12、俺と可愛いは正義
「なに、この可愛いの」
現在、俺はオーリア森林にゴブリン退治の為に行くところだ。
オーリア森林に行くためには街に行く時に通った草原にいる
オーリア草原と言うらしい、
オーリアばっかだな、まあ国の名前だからな、
で、だ、俺の前にいる小動物
普通のサイズの2倍はある、白いウサギ
が俺の目の前にいる、
二足歩行で立ち
前足?でボクシングのジョブを向かって繰り出している、
もちろん当たらない、
てか届かない、
なにこいつら可愛いぞ、
必死に俺に向かって攻撃を繰り出している、
このウサギもどきは草原を歩いているといた、
俺に出会った時
急に襲いかかってきた
いや、じゃれてきた、
「魔物?にしては害がなさそうだな、こいつ」
攻撃?が当たらないと見たのか、
ぴょんぴょん跳ねだし、前足でパンチ!
うん、全然痛くない、
むしろ可愛い、
何回も言う、可愛い、
なにこいつは愛玩動物だろ
俺のペットにでもしようか
旅のお供ゲットだぜ!てか
「どうすっかな、このウサギ」
ウサギじゃないけど・・・・見た目2倍だし・・
と思っていると
ウサギのパンチが俺の顔面、
目の前にあった、
「うおっ」
俺はパンチを後ろに下がって躱した、
今、すごくジャンプしたよな
このウサギ、
ウサギでも魔物か
ウサギは今の攻撃が当たらない事にイラついたのか
急に泣き出した、
「ピィィィイィィィィィィイイィィィィィィィイィィィィ」
「うっ、うる・・さい・・・・耳が・・耳がぁああ!」
耳が壊れる・・・鼓膜が破れそう
このウサギ、無茶苦茶うるさいぞ、
ウサギってこんな鳴き声なのか、
ていうか、もうウサギじゃない、こいつは魔物だ
俺の耳に害をなす魔物だ、
と思い【アイテムボックス】からショートソードを取り出し、
腰に差し、抜こうとしたが
ウサギの眼差し光線、
俺に∞のダメージ
俺のライフが0になりました。
可愛いすぎだろ、魔物の癖に、
なんてウサギの前でもたもたしていると
森の方から砂塵が上がっていた。
???
「なんだありゃ」
ゴ!ゴ!ゴ!と何かがこちらに向かって来ている、
ものすごいスピードだ、
ウサギの方は、
あの砂塵を見るないや
もの凄いはしゃぎようだ、
「どうした、ウサギ」
とウサギに聞きながら、砂塵の方を見た、
・・・・・・・何かでかく白い何かがこちらに向かって来ている・・・・
・・・・・・耳が見えるな・・・ありゃあ・・・ウサ耳だ・・・・・
・・・・・・ウサ耳?
俺は目の前いる魔物を見た、
うん、ウサ耳だ
・・・・・ウサ耳!
あれは・・・まさか・・・・
ヒュン!
俺の目の前で砂塵の何かが止まった。
・・・・・・でかい
何がって全てだよ、
全てこのウサギの何倍ものデカさのウサギがいた
俺よりもでかいぞこのウサギ
可愛さは0に近いし
「ピィィィィィィィィピヤァァァァアァァァアァァァァァァァァァァァ」
ヤバイ、今度はマジで鼓膜が危ない
俺はとっさに後ろに下がった
ものすごい音だ
「こいつの親かこれ」
体長3メートルはあるぞこれ
親ウサギとしよう
親ウサギは俺を敵とみなしたのか
俺に攻撃してきた、
もちろん前足によるパンチである、
「ウォ!威力が桁違いじゃないか」
避けるだけで風圧がくるって
どんな化物だよ
て、よく考えると俺って戦闘経験少ないよな、
そんな俺がこんな化物ウサギに勝てるはずがないことにしてっと
何故かってこんな可愛い生物に攻撃出来るかって
よし、そうと決まれば、逃げるか、
と思っていると、
親ウサギが空気を多く吸い込み始めた
「何するんだ」
そして親ウサギは子ウサギをつかみ
後ろに下がった
よっしゃ逃げてくれるのか、
と思ったが
甘かった、
親ウサギは吸った空気を圧縮して俺に放った、
まるで大砲のようだ
【死撃把握】ON
よし、これで避けれる
と思ったが
【死撃把握】はどこに来るかとかどれぐらいに来るかとかわかるだけなんだよね
つまり避けることはできないんだよ、
俺の下に空気の圧縮砲がくるまでわずか
手はないか
いや、俺にはまだ移動スキルがある
使ったことないけど
「よし!イチかバチかの【ステップ】」
左に!と避けながら発動させた、
俺の体が加速した、
いつもの数倍のスピードだ、
空気の圧縮砲は俺の後ろの方にあった
岩を粉砕した
おお、怖っ
「よし、これで逃げられるな【ステップ】」
うん、発動しなかった、
やっぱ、インターバルがあるんだな、
親ウサギは子を降ろし
俺に向かってきた、
どうする、
やっぱり逃げるか、
「なら、【スラッシュ】」
俺は剣、ショートソードを抜き前、親ウサギに当たるか当たらないかギリギリの距離で放った、
俺の斬撃が大きくなった
親ウサギには当たらなかったが牽制にはなったようだ、
その隙に
「エスケープ!!」
俺は森の方に走った【ステップ】を使いながら
可愛いは正義だからな手は出さん、
結果【ステップ】は連続使用できないことがわかった、インターバルが必要だ
【スラッシュ】は威力と範囲が上がった
これは戦いが楽になると思っていたが、
スキルは魔力を使うらしく
試し打ちを何回も使っていたらものすごく疲れた、
俺は親ウサギと子ウサギから逃げおおせた、
「撒いたか、ふうー、にしてもスキルは使えるな、どんどん覚えていこう」
確か練習とか経験とかでも覚えれるらしい
「でも、覚えたことがすぐにはわからんからな」
そうなのだいちいちステータスを見ないと覚えたかどうかがわからないんだ
これが、
どうにかならないかなと思っていると
ポーン
【スキル習得時に知らせが入るようになりました】
頭の中に響いた、
どういうことこれ、
誰かステータスの説明書を頼む
月華あたりなら持ってるだろ、
でも、これなら
習得したかどうかがすぐにわかるな
悩み一個解決
「あっ」
森の中を歩いていると
俺がオーリア森林にきた目的を思い出した
「確か、ゴブリンの討伐だったよな、ウサギのせいですっかり忘れちまってたよ」
そうそうゴブリン、
討伐数で報酬が増えるやつ
リリアに聞いてみたところ
ゴブリンは子供ぐらいの身長で肌が緑の子鬼みたいな魔物らしい
冒険者の武器を奪い使ったり知能が少しだけある魔物だ
ゴブリンを倒したら、右耳を持って帰ってこいと言われた
これは証拠部位になるらしい、
他にも魔物の体内には魔石と呼ばれるものがあるらしい
大抵は心臓の部位だ、
この魔石は魔具などに利用される為高値で買取されるらしい、
でも、今回の獲物はゴブリンだからな、
対した価値はないだろ
魔物は色々な素材になるらしいからな、
倒した魔物は【アイテムボックス】にしまうか
【アイテムボックス】といえば新たな発見があった
【アイテムボックス】の中は腐ったりしなく
暖かいものを入れても暖かいまま、
冷たいものを入れても冷たいままだった。
そして、中はフォルダのように、
武器なら武器
食料なら食料と分けることができた
これは大発見だ、
あと生命、生きているものは入れれなかった、
街で猫を入れようとしたが入らなかった
いい子は真似しちゃだめよ
だが死体は多分入る、
だからゴブリンの死体を入れて帰って
冒険者ギルドで解体してもらおうと言う魂胆だ
「さてと、さっさとゴブリンを探そうっと」
と思いながら森の中を進んでいると、
「ギー」「ギャギャ」
「ニン・ゲン・・シネ・・」
「ギャア」「ギギー」
などという音が聞こえた
音、いや喋り声の方に行って見ると
5匹のゴブリンがいた
俺は茂みに隠れ様子を見る
ゴブリンたちは
冒険者らしき人達を、いや人だったもの
死体に剣を突き刺したり
斧で叩き切ったりしている
死んでいるのに・・・・・
戦士と魔法使いの二人組だったんだろう
死んで間もない感じだ
胸糞悪い光景だ、
助けれたかもしれないのに・・・・・・
ゴブリンは情報どうり
緑の子鬼
子供みたいだが
1匹だけすこし違う、
何が違うかってまずは
色だ、緑と違って黒い
そして装備が段違いだ
まず頭には割れた王冠
冒険者から奪ったとされる胸当て篭手など
中でも盾と剣はいいものそうだ
一番の違いは・・・・・・・・・・・・
あいつ、喋ってないか
人間の言葉を理解しているっぽい
ただのゴブリンじゃなさそうだな
まあ、あの装備、特に
剣と盾は良さそうだから
俺がもらう
胸糞悪い光景のお礼だ
「本物の死ってやつを教えてやるよ、ゴブリン共が!」
俺はショートソードを鞘から抜き、
ゴブリン達の方に歩み寄った。




