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女王さまはみんなと戯れたい ~ユニークNPCがわたしを"推す"! VRゲーム (あれ? 推してるのわたし!?)~  作者: 麻莉
シーズン4 悪魔は嗤い、被造物は踊る 【3章:再起の女王】
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ゲストは他者に喰われない為に、インパクト重視を狙う

 リリクロス大陸、ジャングル。『ガイアナ』と呼ばれる樹海エリアの入り口で一人のプレイヤーがいた。彼女は目の前に浮かぶ撮影用アイテムに向かって喋り出す。


「はいどうも〜 サプライです!!」


 明るい笑顔と声で自己紹介した。


 女性プレイヤー、サプライに対してコメントが羅列されていく。もう少し捻った挨拶を考えていた時期もあった。しかし、気を衒った挨拶よりも中身、装備の更新を中心に改善していった結果、数分前に配信開始して即500人は集まるまで到達した。外部の動画サイトと連結している。配信画面を見つつ、今日の企画を説明に移るはずだったが、リスナーもいつもの違うことに気が付いていた。このままスルーするのも、配信的に美味しい。でも、新規開拓も継続している以上、一応触れないと、消えてしまう。丁寧さも疎かにしてはいけない。


「はい! 薄々気付いている方もちらほらいるみたいですね。まずはこちらから」


「あ、どうも。ユミナです......よ、よろしくお願いします」


 ガチガチの身体でお辞儀、棒読みで挨拶をしました by 私


「緊張してます?」


 ナイス、アシスト!! 心の友よ.....っ!


「配信自体やった事なくて、身体が震えています」


「大丈夫ですよ、ユミナさん。数分後には、慣れますから。でも、以前配信してませんでした?」


 あ、サプライもご存じか。リスナーの何人かも私の黒歴史を知っているみたいだ。


「偶々、映り込んでしまって......アハハ」


「いきなり杢蔵先輩から、『今日の配信にゲストOK?』ってメッセージ来た時は、軽い気持ちで了承しましたけど、まさか......」


「すみません......こんな人で」


 オーバーリアクションを繰り出すサプライ。あたふた姿も可愛い......!


「ユミナさんいる所、超展開アリですので。口が悪いですけど、私としては大儲けです!」


「私で良ければ、じゃんじゃん使ってください!」


「ところで......今日は1人ですか? それとも4人?」


 えっ!? あ!! 3人が画角に映り込んでいない。コイツら、カメラのアングル外に立ってるな。わざとらしくカンペ持ち出して、何やら私に対して指示出ししてくる。


「4人です!!」


 アイテムを持ち、180度回転。


「「「いやぁあああああああああああああああああああ!!!!!!」」」



 3人も無事、配信者の仲間入りを果たした。もう諦めた表情の3人は私の隣に並んでいる。3人の様子が処刑目前の死刑囚みたいで、コメント欄は意外にも盛り上がっている。単に緊張しているだけとは言わないでおこう。


「実は、私たちゲームをしてまして」


「”ゲーム”ですか?」


「相手が書いたお題を、誰よりも早くクリアするかのゲームです」


内容(ネタ)次第ですが、撮れ高の予感がします!」


アクイローネ(コイツ)が契約した悪魔が()()()と戦いたいと宣告したのが事の始まりでして......」


 気分が悪くなるサプライ。同時にコメント欄もざわつき始めた。


「え、えっと〜」


「あっ!? ち、違いますよ、アシリア(第一妻)ではなくて、ヴァルゴ(第二妻)の方です」


「あ、そ、そうですよね......ごめんなさい。あの〜聖女ちゃんは......話題に出しても?」


 恐る恐る質問するサプライ。


「元気ですよ。今はボルス城(自宅)で休息中です。数日後にはスラカイトに戻ると、本人が言ってました」


「ほっ! それを聞いて安心しました。その......辛いことを思い出せてしまってすみません」


「私は......大丈夫です。皆さんも、これからもアシリアをお願いします」


 リスナーの中には、”例の事件”を知らないっぽい人もいた。”例の事件”、私の予想を超えてリアルでも波乱だったそう。SNSでは世界トレンド1位を獲得したらしいけど、見る勇気はない。色々な憶測が飛び交っているけど、意外にも私に対してはそっとしておくのが暗黙の了解らしい。リスナーがコメント欄で質問みたいなコメントを送ってもサプライが応えず、別のリスナーが代わりに答えていた。内容は『キーワードだけ伝える。そのあとは自分で調べた方がいい。ただし、その内容をユミナや彼女の従者、聖女ちゃんの前や前じゃなくても軽々しく言わない事を警告する』とか、『流石に、”例の事件”を笑い話には出来ない』、『シンプルに、”例の事件”を言いふらすのは人間として終わってる』、『ネタで〜す! は冗談抜きで洒落にならない』、『SNSで実際に軽い気持ちで書いた奴、住所特定されて、地獄まっしぐらって、ニュースになってた』、『普段口が軽く、誰かを貶すフレンドがいるけど、”例の事件”は、口を固くする、とまで言ってた』などなど......


「で、全員お題が『配信』だったので」


「成程。私に任せてください」


 胸を叩き、自信満々のサプライ。


「私が今日やるのは......地図ダンジョンです」

サプライ。レベル108

基本ソロプレイヤー。ノラパ好きの変わったプレイヤー。本人曰く、折角多くの人と会えるなら会って過ごしたい。善良でも悪人でも、それが人だから

華奢な体躯なのに、タンク系職



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