b(^▽・)
タイトル顔文字なの馬鹿だろ
イルルの話を聞いて少しは考えさせられたなと思いながらも、私はイルルのラボを後にすることにした。
街に戻り、ふと、服屋という文字が目に入る。
「服屋……」
私は興味本位で入ってみた。
もちろん装備は帰るつもりないけど、街とかでないのならこういうファッションを楽しんだっていいはず。
カランコロンと小気味いい鈴の音が鳴る。
「うわっ、思ったより女子女子してる」
女子女子してるって意味わからないけれど。
服屋というだけあり、衣服の類が置いてある。防御力とかそういうのは気にしてないで。スカートだったり、ホットパンツだったりといろんな服があり、驚いたのはタトゥーシールというものがあった。
タトゥーか。私こういうの好きなんだよなぁ。
タトゥーを入れると社会的に弊害はある。銭湯にいけなかったり、ばれたら周りから引かれるということもあり……。いろいろと苦労があるのはわかっている。
でもゲーム内ならファッションとして楽しめそう。私はこの小さい星形のタトゥーシールを手に取った。
「これくーださい」
「1300ブロンとなります」
私はその星のタトゥーシールをもらい、目の下につけてみる。
うん、可愛い。われながらこう言うのいいね。試着室の姿見で顔を確認して、自画自賛を送っていた。
このタトゥーシールなら装備を変える必要もないし、このままでいいってのが楽。値段もお得だし。
「ファッションも現実じゃ楽しめねーからな」
私が楽しんでいると、フレンドメッセージが届く。
差出人はミノルからだった。ミノルはどこにいるのというので、隣の国と返し、そして、私の自撮りを見せてみる。
かわいーっしょという言葉を告げて。
すると、ミノルもテンションが上がったのか、かわいーーーーーーー!という言葉と、どこに売ってるのそのタトゥーシールっていう言葉が返ってきた。
私は隣の国の服屋にあったというと、今向かう待っててという。
「ほかのアクセサリーもあるし買ってこっかなー!」
ブレスレットにアンクレットなどたくさんのものがある。
お財布にやさしい値段とはいいがたいが、私の今の資金は潤沢にある。カジノでたくさん設けたから一気に小金持ちになっていた。
人間、大金を持てば性格が変わるものだ。
「ふふーん。ちょっと自分のファッションを見なおそっかなー」
私はブレスレットを見る。
金ぴかに光るブレスレットもあり、私はそれを手に取ってみた。試しに装備してみると、ちょっと緩いが、割と可愛いブレスレット。
これお買い上げだな。うん。
やっぱファッションってのは楽しい。
「ミノルたちにもなにか似合う奴見繕ってやろう」
タトゥーシールとかもそういうの似合いそうだ。
ミコトなんかは女優業もやってるし見た目が超いいのは当たり前で、こういう可愛さを倍増させるものがあれば鬼に金棒だと思うし、ぽんぽこは巨乳なのでこういうの難しい。巨乳って羨ましがられると思うけど、ブラは可愛いものないし、こういう装飾品が胸とアンバランスになって、小物で可愛く着飾るって難しいんだよ。
ハルサメはこの私のような小さい星のタトゥーシールじゃなく、大きな星一つでものすごく化けそうだ。
うんうん、やっぱこういうの楽しいよね。
私はほかに眺めていると、今度は水着エリアとなったようで、水着が置いてあった。キャミソール付きのビキニ、パレオなど女性用の水着が置いてあった。
スク水もある? 運営相当な変態か?
誰が着るかわからないスクール水着が置いてあった。誰得だ。
私はその水着も試しにミノルに送ってみると。
『b(^▽・)』
なぜ顔文字。
すると、ぽんぽこからメッセージが届く。
『ミノルさんがテンション高すぎてちょっと辛いんですけどなにかあったんですか』
ということだった。
ミノルテンションぶちあげてるな……




