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124.奴隷購入


俺は町の奴隷商館に来ていた。


ここでは、犯罪者や戦争捕虜などを【奴隷契約】スキルを使って奴隷にして、販売しているらしい。


よく分からんが、ヨツバは店員として奴隷購入を勧めていたので、その希望を聞いてやるつもりだ。

元の世界では奴隷は違法だって?

この世界では合法だし、某大統領みたいに奴隷解放を訴えて暗殺されたら嫌だからな。

郷に入っては郷に従えというヤツだ。


俺は基本、事なかれ主義なのだ。正義の味方でも何でもない。


と、頭の中で言いわけしつつ、奴隷商館のドアをノックする。



「どうぞ、開いてますよ」



俺はドアを【念動力】で開き、中に入る。

普通の石造りの店っぽいな。



「……おや?」



中にはメガネをかけた細い白髪の中年オッサンが居た。



「あなた、噂のケット・シーですか?」


『違う』と書く。


「ほぅ! 【四次元空間】を使う上に、文字まで理解なさるとは!

失礼。本日はどういった奴隷をご所望で?」


『とりあえずエルフやドワーフを見せて欲しい』と書く。


「丁度良い奴隷が入ったところなのですよ、ケット様。

いやぁ、実に運が良いですねぇ」



見え透いたセールストークを言いつつ、メガネ野郎は俺を地下へと案内する。

地下は牢獄だった。生気のない目をした人間、エルフ、ドワーフ、他に半魚人などが居た。



「ところで、奴隷をどのような目的でご購入されるので?」


『店に店番として雇う』と書く。


「店番に! 失礼ながらケット様は商業許可書を持ってらっしゃいますか?」



俺はバロム子爵からもらった許可書を見せる。



「おお、確かに! それで、土地はもうご用意されてますか?

私の仲間に不動産をやっている者が居ます。よろしければ紹介しますが?」


『頼む』と書く。


「かしこまりました! おい、ラオさんに客だと伝えてくれ!

バロム子爵様ご推薦の商人だってな!」



メガネ野郎は従業員に指示し走らせる。

その間に、奴隷たちが檻から出され整列させられていた。



「ささっ、当店自慢の品々でございます。

おい、順番に自己紹介していけ」



メガネ野郎に言われ、自己紹介する奴隷たち。

『犯罪者って聞いたけど、大したことしてないんだな』と書くと、大したことをした者はだいたい処刑されているらしい。



俺はスリで捕まったらしいドワーフの少年を購入することにした。

【奴隷契約】スキルを使ってもらい、俺とヨツバの秘密を漏らさない、俺とヨツバに絶対服従の条件を付けた。

ちなみに、購入者に逆らわない、犯罪をしない、という条件はデフォルトで付いているらしい。

条件を破ろうとすれば奴隷の首輪が奴隷に苦痛を与えるそうだ。

なおセクハラは合意したならOK(ただし命令で合意させることはできない)。

奴隷の最低限度の生活と食事はこちらが保障しなければならない、とのこと。

体罰や食事抜きなどを行おうものなら、主人が犯罪者となってしまい奴隷落ちらしい。


そして後から来た不動産屋から土地も購入。

場所は宿から少し離れた場所にある一角。

2年前に店主が亡くなり、そのまま放置されている店らしい。

看板を変えればすぐ使えるそうだ。


俺はドワーフの少年を連れて、購入した店に行くことにした。


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