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198.誘拐


近衛兵っぽい連中は鉄の檻を作って閉じ込めた。

1日したら自動で壊れる設定だから心配ないだろう。


皇帝との戦闘跡地に、錬金術で墓碑を作る。

1万人ほどの帝国兵士達のための墓碑だ。

碑文は『勇敢なルカタ兵 ここに眠る』でいいか、刻んでおく。


さて、次は帝国の要人をフランベル国へ連れて行くとしよう。

停戦協定を結んでもらわなければな。


俺は都の大きな宮殿に行き、そこに居る連中を全員四次元空間に収納することにした。



◇ ◇ ◇ ◇



四次元空間に生き物を収納すれば、HPが減る。

HPが減る条件は、心拍の他に、暴れたら、というものがあるのが分かった。

四次元ワープで、ルカタ帝国の要人達をフランベル国へ運んでいる最中に気付いた。


なので、要人達にはしばらく猫タッチで眠ってもらうことにした。

心拍だけなら、それほどHPの減りに問題は無い。


ワープを繰り返し、フランベル国へとたどり着く。


そのまま王城へ。



「にゃー(こんにちは)」


「大魔導士殿、昨晩は何があったのだ?」


タイプライターを取り出し『色々あったが疲れた。俺は寝るからこいつらと停戦協定を結んでくれ』と打つ。



要人等を計30人ほど、四次元空間から取り出す。



『起きる前に、手足を縛った方が良いぞ』と打つ。


「んん? この者達は?」


「陛下! こやつの顔に見覚えがありますぞ!

ここに居るのは、ルカタ帝国の重要人物なのでしょう!」


「……一晩でルカタ帝国を落としたということか。

さすが大魔導士殿」



兵士達がルカタ帝国の者の手足を縛るのを確認し、後は王様達の仕事だから任せることにして俺は去った。



◇ ◇ ◇ ◇



四次元ワープで森の自宅へ帰宅だ。

シルフ婆さん、アウレネとフランベルジュが部屋で座って肉の串を食べていた。

人の家で勝手に食事するんじゃない。


俺に気付いた3人は串を皿に置く。



「おかえりなさいじゃバステト様。

フランベルの阿呆から聞いたが、ルカタ帝国へ攻めるつもりなら止めたほうが良いのう。

あの皇帝は神殺しと言われておる化け物。

下手な聖竜よりよほど危険な奴じゃよ」


「キュオオオオン!(老婆の言う通りである!

我の仲間の何体かも、奴に殺されたのである!

神によって国から出る自由を奪われ記憶も消去されたらしいが、まともに戦って勝てる相手ではないのである!)」



話を聞きだしたのか、シルフ婆さんとフランベルジュが忠告してくれた。



タイプライターで『もう終わったことだ。ワルサー皇帝は消えた』と打つ。



「何と、既に皇帝を始末したとは、さすがバステト様じゃ!」


「よーし、ルカタ帝国を征服しに行きましょ~」


『やめろ』と打つ。



ネル達は明け方すぐ宿に帰ったそうだ。

アウレネ達エルフが遊んであげていたが、起きたナンシーさんが血相変えて連れて帰ったらしい。

まだまだエルフと人間の溝は深いのだろう。


俺は一晩中働き詰めで眠い。

おやすみなさい。



◇ ◇ ◇ ◇



1ヶ月後、ルカタ帝国は正式にフランベル国の従属国となった。

戦争を仕掛けるように煽ったルカタの要人はほとんど全員投獄されることとなった。


その間に、俺はスキル付与でスキルの返還を行っていた。

【探索】によれば、リョウマ君はルカタ帝国内で主に【スキル強奪】を行っていたらしい。

当然といえば当然か。


だいたいのスキルは返還した。

しかし、既に死んでしまった者も居たらしく一部のスキルはそのまま残ってしまった。


さて、最後にリョウマ君を逃がすか。



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