表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/627

38.ネルの冒険その1


・宿屋の娘ネル視点



魔王シルフが現れたと騒がれて1週間。

ここはとある宿屋の中。




「今日も猫さん来ないの?」



来たら新しい本を読んであげようと思ってたネルだったが、太っちょ猫は今日も現れなかった。



「猫さんはお仕事で忙しいのよ、きっと」



母ナンシーはそう答えるが、心の中では、あの猫は病気にでもかかって死んだと思っている。


猫は体調が悪くなると、姿を隠してしまうのだ。

これは弱った自分が敵に狙われないようにしているからだ、と言われている。

本当かどうかは猫にしか分からない。


あるいはどこか別の居心地の良い場所を見つけたか。



「ナンシーさん、冒険者ギルドが宿の手配をお願いしたいとのことです。

ギルドマスターの元まで来ていただけますか?」


「はーい。ネル、ママお仕事だから、お家で留守番しているのよ?」


「うん」



仕事でナンシーが宿を出て行ってしまった後、ネルは思った。


猫さんに自分から会いにいけばいいや、と。


幸い、猫さんがどの方角に帰るのかは知っている。

森の方角だ。


ネルは食料庫からパンと干し肉を小さなカバンに詰め、宿から出て行ってしまった。


1時間後、宿屋に帰ったナンシーは、自分の娘が居なくなっているのに驚く。

すぐにギルドに戻り捜索願を出すのだが、ネルは当然そんなこと知らない。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ