第7回 書き出し祭り 第二会場 2.『竹使いの魔女が来たりて笛を吹く』
https://book1.adouzi.eu.org/n0217ft/3/
【タイトル】
女性向けなのかな? でも、竹ということで色を感じるタイトルというのはいいですね。
『竹使いの魔女』に比較して『来たりて笛を吹く』の部分がありがちな感じになってしまっているのが、ちょっと残念な気がします。もう一捻りあると、『竹使い』がもっとタイトルとして活きる気がしました。
本文の方向性次第ではあると思うんですけどね。
ということで本文いきます。
【内容】 ※読みながら書いています
最初の1行目いいですね。
個人的な好みからすると、2行目と3行目の順番は逆の方がより場面が引き立つ気がしました。
『
ぎぃ、ぎぃ、とそれは穴の中で鳴いていた。
「まだ息があるの。しぶといわね」
血を流し絶命する寸前で天を仰ぐハクビシン。
何十年も生きた人食いだ。
その胴体に十三本目の太い竹串が突き立つ。
』
私だったら……というところで、こんな感じですかね。
でもスタートとしては凄く良いと思います。
その次ですが、ここが少しつながりが悪い気がしました。
『
空木は無表情でうなづいた。
「ああ。わかった、アラヤシキ」
』
無表情で頷くあとに、声を出す空木。
同じ表現を使い、主人公の名前を出したいのであれば、
『
「わかった。アラヤシキ」
そう空木は表情を動かさずに答えた。
』
と、行動の前に声を発した方がいいのですが……無表情キャラの出す台詞かなぁと、ちょっと引っかかってしまいました。むしろ、アラヤシキの背後から「アラヤシキ」と声をかけて、主人公が「そろそろ始めるわ。準備して」くらいの方が良いようにも感じました。空木については地の文で紹介しちゃう感じですかね。
ということで一気読み。
物語の組み立てとしては好きですね。
しかも4000字の中で、導入部にあたる部分と最初のメインエピソードの入口まで書けているというのは、うまいなぁって思いました。
【総評】
キャラが作者の頭のなかで出来上がっているからこそ、表現がしきれていない気がしました。
アラヤシキと空木……とくに空木の書き方がポイントになってくると思います。
無表情でスタートしたキャラの割には台詞が多い気がしますが、無表情+饒舌なのであれば、そのキャラ付けを早めに出しちゃってもいいかと思います。地の文と冒頭の台詞、店の中の台詞の3要素の中で空木のイメージが固まってこないような形になってしまっているように思えます。
もう一点、「籠目籠目~」から始まるシーンですが、色彩をもう少し前面に出すと世界がより鮮明になるような気がしました。これはタイトルから勝手に色を感じてしまったせいではあるのですが、竹の鮮やかな緑、青々しさが出てくると、物語がグッと締まる気がします( 日常世界はむしろ白黒やセピアのようなイメージ?)
ベースとなる世界観が現代ファンタジーとして王道展開なので、より物語の深みが増すような描写を期待しちゃいました。勝手なことを言って申し訳ありません。でも、そのくらい『竹使い』というのは強いタイトルだとは感じました。




