第76話「分裂と調和の激突」
調和破壊者の拠点が目の前に現れた。
巨大な石造りの建物が、紫色の光に包まれている。
「とうとう来たな」
ソーンさんが建物を見上げる。
「前回よりも分裂術のエネルギーが強くなってる」
空気が重い。
紫色の光が僕たちに向かって波のように押し寄せてくる。
「うわっ」
カイルが一歩後ずさる。
「時より、もっとひどい感じがする」
「分裂術の影響が拡大してますね」
フィンが分析する。
「ディスコードさんの精神状態も、さらに悪化してるかもしれません」
「......心配だね」
エリックが呟く。
前回、僕たちはディスコードさんとの対話で、彼の痛みを理解することができた。
統合世界建設への貢献を無視され、排斥された悲しみ。
一瞬、彼の心が開きそうになった。
でも、分裂術の影響で彼の精神が不安定になり、話がまとまらなかった。
「みんな、手を繋ごう」
僕が提案する。
「今回こそ、ディスコードさんを救いましょう」
僕たちは手を繋いで建物に近づいた。
扉が自動で開く。
「また来たのか、レイ・ストーン」
奥から声が響く。
ディスコード・グレイソンが現れた。
前回よりも、さらにやつれている。
目の奥に深い混乱と苦痛がある。
「ディスコードさん」
僕が名前を呼ぶ。
「前回の続きをしませんか?」
「続き?」
ディスコードが頭を抱える。
「前回......何を話したのだったか......分裂術の影響で記憶が曖昧で......」
やっぱりそうだ。
分裂術を使いすぎて、彼の精神が分裂している。
「あなたは統合世界建設の功労者だった」
僕が優しく説明する。
「でも、政治的配慮で成果を他人に移されて、排斥された」
「そうだ......そうだった......」
ディスコードが思い出そうとする。
「私は......私は統合世界を作ったのに......」
「覚えていてくれて良かった」
僕が安心する。
「あなたは被害者だったんです」
「被害者......」
ディスコードが呟く。
でも急に、彼の表情が激変した。
「違う!私は復讐者だ!統合世界を破壊する者だ!」
紫色の光が爆発的に強くなる。
「分裂術の影響ですね」
フィンが冷静に分析する。
「彼の人格が不安定になってる」
「分裂術『世界分解』!」
ディスコードが攻撃を仕掛けてきた。
巨大な紫色の波が襲いかかる。
「絶対調和領域!」
僕はアズライト98%純度の小石3個と聖なる障壁を展開する。
分裂術の波が調和領域にぶつかって弾き飛ばされる。
「また防がれた......」
ディスコードが困惑する。
「でも私は諦めない!分裂術『絆断絶』!」
今度は、僕たちの絆を分離する攻撃。
「うっ」
カイルが苦しそうになる。
「また、みんなから離れたくなる感じが......」
「前回も体験しましたね」
フィンが言う。
「対処法はわかってます」
「そうだな」
ソーンさんが頷く。
「俺たちの絆は、技術では切れない」
「......みんなで歩んできた道は消えない」
エリックが静かに言う。
僕たちの絆が、分裂術に負けずに輝く。
絆断絶の効果が無効化される。
「何度やっても同じ結果だ......」
ディスコードが頭を抱える。
「私の分裂術が通用しない......なぜだ......」
小石が、さらに強く光った。
99%!
前回より純度が上がった!
「99%純度!?」
ディスコードが驚く。
「前回は98%だったはずだ!」
「みんなの絆が強くなったからです」
僕が説明する。
「前回あなたと話をして、僕たちの結束がより深くなりました」
99%純度の小石から、温かい光が広がる。
「調和術『真の結合』!」
分裂していた建物の亀裂が修復されていく。
ディスコードの分裂装置も、一つに戻っていく。
「また......また私の分裂術が無効化される......」
ディスコードが膝をつく。
でも、今度は違った。
彼の目に、絶望だけでなく、混乱した希望も見える。
「前回、君は私を理解してくれると言った......」
ディスコードが呟く。
「本当に......私を救おうとしているのか?」
「はい」
僕が力強く答える。
「あなたは本当は、統合世界を愛していたんでしょう?」
「愛していた......」
ディスコードが涙を流す。
「でも裏切られた......切り捨てられた......」
「それはひどいことでした」
僕が謝る。
「でも、今の統合世界は違います」
99%純度の光が、ディスコードを優しく包む。
「この光は......」
ディスコードが呟く。
「前回も感じた......温かい光......」
「それが本当の調和の力です」
僕が説明する。
「誰も排除しない。みんなを包み込む力」
ディスコードが立ち上がって、僕に近づく。
「私を......本当に受け入れてくれるのか?」
「はい」
僕が手を差し出す。
「一緒に帰りましょう」
ディスコードが僕の手に向かって、震える手を伸ばす。
あと少し。
あと少しで彼の手に届く。
でも。
「うっ......頭が......」
ディスコードが頭を押さえて苦しみ始める。
「分裂術の副作用が......」
紫色の光が彼の体から噴出する。
「私は......私は何をしているんだ......」
彼の人格が再び分裂し始める。
「復讐者としての私」と「本来の私」が戦っている。
「ディスコードさん!」
僕が呼びかける。
「大丈夫です!一緒に戦いましょう!」
99%純度の光を、彼に向けて強く放つ。
分裂術の紫色に対抗して、調和の光が輝く。
一進一退の攻防。
光と闇が建物の中で激しくぶつかり合う。
「私は......どちらが本当の私なんだ......」
ディスコードが苦しそうに呟く。
「両方とも本当のあなたです」
僕が答える。
「痛みを感じたあなたも、理想を愛したあなたも」
「でも、矛盾している......」
「矛盾してていいんです」
僕が優しく言う。
「人間は複雑な生き物です。でも、それを受け入れることが調和なんです」
99%純度の光が、さらに温かくなる。
ディスコードの分裂した心を、優しく包み込む。
「君は......本当に私を理解してくれるのか......」
「はい」
僕が頷く。
「あなたの全てを理解して、受け入れます」
ディスコードの目から、大粒の涙が流れる。
「私は......私は長い間、一人だった......」
紫色の光が、少しずつ弱くなっていく。
でも、まだ完全には消えない。
分裂術の影響が強すぎる。
「レイ」
ソーンさんが言う。
「99%でも、まだ完全には救えないようだ」
「そうですね」
僕が認める。
「でも、確実に届いています」
ディスコードに向かって言う。
「今回は、ここまでにしましょう」
「また......行くのか......」
ディスコードが寂しそうに言う。
「でも、必ず戻ってきます」
僕が約束する。
「今度は、あなたを完全に救える力を持って」
「完全に......」
ディスコードが僕を見つめる。
「本当に......可能なのか?」
「はい」
僕が確信を持って答える。
「100%の力があれば、きっと」
僕たちは建物から出た。
振り返ると、ディスコードが入り口に立っている。
前回よりも、希望の光が強くなっている。
「次こそ」
僕が呟く。
「次こそ、ディスコードさんを救います」
99%の力でも、まだ足りない。
でも、確実に近づいている。
100%純度の完璧な調和の力があれば。
統合世界のみんなの力があれば。
きっと、彼を救うことができる。
そして、全ての人が笑顔でいられる世界を作ることができる。
「統合世界に戻って、最終準備をしよう」
ソーンさんが言う。
「ああ」
僕が頷く。
「今度こそ、決着をつけましょう」
━━━ 【キャラクターステータス更新】 ━━━━━━━━━━━
【名前】レイ・ストーン 【レベル】36
【称号】小石の魔術師・絆の証明者・救済の宣言者・先代の継承者・統合の完成者・平和の守護者・嵐を越える者・限界突破者
【ステータス】
HP: 460/460 MP: 370/370
攻撃力: 30 防御力: 44
魔力: 105 素早さ: 32
命中率: 32 運: 28
【スキル】
・小石生成 Lv.9: 1日3個制限(99%純度到達!最終段階準備)
・投擲 Lv.4
・鉱物知識 Lv.6
・魔力操作 Lv.10
・身体調和術 Lv.3
・古代文字理解 Lv.4
・空間移動術 Lv.1
・聖なる障壁 Lv.2
・深癒の光 Lv.5
・巨大調和増幅装置操作 Lv.1
★真の結合 Lv.1(99%純度限定・分裂術無効化)
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