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183.限定コピー


翌日。俺は宿へ遊びに来た。

ナンシーさんは宿の受付で仕事をしている。


俺、ネル、ヨツバは3人でポーカー勝負をすることにした。



「まったく、大工ギルドには困ったものですね。

私の可愛いリオン君をいじめるとは。3の3カード」


「猫さんのお店、大きくなるんだー、すごーい。

ストレートフラッシュ!」


「にゃー(2のワンペア)」


「弱ッ!」


「わーい、私が勝ったー!」



ポーカーはネルが1位、ヨツバが2位、俺が3位だった。



「で、スキルが作れるという話でしたか。

なら、猫さんにはラスボスが使ってきそうな能力を伝えておきましょう。

時止め、スキル強奪、即死、それから……」



ヨツバが一所懸命、俺にラスボスのスキル傾向とその対策なるものを教えてくれた。

だが、何を言っているのか半分も分からなかった。

目には目を、時止めには時止めを、って何だ。



◇ ◇ ◇ ◇



夜、皆が寝静まった頃、俺はスキル作成なるものをしていた。


使用条件や範囲が限定的であるほど消費MPが少なくなるらしい。

また、称号や種族によって取得可能かどうかも決まるらしい。


で、作ったスキルはこんなのだ。


――――――――――――――――――――――――

【限定コピーLv1】

説明:半径10m以内に居る者のスキルをコピーする。

コピーしたスキルは1分後に消失する。

――――――――――――――――――――――――


作るのに魔王ポイント1000P消費した。

おまけに【限定コピー】1度使用するのに100MP消費しなければならない。

だが、かなり便利なスキルには違いない。


俺はヨツバの【フリーズ】をコピーし、使ってみる。

そして【鑑定】。

うむ、相手のスキルLvもコピー出来るみたいだ。

それにコピーしたスキルを使用する際の消費MPは、そのスキル本来の消費MPのようだ。


さて、魔王ポイントもほとんど無くなってしまったようだし、スキル作成はひとまず終わりだな。

おやすみなさい。



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