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120.目覚まし失敗


翌朝、森に入り、シルフ婆さんに、今日も町に行くと伝える。



「ああ、バステト様。済まぬが、エルフの子どもが熱を出しておるのじゃ。

儂のグレイターヒールが効かぬので、ちと診ていただけぬか?」



そのエルフの子どもに会う。

息苦しそうだ。

熱の原因は、っと。


――――――――――――――――――――――――

鑑定結果

急性骨髄性白血病・FAB分類(M2)

説明:骨髄芽球から前骨髄球に至る分化がきちんと行われない血液のがん。

――――――――――――――――――――――――


「にゃー(ぎゃー!)」


「ど、どうしたのじゃバステト様?!」



っと、落ち付け俺。

小児の白血病ならまだ予後良好かもしれない。


ただ、具体的な予後因子は覚えていない。

というか抗がん剤がないから予後因子もクソもないか。


【ヒール】でがん細胞のアポトーシス(プログラム化された自殺)を誘発。

よし、よし。あとは足りない血球を【ヒール】で補充っと。


【鑑定】で調べると、あっさり治ったらしい。

やれやれ。



「ど、どうじゃ?」


「……! 苦しくない! 体だるくないよ!」


「さすがバステト様じゃ!」



親らしいエルフと子ども、シルフ婆さんが小躍りしている。

知らない人が見たら不気味な光景だろうな。



◇ ◇ ◇ ◇



町に到着。そのまま宿に入る。


ナンシーさんが、おかゆみたいなものをヨツバに食べさせていた。

離乳食だろうか。


母乳には免疫グロブリンも含まれているから、HTLV-1患者とかでなければ長く与えるのも悪くない。

ま、母親次第だろうけどな。



「あら猫さん。ネルなら寝てるわよ。

起こして貰えるかしら?」


「にゃー(はいはいっと)」



俺は開けっぱなしにした管理人室へ入る。

ネルは眠っていた。



「にゃー(おはよう)」


「うーん、猫さん?

おはよー」



ネルは目をこすって、あくびする。

俺も深夜まで起きていたから眠い。

少し仮眠するとしよう。


俺は床で丸くなる。



「私も寝るー」



……。


……ZZZ。




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