第7回 書き出し祭り 第一会場 21.『助けたご令嬢に惚れられた〜非モテ親父の何処がいいんだ?〜』
https://book1.adouzi.eu.org/n0208ft/22/
【タイトル】
サブタイの内容がタイトルに被っている気がしました。
『助けたご令嬢に惚れられた』→『非モテ親父の何処がいいんだ?』ですと、内容的にはつながっていますが、意外性といったサブタイを使う意味に欠けちゃう気がします。
『非モテ親父』が何かをする、何かの秘密を持っているといったサブタイの方がインパクトがあるのではないでしょうか。
【内容】 ※読みながら書いています
冒頭だけ細かい点で……
『目覚めると見たことのない木目の天井が、俺の眼に入ってきた』ですと、『目覚める』『見たことのない』『眼に入ってきた』と眼や視界に関することが一文の中で渋滞している気がしました。
『
何処だここ?
目覚めると見たことのない木目の天井が、俺の眼に入ってきた。
ほのかにいい香りがする。
』
よりも
『
何処だここ?
見たことのない木目の天井。
ほのかにいい香りがする。
』
くらいにダイエットしちゃっても良い気がします。
同じように次の段落でも『寝心地』という表現が二度登場しており、ここもバッサリとダイエットできそうです。
また主人公一人称の語りの構成上、『顎に手をやると髭が結構のびていた。数日間は寝てたってとこか』に違和感を感じてしまいました。見知らぬ場所で目覚め髭を触って時間の経過を感じるって、一体何者なのだ? タイトルの『非モテ親父』にそぐわない反応のように見えます(この後の伏線なのかもしれませんが)
その後、一気読み
うーん。
ちょっと書き出しの説明だけじゃ展開が弱い気がします。
綾華が助けられただけで主人公を好きになってしまうのでは、メインヒロインとしての作り込みが足りないので、台詞一つだけでも構わないので何か伏線となるようなものを匂わせた方がいいですね。
例えば独り言で「このタイミング、まさに天啓かも……」みたいな、好きになる以外の理由で交際を求めている可能性を残すものがあってもいいかと思います。
【総評】
タイトルである程度のストーリーが予想できてしまっている中で、この書き出しですと読者が興味を惹くポイントだったり、意外性が薄いように感じました。
次話以降への引きとして『斎藤さん、綾華の申し出を受けてやってくれないか?』という台詞での終わりは、裏にどんな理由があるのだ? という思いを読者に与えるので良いかと思いますが、そこまでに出ている情報ではヒントになる部分がなく、これでは2話目で理由が判明したとしても、後出しというイメージが出ちゃうでしょう。
「にしても」からお父さんが戻ってくるまでの一人語りを全部カットしたり、絡まれる箇所、会社のくだりなんかを減らすことで、もう一つか二つエピソードを差し込めると思います。
それを利用して意外性を出すような工夫をすると、書き出しでは平坦だった物語が膨らんでいくのではないでしょうか。
何を書く、何を書かないという取捨選択は大切だと思います。




