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調査

 大ネズミを討伐はしたが、クリア達成アナウンスがないということはこれは本当に直接的な原因ではないらしい。

 となると先ほどのような大ネズミがどこにでもいる可能性があるということ。私は入り口まで戻ると、ミノルが自分の尻尾をいじっていた。


「ただいま」

「あ、おかー!」


 ミノルはいつでも元気だな。


「で、どーだった?」

「まずここではないな」

「無駄足だったんだね!」


 無駄といえるかはまだわからないけどな。

 だがしかし、私はここ以外わかんないんだよな。見当もつかない。一番ありそうなところがここということ以外何も見当がついてないからな……。

 ネズミが大量発生した原因は大ネズミだけではないということはわかった。それだけしか成果はないな。


「あ、そーだ。さっきぽんぽこが来てさぁー、ぽんぽこもその、バストって病気調べてるんだってえ!」

「バストってなんだろ?」

「多分ペストと言い間違えたんだと思いますけどぉ……」

「ぽんぽこも調べてるのか。ならぽんぽこにも期待するしかないか」


 私はこれ以上原因が想像できないからな……。


「……カレンなにか言いたげだな」


 私はカレンのほうを見ると、少し言い出しづらかったのかなにかもじもじしていた。


「えっとぉ……。あのぉ……」


 恥ずかしいのか、なかなか言い出してこない。

 少しの間黙っていたが、勇気が出たのか、口を開く。


「ここにきたのは無駄足じゃなかったと思うんですぅ……。大ネズミがどこから来たのかだとか、大ネズミの存在を知ることができたのは……立派な成果だと思うんです……」

「あー」


 そうか。ここに来ない限り存在していることは知らなかったからな。

 あの大ネズミが原因ではありそうだが、それはあくまで直接的な原因でしかなく、まだ裏に何かいるということだ。

 大ネズミが来た原因。それを探ればいいんだな。


「私たちも……その、独自で調べてみるので……。わかったら情報を共有しましょう……」

「そうだね。カレンの言うとおりかな……。あの、シグレ。フレンドになろうよ」

「ん、わかった」


 私は二人とフレンドになった。

 情報共有は大事だしな。


「私たちはさっそく調べてみますぅ……」

「ってことでしばらくばいばーい!」


 二人は水路から登り、どこかへ行った。

 私たちも調べに行こうとしたが、ミノルがaっという声を出す。行きたくないようだ。しょうがないので私一人で調べに行こう。

 何しに来たんだろうこいつは。


「じゃあ宿に戻ってなよ。私はまだ調べることがあるから」

「一緒に来ないのー?」

「行かないよ。一刻も早く原因を探らないとならないから」

「むぅー。じゃあ一人で狩りにいこー!」

「いや、だから王都から出るのはだめなんだから私たちも出られないんだっての」

「そうなの!?」


 さっきのアナウンス聞いてなかったのかよ。

 都市封鎖ロックダウンしたということは私たちも出てはいけないということ。これは元凶を早めにたたかないと終わらないものだ。


「むぅー。じゃあわかったよ。うちもちょっと調べてみる」

「……やる気だな?」

「だって出れないの辛いんだもーん! うちも本気出して調べてみる」


 といって、元気よく走っていった。

 ミノルは本気出せば本当に賢いのに普段はほんとに……。









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