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NPCがわたしを"推す"! VRMMO (あれ? 推してるのわたし!?)  作者: 麻莉
シーズン4 悪魔は嗤い、被造物は踊る 【2章:【 】】
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最下層に行くぞ~

 インペリアル・アペクス号、最下層。一区画には牢屋がある。不正をした客を収監し、港に停泊した時に街の兵士に引き渡すことになってる。


「こんなにいたのね」


 スコーピオンが牢屋の中にいる者達を見ていた。中にいるのは全員、アニモシティに関わった人間。ボス、幹部等、組織の人間が収監されている。別の房にも犯罪を犯した人間がいるが、二人の用事はアニモシティの構成員だけ。


「リブラは?」


 キャンサーが辺りを見渡す。いつの間にか消えていたリブラ。キャンサーですら、感知出来ない位の歩き方。


「リブラなら、先に上に戻ったわ〜」


 鉄格子に手を置くキャンサー。


「では、イケますね」


「大物は除外して、小物は利用できるかもね〜 そう言えば、リブラ。調停者の巫星杖(テーミス)に入れなかったわね?」


 首を横に振るキャンサー。


「まだ、ウォーヴァ伯爵に仕えていた私兵の方が価値があった、と。私とスコーピオンにあげると言ってたような」


「もう少しでキャンサー()()()()()()()が出来上がるのよね」


「はい! 後は性能テストだけですが......」


 腕を組むスコーピオン。


「彼らで試すのはリスクがある」


「マスターならぶっつけ本番でも宇宙には行けますよ」


「科学者的には人体実験は行いたい気持ちが強い。けど、な〜」



 ———と、その瞬間。


「「ハァァァァァァァァ〜〜〜〜」」


 二人して長いため息。和気藹々で喋っていたスコーピオンとキャンサーは牢屋を見る。中にいた人間達は怯える。二人は激怒していた。自分たちを見つめる美女二人は鋭い眼光に恐怖していた。戦慄さえ覚える。


「人間って、つくづく馬鹿ね」


「実験の素体は無し。直ちに排除するしかありません」


 上を見上げるスコーピオン。


「どうやら、私たちが排除するのは却下ね」


「......ですね。大変不本意ですが、お前達を守らないと行けなくなった」


 中距離型殲滅武器:系統太刀【2E号-65S型】=七式戦術白刀(フランシーヌ)を装備。切先を牢屋に向ける。


「だから、動くな!」


「アンタらの部下が余計な事をしたわ。本来なら破滅させたい気持ちはあるけど、アンタらがいなくなると、予想を超える数の生命体が死ぬ。だから生かすわ。決して温情だと思うなよ、下等生物(カス)


 万物の蛇蝎星鞭(ラー)が蠢く。先端の鋭利な尾はいつでも、狙える。蠍の尾を模した先端。刺されれば毒を受けるが、生半端な毒ではない。解毒剤はスコーピオンしか所持していない超猛毒。液を皮膚に当たったから10秒後には絶命。死は免れない。


「来たわね」


 天井に穴が空く。降り立つ殺戮者。二人は油断なく、武器を構えていた。両陣営、睨み合う。



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 【自我が消滅した(ルナティック・)静かなる殺戮者(オーバーロード)】起動中


 残り時間:07:28


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



次なるターゲットはアニモシティに属する人間全員。効果範囲に居るには最下層だけ。

コイツらが全員死亡した後、周りにいる生命体が狩りの対象となる。

現在、船には多くの貴族、名のある商人が乗ってる。仮に全員死ぬ事になれば、スラカイト大陸の人間経済が破綻。

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