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191.暗殺失敗


長老猫を転生したが、転生者数が1人/2人のままだ。


俺は再び転生者呼び出しを行った。



「ジー(あっ、ども。自分バッタです)」


「にゃー(言われなくてもわかってる)」



バッタ君を【ランダム転生】させてやった。



◇ ◇ ◇ ◇



・とある火山地帯


巣の卵のうち1つが割れる。



「ギャウ!」



中から竜の赤ん坊が現れた。

これが数分前はバッタの魂だったとは誰も思うまい。



◇ ◇ ◇ ◇



転生者数が2人/2人となった。

俺の予想では、おそらく転生者が死んで再び魂となったら、転生者数が減るのだろう。


まあいい。

【スキル付与】を獲得したぞ。


――――――――――――――――――――――――

鑑定結果

【スキル付与】

説明:神専用スキル。【習得】の影響を受けない。

自分の所持するスキルと同じスキルを相手に付与する。

相手に適性が無ければ付与は不可能。

付与出来るLvは、自分の持つオリジナルのLvの10分の1まで。

ただし、自分の持つオリジナルスキルを消去することで、そのままのLvで付与することが出来る。

――――――――――――――――――――――――


これでスキルの返還が可能になった。

さっそくリョウマ君の元へ行こう。



◇ ◇ ◇ ◇



・とある暗殺者視点


夜のフランベル国の城内の庭に、俺様は居る。


俺様は、リョウマの暗殺を命じられた暗殺者。

依頼人は身元を明かしていないが、おそらく帝国ルカタの皇族だろう。


ま、依頼人の秘密なんてどうでもいい。

俺様は自分の仕事をこなすまでだ。


さて、リョウマはこの裏の扉を開けた、地下の牢獄だな。

見張りの兵士は殺すとしよう。


そーっと、俺様は歩く。



「にゃー」



野良猫か。

んん? 大魔導士スタイル?

ということは貴族の飼い猫か。


そういえば、この国の魔王も、大魔導士スタイルの猫に化けているとか何とか。

目の前の猫はひょっとして魔王だったりして。


ぽふっ。


猫に触られた瞬間、俺様は意識を失った。


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