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NPCがわたしを"推す"! VRMMO (あれ? 推してるのわたし!?)  作者: 麻莉
シーズン4 悪魔は嗤い、被造物は踊る 【2章:【 】】
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兵士と遊んでろ~

 獣の叫び。連動する無数の銀の手。床を蹴る。


 空を切る音。常人には決して捉えることができない速度。


「へっ!」


 火花が舞う。双剣:婥約水月剣(プルウィア・カリバー)とレオの星希の皇望剣(ホープ)星未の戦来斧(ネメア)がぶつかり合った衝突。


【ユミナ】の攻撃は止まらない。伸びる【パンドラ】。レオに迫る。

 アリエスの防御魔法で右を、ピスケスの火の壁で【パンドラ】の攻撃を防いだ。


 鍔迫り合いが終わる。両陣営が後方へ。


「ま...!?」


 後退したレオ、ピスケス、アリエス。待ち伏せ。銀のカーテン(【パンドラ】)が3人を覆う。

 銀のカーテン(【パンドラ】)の内側。抜け出す銀の荊(【パンドラ】)。全てに対処する3人。


「く......っ!!」


 的確に3人に攻撃を繰り出す【ユミナ】。


「【怒り】かよ」


 攻撃は命中した。装備が変更されていた。左腕に捕食者の影爪(シャク・ロドエ)。右手には怒龍の籠手(レイジング・ブースト)。3人は怒龍の籠手(レイジング・ブースト)の攻撃を喰らっていた。


 時間経過で発生する能力は不味い。


「【剛腕の巨人(デストラクション)】」

「【希望の煌(レグルス)】」

「【神獣ー元帥(アルレシャ)】」


 拳を、剣と斧を、ティラノサウルスを変形させた高速回転ドリルを放つ。

 捕食者の影爪(シャク・ロドエ)が鮮あざやかな黄色を光らせる。


 魔魂封醒(フリーダム)硬朱の甲(フィスト)により、3人の攻撃は吸収された。


 構える【ユミナ】。咄嗟に防御魔法を張るアリエス。ピスケスはステゴサウルスの背中が展開、巨大な盾に変わりレオも護る。


「しまった!!?」


 一瞬にして【ユミナ】の行動を予想できた。硬朱の甲(フィスト)で吸収した攻撃(ダメージ)は、敵にぶつける事が出来る。でも、必ずしも敵目掛けて発動しなくてもいい。自分が敵と見做した対象に攻撃する。それだけ。


 床を攻撃する【ユミナ】。爆音と凄まじい衝撃波が3人を襲う。事前に防御していたから、吹っ飛ばされる心配なかった。3人の視界には隕石が落ちたかのような、巨大なクレーターが出来上がっていた。


【ユミナ】は捕食者の影爪(シャク・ロドエ)から裁紅の短剣(ピュニ・レガ)に変更完了していた。3人を見入るが、真の標的を優先した。星刻の錫杖は自動で宙に浮き、【ユミナ】と一緒に堕ちる。


 追いかけるが、伏兵が待ち構えていた。


悪魔の兵士デーモンズ・ソルジャーか......」


 追ってくるのは分かっていた。別の手段を取った。


 レオ、ピスケス、アリエスを囲む黒き兵士。数にして4200体。



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 ・魔導書:『グリモワール』


 ソロモン王に託された魔導書。合計720ページ。

 悪魔と出会い、契約状態で魔導書に文字が浮かび上がる。


 ①悪魔の護謨(イーヴィルラバー):1ページ

 ②悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):5ページ

 ③悪魔の彫像(イーヴィルフィギュア):10ページ


 獲得したページ数に応じて悪魔の兵士が召喚されます。

 ※1ページ×100体


 悪魔の兵士は魔導書:『グリモワール』所持者のMP消費で召喚されます。

 倒された悪魔の兵士は再度MP消費で再召喚可能になります。

 悪魔の兵士は魔導書:『グリモワール』所持者に絶対的忠誠を誓っています。

 命令には忠実に従います。


 ※魔導書:『グリモワール』は譲渡不可

 ※魔導書:『グリモワール』は奪われない


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 2.アガレス:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中

 6.ヴァレフォール:悪魔の護謨(イーヴィルラバー):提案中

 25.グラシャラボラス:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中

 41.フォカロル:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中

 44.シャックス:悪魔の護謨(イーヴィルラバー):提案中

 56.グレモリー:悪魔の彫像(イーヴィルフィギュア):契約済

 62.ウァラク:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中

 70.セーレ:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中

 71.ダンタリオン:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 兵士は進軍する。主の勝利の為に。

 3人は身体を動かそうするが、動かなかった。足と床が【パンドラ】で固定されていた。各々武器で破壊を試みすが、全て剥がれるのに時間がかかる。


 数千の兵士は待ってくれない。先頭の兵士が剣を下ろす。


『まったく......何をやってるのですか、貴女達は』


 女性の声。続々と頭を貫かれる悪魔の兵士デーモンズ・ソルジャー悪魔の兵士デーモンズ・ソルジャーを貫通して床に刺さっていたのは矢。


 会場の出入り口。サジタリウスが星煌弩(ケイローン)を構えていた。

 次々に放たれる矢。矢の雨。絶え間なく降り注ぐ矢。


「さっさと脱出しなさい」


 星煌弩(ケイローン)を仕舞う。


「漸く使える」


 サジタリウスはウラニアの指輪から取り出す武器。ショットガン(RG-C6)対物ライフル(RC169-M8)を両手に出現させていた。


 発砲音。銃弾は悪魔の兵士の身体に穴を開ける。サジタリウスの長年の培ってきた技術により、スコープなしでも対物ライフルで敵を外すことはない。ショットガンもリロードは息を吸うように行っていた。


 銃声が響く。銃痕は会場の至る所に刻まれている。


 悪魔の兵士は戸惑う。隙が出来ていた。【パンドラ】を壊し、自由になった3人は周りの兵士を片付けた。

 全てを倒すのに、そう時間は掛からなかった。


「アレは?」


 サジタリウスが態々、()()と呼称するのは、見ていなくても分かっているから。3人が戦っていたのが主であり、主の意思が干渉していない暴走した化け物だと。


「下です」


「急ぎましょう」


 4人は会場を後にした。


ショットガンはライオットガン。対物ライフルはバレットM82A1をイメージしています。

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