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NPCがわたしを"推す"! VRMMO (あれ? 推してるのわたし!?)  作者: 麻莉
シーズン4 悪魔は嗤い、被造物は踊る 【2章:【 】】
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スキルを盗む怪盗紳士は師匠を探している その8

サブタイのサブタイ

お服さまは三食ないと生きていけない

 ◇◆◇◆◇◆◇◆


 さぁ、努力の結晶(スキル)を奪うコソ泥を捕まえよう! 、は一旦置いといて。

 先に用事を済ませ、終わったら【サングリエ】に行く事にする。で、用事というのは......


「ここだよ!」


 私はクイーンを鍛治室に案内した。私にもコソ泥にお礼参りする理由が出来た。(えっ!? ユミナの勘違い?? はて? 身に覚えがありませんなぁ~)


 同時にクイーンにもコソ泥を追い理由がある。が、現状目撃情報は出ていない。闇雲に捜索しても無駄足になる可能性が高い。なので今のうちに準備を万端にしておこう。クイーンはプレイヤーに襲撃された時、戦闘を数回してしまい武具の耐久値が減っていた。


 後は姿を隠せるアクセサリーを求めて。街に戻れないので私の鍛治室に案内した次第であります~


 暖簾をくぐる。


「う~~ん」


 丸椅子が揺れている。乗っているタウロスは唸り声を出していた。


「タウロス?」


 声を書けたが返事は返って来ない。

 にしても器用に座ってるな〜


「ツンツン......これもダメか」


 頬や巨胸をつついても全くの無反応。それじゃあ......


「あひゃあああ!!!!」


 秘技高速スクラッチ(脇腹こちょこちょ攻撃)

 タウロスは笑いの状態異常に掛かった。


 笑いすぎて注意が逸れる。器用よく座っていたタウロスはバランスを崩し、倒れ込んだ。


「はぁ......はぁはぁ.........なんだ、お嬢か」


 息が荒いタウロスは後ろを確認。襲撃者が私と分かると若干睨んできた。


「アタイが脇腹弱いの誰から聞いた......」


「いや、誰からも教えてもらってないよ~ さっきまでクラスをこちょこちょの刑で遊んでいた名残!」


「......アイツも不憫な役回りだな。お嬢のオモチャになったのが運の尽きか......ハァー」


「おーい。深いため息漏らすな~ ってそんな事よりも」


「メイドをオモチャ扱いしてる事案よりも大事な事があるのか?」


「考え事?」


「あーまぁ~な」


 指を指す方角を見ると、大量の紙の束。床に落ちてる紙を拾い中を覗いた。


「図面?」


 チョーカーのデザイン絵だった。他にもアクセサリーの類いや武器・防具のデザイン絵が大量にあった。


「お嬢の新アイテムをどうするか悩んでいてな......以前臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の素材をゲットしたろ。アレで色々試作品を作ったが、納得いかなくてよぉ 素材は限られているから、紙に書いていたんだ」


「なんか、ゴメン」


「いんやぁ、アタイの腕の問題だ。最有力候補は両腕兼用ガントレットか王冠もしくはティアラかな~ 何か切っ掛けが在れば行けるんだけど......所で、どうしてクイーンが居るんだ?」


 タウロスに今日の出来事を説明した。


「へぇ、奇妙なヤツが居るんだな~ トランプカードか~」


「で、ここに来たのはクイーンの武具の修理と姿を隠せる効果があるアクセサリーをお願いしたくて」


「武器修理依頼OKだ」


「ありがとう!」


 クイーンも喜んでくれて何よりだ。


「で、アクセサリーの方は以前お嬢とアリエスに防具作ったろ」


 私には純白の霊奏(シルク・ヴェール)、アリエス潤幻霊服(ミヅチ)だっけ。顔が完全に純白の霊奏(シルク・ヴェール)で被されている間は5分だけ姿を隠せる効果が付与されている。潤幻霊服(ミヅチ)は上下共有装備で見た目は唯の入浴用の衣服。身体の消せない傷を隠すことができる。


「後はヴァルゴがキョウ......何でもない」


 あ、はい。恐喝か脅迫されたんだね......

 だからあの時、いつの間にかヴァルゴが装備していたアクセサリーアイテム、幻鉄の眼鏡(サングラス)があったのか。純白の霊奏(シルク・ヴェール)と同等の性能だったはず。


 う〜〜ん


 クイーンを見たが、幻鉄の眼鏡(サングラス)を製作しても装備出来ないかも知れない。頭装備が白色のベネチアン風仮面(マスク)が装着している。目元にマスクとサングラス。絶対に合わない......超絶ダサい。


「使えそうな素材持ってねぇのか」


 クイーンはストレージを開く。素材アイテム一覧をスクロールした。


「これ使える?」


 目当てのものを発見し、タウロス(鍛治師)に提示した。


「ほぉ〜 これなら隠密付与のアイテムが出来るかもな。種類はアクセサリーでいいか?」


「そうだね。アクセサリーでお願い」


「友人価格で受け持つぜ」


 何っ!!? ズルい......いや、待てよ。これはチャンス〜!!


「じゃあ、タウロス。私も恋人価格で!!」


「......お嬢は適正価格だぞ。もっと値上げしても良いけどな」


「な、なんでよぉおおお!?!?」


「さっきのこちょこちょの仕返し」


「ぐぬぬ......っ。ひ、卑怯な......」


「ユミナが悪いと思う」


「流石、クイーン。分かってるな!」


 ハイタッチする二人。

 結託して私を苛めて楽しいか!!?


「で、早速依頼するか?」


「お願い」


 クイーンはストレージから修理依頼の武具とアクセサリー製作に必要な素材をタウロスに預ける。


「け、結構修理品あるな......その白い装備は良いのか?」


「この白銀の幻鍵(ホーリー・ロック)は耐久値がない」


 クイーンの言葉に過剰反応し、タウロスはクイーンの周りをぐるぐる回り、まじまじ見ていた。


「この時代に耐久値無制限の防具があるとわなぁ~ 装備条件厳しいだろ」


「正解です。必要ステータスがDEXが500、AGIが400、CHAが100。MATを最低数の1にした状態が前提条件」


 よくステータス揃えれたな~

 レベルアップ時のポイントとアクセサリーで補ったのだろう。てか、魔法攻撃力を1にするとか、魔法を使うなと言ってるようなもんじゃん......

 私は自分でも忘れがちだけど、魔法使いだからMATも上げてる.....


「1日3回【お宝】アイテムを白銀の幻鍵(ホーリー・ロック)に吸わせないといけない縛り付き」


 食事かよ!!?

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