表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/326

これも人助け ②

 やってきたのは以前来た風化した遺跡がある山。その山の途中には中に入る洞窟があるのだという。

 私が知らないのは、入ったことがないからと、見たことがないからだ。


「こっから道ないからね! 崖を登るのさ」

「あー」


 なるほど。道がなく、崖を登らなきゃ入れないパターンか。まぁ、これだけでかいから中がダンジョンになっていようが問題ないってわけだな。

 私も空を飛んでいると、本当に入れる横穴があった。割と高い。これを周回してるの? 入るだけで辛いのに? 化け物かよ……。


「こういうの、よく見つけたなあいつら……」


 私が感心していると、よっこらせーい!という声が聞こえ、後ろから三人がやってきた。余裕綽々の表情。そりゃここを繰り返し来てるなら当たり前だろう。もはやルーチンワークのようなものになってそうだな。


「こっからが本番だ! 行くぜ!」


 そういって、中へ進んでいく。

 そして、しばらく歩くと光が見えてきた。私たちはその洞窟から出ると、道があり、その下には溶岩が流れていた。

 溶岩は時折吹き出し、波打っているときもある。


「こ、ここをいくのか?」

「ああ! 出てくる魔物には気を付けろよ。マグマに引きずり込もうとしたり、マグマを飛ばしてきたりするやつもいるからな」


 と、その時、マグマが道をふさぐ。そのマグマは形を変え、顔が現れた。


「マグママンっつーモンスターだ。戦うぜ」


 マグマが人の形をとっているからマグママンというのだろうか。

 私は煌雨の弓を構える。水属性がきっと有効だろう。私は矢を放つと、マグママンは一発ではじけ飛んだのだった。


「えっ?」

「おめ、すげえつええな!」

「そうか?」

「げげー! こいつ、鑑定したらレベル78だと!」

「まじっすか!」

「ここ推奨レベル35だから78もありゃ余裕だな……」


 そんなにレベル上がっていたか?

 なんとなく心当たりはあるな。多分、デュラハン変異種とリッチとか、レインオルトとの戦闘だろう。しばらく見てなかったステータス欄を開くと、ものすごくレベルがあがっていた。


「こりゃ余裕だな! はっはっは!」

「この調子でいくぜえええええ!」


 そういって、私たちは先へと進む。

 溶岩の上を歩くというのは不安しかない。本来溶岩の近くを歩くのは危険。岩が溶けてるから溶岩なのであり、人間が生きられるはずがない。

 まぁ、ゲームだから歩けるんだろうけど……。いや、若干ダメージを受けている。


「ダメージ受けてるんだけど」

「溶岩の近くを歩いてるからな。常時スリップダメージを受けるぜ?」

「クーラードリンクとかはないの?」

「そんなモン〇ンみたいなもんはねえな」


 じゃあこのスリップダメージを抑える方法はないということか。このスリップダメージが一番厄介だな。

 溶岩の近くを歩くデメリットがあるじゃないかよ。


「まぁ、そんな慌てなくてもこのダンジョンは階層がそこまで深くねえんだよ。入るまで辛いってだけだから二階がボスの部屋なのさ」

「みじか!?」

「階段の場所も記憶してるからすぐつくぜ! ここからいける!」


 と、下に向かって続いている階段が。

 私たちは下に降りていくのだった。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ