトルですね。

カタカナ部分を直訳すると「妖精の幸運のティーカップ」かな。

何か特別な意味があるのでしょうかと思ってググってみると、フォーチュンティーカップで紅茶占い用のカップという意味があるのかも。

これは本文を読まないと解らないですね。


ということで、知っている/知らないで読者を絞るタイトルではあると思います。

いつも書きますが、読者のターゲットを絞るというのは乱立する作品から抜け出るためには正しい行動なので、作者の狙った層に届けば、それは成功です。


サブタイは好印象。

とっても明るい気分になるサブタイです。


【あらすじ】

あ、やっぱり占い用のカップなのですね。

そして妖精が登場ということで、あらすじでタイトル回収ができました。

児童文学のようなあらすじですね。

タイトルと合わせて、うまく読者を囲い込めそうな気がします。



【構成】

全体で3ないしは4シーンの構成ですね。

それぞれで感想を書いていきます。


① 導入部(『きっとうまくいく気がするんと思うんだ』まで)


アニメのスタートのような音と映像の組合せのシーンですね。

あるいは舞台における暗転下におけるセリフ。


書き出し祭りに特化して考えると弱い気もしますが、綺麗な構成だとは思いました。

実際は②とひとかたまりのシーンとも言えますが、私の脳内アニメ映像には別のシーンとして伝わってきたので、わけてみました。

理由は後述。



② おじいちゃんとの会話(導入) (『ちょっとだけ占いがキライになってしまいそうなのだ……』まで)


おじいちゃんとの会話から始まるシーンとなっています。

小説的な書き出しとしては上述した導入部を不要としても成立するのではないでしょうか。

導入部と合わせて美しい始まり方なのですが、一方で美しくししすぎているようにも感じます。

児童文学ならではということなのかもしれませんが、小説としてこの導入部の必要性というのは、なくても成立するという観点から再検討の余地があるような気がします。


地の文とセリフの組合せで、おおよその世界観の説明が終わります。

このあたりも児童文学らしい表現のように感じました(実際に今の児童文学がどうなのか知らないので、的外れかもしれませんが……)


③ ラストまで


シーンとしては2シーンなのか悩みました。

というのも、テオが出てくるシーンと、そこまでのシーンに切れ目がないように見えたからです。

ラストへの引きを作るためにも、シーンが切れてテオ登場という形をとった方が印象深いような気がしました。


『おじいちゃんの後押しで』から『あれぇ……?』までを省いて、空行などで間を作ってから『ぱちぱちとまばたきして』に繋ぐなど、展開的に一拍あるとテオの登場が効果的になるのではと思いました。



【総評】

あらすじからも「児童文学」と書きましたが、完成度も高く、徹頭徹尾、ブレていない構成ですね。

この後、主人公がテオとともに色々な事件に巻き込まれていくというのが目に浮かびます。

シリーズ化されて書店の児童文学コーナーに並んでいても違和感がないんじゃないでしょうか。


一方で4000字で読者を殴りにくる作品が並ぶ書き出し祭り向きかというと、そうでは無い気がしました。

でも敢えて狙ってきたんだと思いますので、そこは作者も気にしていないんだろうなぁ。



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