天使界へ、ようこそ
良かった......流石に本当の名前があるよね。そのまま呼ぶのも抵抗があったし......
にしても、彼女らの容姿。うん! 最高だ......天使、しかもカプリコーンと同じ大天使の地位を持つ彼女ら。綺麗で美しい!! うん! 控えめに言って素晴らしい見た目だ。天使のためか、身体が神々しいのは神聖な身体ですという意味合いかもしれない。触ったら、私が昇天するレベルの穢れを知らないご身体だな。露出の少ない衣装も、だからこそ良い部分がある。隠されているからこそ、想像の余地があるってもんだ。アハハ......ッ!
「「......」」
限界まで目を見開き、私の顔を覗く形で見てくるヴァルゴとカプリコーン。うん......怖い。視線だけで人を殺せる目だ。普段は歪み合う悪魔と天使が共通の敵を倒すために手を組む。良い展開だ、好きだね私は。うん............ごめんなさい。
「と、ところで......どうやって天界へ」
ラファエルが私の服......帝國ノ華闃のポケット部分を指差す。輝く。
ウィンドウが展開。
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《解禁》
【天界への通行証】が使用可能になりました
※解禁条件:①天使族と遭遇する。
②天使族からの一定上の好感度を所有
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「貴女様の持つ【天界への通行証】は天使族なら誰でも持つパス。純天使だろうと、半天使だろうと」
「勿論、上位天使の許可がないと使用できないけど」
「我々は貴女を認めた。今回の一件後も自由に行き来出来ます。ご活用ください」
天使族と遭遇。カプリコーンで解禁条件が満たなかったのは、星霊だからか。
私たちは透明な階段を登ろうとする。が———
「この階段、自由に出し入れ出来る?」
3人の天使が首を傾げる。ウリエルが私の質問に答えてくれた。
「大丈夫だけど......それが?」
「ここは人が多い。これ以上、余計な騒ぎを起こしたくない」
突然の天使の登場。謎の階段で街は騒然となっていた。
「なるほど」
「一旦、私の城に戻る。城から天界へ向かいます」
天界へ続く階段。見た目は何千階もある階段のように見えるが実際に歩くわけではない。
自動で動く板。エレベーターの様に稼働する。
「皆も一緒に来なくても良かったのに......」
一旦ボルス城に戻ったのは、プレイヤーに広まらない他に、アリエスと一緒に天界に行くためだ。
謎の解呪方法。天界から持ち出せないなら、アリエスも天界に同行させるしかない。
「うんなこと言ってもよ」
「イモナちゃんをほっとくわけがないじゃん」
「天使界に行ってみたい気持ちもあるからね〜」
「アリエス。もう少しの辛抱だからね」
「はい......ありがとうございます、ユミナ様」
アリエス含め、11人の星霊と一緒に天界イベントに臨んだ。
雲に入る。刹那———周囲を光が襲う。神々しい光が止む。辺りを見渡す。
「綺麗!」
神秘的な場所だった。雲の上の楽園が目の前にあった。
「雲の上歩けるとはね......」
硬くなく、けれども通り抜ける訳でもない。非常に歩きやすい雲。私の【新時代の万有引力】に似ているかも......
白く輝く広大な天上。前方には巨大な白亜の門。
「扉が......っ!!?」
巨大な門の扉が開く。
「さぁ、どうぞ、皆様」
ガブリエルに促されるように、私たちは天門を潜ろうとした。
既に私たちの前で待っていたウリエルとラファエル。開かれる門を背に言葉を発した。
「「ようこそ、天界へ」」




