モンスターハウス ①
ハルサメと食事も終わり、私はハルサメをダンジョンに連れていった。
この国のこの近辺に出る魔物とかを知りたかったのもあるが、一番はちょっと攻略してみたいという気持ちからだ。
ダンジョンは遺跡型であり、地下に埋め込まれているダンジョンのようで。
「水が結構溜まって水棲系の魔物が多いな」
多分入ってきた雨水などがたまり、深い池となっている。その池には魔物の魚が泳いでおり、たまに襲い掛かってくる。
もちろん陸地もあるので私たちは進めているのだが。
「疑問なのでありますが……。こういうダンジョン、プレイヤーって入場制限はあるのでありますか?」
「いや、ないけど」
「……なるほど」
何か懸念点があるのだろうか。
私たちは地下二階に続く階段を見つけ降りると、少し開けた場所に来たのだった。私たちは真ん中のほうに進むと、入ってきた階段と、目の前の道が閉ざされる。そして、魔物がたくさん湧いてきたのだった。
「モンスターハウス……!?」
「……やるしかないでありますな」
私は弓を構え狙撃していく。
ハルサメもナイフを構えて、華麗にモンスターに攻撃を与え倒していく煌雨の弓を放つが、数が多すぎる。
それに、何やら色合いがおかしいのもいる。もしかしてあれって……。
「ハルサメ! 変異種もいるから気を付けろ!」
「了解であります!」
「ミミク、こい!」
私はミミクを召喚した。
「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン! ってすごい数の魔物やなぁ!」
「ミミク、戦うぞ」
「あいあいさー! 俺様に任せときや!」
ミミクは一人のモンスターにかじりつく。噛みつき攻撃でどんどんと敵を倒していっていた。モンスターハウスは初めてだ。
前作ならば、十分間無限に敵が湧き続けるという地獄のようなものだったが今作も同じなのだとしたら、ちょっとまずいかもしれない。
「テラファイア!」
と、ミミクが巨大な火の玉を放っていた。
敵が焼けこげ、消えていく。だがしかし、次々と魔物が湧いてくる。
「きりがないでこれはァ!」
「体力勝負だな」
「そうでありますな」
ハルサメは戦闘の天才なのだから大丈夫だが、私はこれもつかな。前作でも数回モンスターハウスは経験したが、どれも死にかけていた。
というのも、十分間という長い時間で集中力がなくなり、被ダメが多くなっていたのが原因。
「はぁ!」
私は矢を放つ。
念のため、アイギスの盾を……と思ったが、体力に余裕がある今は使うべきじゃない。私は普通に煌雨の弓で皇帝の力で雷を纏わせ矢を放つ。
雷が落ちる轟音。広範囲の魔物が焦げ付いた。
「やはりその雷は恐ろしいでありますな」
「そら雷ってそういうもんだし」
雷は自然界でも驚異的な力を持つ。
「さて、踏ん張りどころだぞここは!」




