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おつまみ探しと邪龍?と配信?? その5

サブタイのサブタイ

感動の再会

 九番目の街、サンジュ。サンジュに向かう道を歩く私たち。

 目的はサンジュに入ることではない。道中にある牧場に用がある。


「あっちは小麦畑か」


 左に視線を送ると、一面黄金色に輝く小麦畑が広がっていた。


「レオ。炭水化物は......」


「いらん」


「了解!」


 生えてる小麦は採取可能。ムートンで製粉所がある。持っていくと小麦粉アイテムを貰える。小麦を収穫したプレイヤーが【料理人】のジョブを取得しているなら生成される小麦粉の量が増える補正がかかる。


「見て!」


 フェーネが指さす方向にはモンスター同士が闘っている。


「ニンジンの馬とミカンの馬がいる」


 人参で形が生成された馬型モンスターと蜜柑で形が造られた馬型モンスターが熾烈を極める。戦場の端っこにはピンクの花で出来た馬さんがいる。一匹のメスを巡ってオス共が闘っているわけか。アピールタイム頑張れ!


 ムートン周辺のフィールドは面白いモンスターしかいない。特に【料理人】には欠かせない食品は全てムートン周辺で入手できる。モンスターと討伐すると皮膚の役割をしてる食材がドロップする。他にも肉アイテムがゲットできるエリア。魚アイテムがゲットできるエリア。東京ドーム何個分の野菜畑も存在する。高級品に分類される貴重な食材アイテムは強力なモンスターの体内にある。


「初めからムートン周辺のモンスターを乱獲してればよかったのか」


「ユミナが意地をはるからでしょう」


「はて? なんのことかわかりませんね〜」



歩くこと15分。


「あれじゃね」


 ポツンと立っている建物。アーチ門にもデカデカと看板が付いてる。


「【スノー・マークの工房】だって」


「タウロス呼ぼうかな」


 工房なら、スノー・マークさんは職人NPCかもしれない。


「大丈夫だろう。オレたちも職人だし」


 良いな〜 私も【料理人】欲しかったな〜


「指咥えてモノ欲しい眼を向けても無理だぞ」


「ユミナの絶望的不器用じゃ永遠に取得は困難だね」


「フェーネ。覚えてろよ」


 あっ!!? しまった......これが狙いか。


「最高ね、ユミナ♡」


 わざと私を罵倒して、自分には私からの鋭い眼差しと強烈な罵倒で心が満たされる。

 フェーネ、策士か。


「行こうぜ」


「レオ。待ってよ」


 珍しく早歩きになってるレオ。余程チーズが楽しみなのだろう。なんか可愛い。

 放牧されてる牛を眺めながら、私たちは工房へ歩く。


















 ——————牧場に放れた天からの一撃。


 濃緑の閃光。放たれた場所から大爆発が巻き起こる。衝撃で生まれた振動。周囲が吹き飛ぶ、工房も牧場も丸ごと。勢いは止まらない。爆煙が上がる。粉塵は周囲に散る。


 周りはことごとく消滅。攻撃を受けた地は大きな穴が出来上がっていた。跡形もない。地面が抉られた場所となった。



 残ったのは薄い膜を張ってる結界だけ。

 私の胸元から飛び出すフェーネ。


「音......止んだ」


「音はね......レオ」


「こっちは問題ない」


 レオが抱えているのはおじさんNPC。この人こそ私たちの目的の人物。スノー・マークさん。

 危険を察知したレオが即座に工房へ。スノー・シールさんを救出した後、私が星なる領域(スターリースカイ)を発動。難を逃れた。


「明らかに敵意のある攻撃」


 でも、どこから......


「雲の上か。来たぜ」


 猛スピードで影が飛来する。クレーターに降り立ったのは......



 グオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!!!!!!!


 空間全てを震わす声量。鳴き声は、深緑のドラゴンの大きな口から発せられた。

 巨大な怪物。黒い鱗。鱗と鱗の間は濃い緑が引かれている。深緑は絶えず脈を打ち光輝く。手足太く、人間など一瞬で切り裂くほどの鋭い爪。

 頭部の頬に切り傷。開いた口から見える牙。頭には天を衝く二本の角。デカい両翼は禍々しい模様が浮かんでいる。長い尾の先、無数の棘が生えてる。


 緊張が走る。同時に私たちは驚きを隠しきれなかった。


「なんで......()()()が」


「『リリクロス』から飛んできたの!!? 嘘でしょう!!?」


「でっかい翼があるんだ、おかしくないぜ」


 外の惨状を確認する。


「また......オマエは」


「落ち着け、ユミナ」


「だって............コイツは......【龍の都】を壊滅させたテロリストの一味」


「だからだよ。コイツは姑息な手段は一切使わない。代わりに硬さとパワーを持つ。()()と相手の思う壺だぜ」


レオに諭され、無理矢理にでも冷静になった。


「......ごめん。不甲斐なかったね」


「気にするな、主」



 私の前に通知のウィンドウが表示される。



【『邪龍:臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)』に遭遇しました】


【ユニーククエスト:《臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の討伐》が開始されます】



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 ユニーククエスト

 《邪龍:臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の討伐》


 ・勝利条件:《邪龍:臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)》の完全討伐


 ※邪龍:臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)はプレイヤー名:ユミナと一度遭遇しています。

 ※邪龍:臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)は既に【大発狂】状態(モード)になっております。

 ※邪龍:臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の攻撃倍率が全て10倍増加しております。

 ※邪龍:臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)に与えるダメージ量は10倍減少しています


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 赤色に輝く双眸は下を見下ろす。鋭い眼光は、私たちに対して強大な殺気に満ちていた。


『久しいな、ユミナ』


「......ニーズホッグ」


『感動の再会に俺様からプレゼントだぁああああああ!!!!!』


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)が腹に溜めたモノが放出された。

 大きく噴射されるブレス。大火力の緑炎。大質量の炎が一直線に伸び、私たちの方へ放たれた。



敵の攻撃倍率10倍増加?

敵に与えるダメージ量10倍減少?


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