王妃宮へ(2
ブクマ・評価・リアクション本当に嬉しいです。
文法破壊な文章をめげずに読んで下さる皆様のお陰でランクアップさせていただいてます。
誤字脱字報告様のお陰で文がまともに修正され助かってます!
国語力が低いながらも話を進められるのは、読者様のお陰です!
ありがとうございます(^人^)
感想嬉しいです。ですが返信に手間取ってしまうので(汗)
返信しない方向で(>人<;)
恐怖のお茶会に至るまでの話し、今回で終わりませんでした(汗
どういう経緯で『お茶会』と言う話になったのかリッター医師が説明してくれた。
召喚状で呼び出された令嬢達は側妃候補の話を聞いた時に体調不良や倒れる者が出るかも知れない。
そうすると王城の救護室での対応になり手間取ればウィリアムに知られる可能性が高くなる。
ウィリアムと関わりのある令嬢達が学園を休んで、何故王城に居るのかと問われる訳には行かない。
令嬢が倒れれば付き添い人は通達内容を聞いてる場合ではなくなるだろう。
なので付き添い人と令嬢を切り離し令嬢達は王妃宮にて通達したらどうか?と言う話を。
陛下とハーミット公爵とリッター医師でしていたらしい。
その場合付き添い人達には陛下達が通達。令嬢達には王妃と夫人が通達を請け負う形でと話が進んでいた。
その相談を受けて夫人は王妃宮を訪れていた。
陛下達が議会の間、こちらはこちらで色々決めて置こうと言う事だった。
レイナが王妃宮に入った時に入れ替わった人格はプラセルで、そのまま昼食を共にした時に召喚状や側妃の話題が上り
『王妃宮にお呼びするならお茶会をしましょうよ』とプラセルが提案してからの、あの三人の盛り上がりらしい…
「プラセル様はお茶会や読書会がしたいと仰って。それなら教典を読むことで通達の内容を匂わせて、心構えをして貰おうかと…いきなり通達されるよりは衝撃が少ないだろう。と言う配慮ですわ」
配慮だとエタンセルは笑顔で言っているが、時折獲物を狙う蛇の様な目をしている。
(う〜〜ん…)レイナは思案する
「側妃の入宮は教団が従事するのが決まりだから、神話や歴史書の側妃に関する部分の引用は、丁度良いと思うのよ」
王妃にもエタンセルの背景に闇が見えるのか…
自分達は悪意を持って企画している訳では無いと言う様な補足を入れる。
(う〜〜〜ん…あまり追い詰めたくは無いのよね…)
「レイナ様?どうかされました?」
レイナの様子に気付きエタンセルが問いかける。
レイナは匙加減を考えていた。
側妃の管理は正妃の管轄、いずれレイナとエタンセルは令嬢達と深く関わって行く。
レイナは令嬢達と面識は無いけど、向こうはクレアの事を知っている…知らない訳がない。
クレアを前にしたら必ず萎縮するだろう。
ここで『お茶会』を重圧に感じて敵愾心だと取られると、元々ある壁が分厚くなる。それは得策では無い…が。
(エタンセル様の言う『心構え』の案も悪くない)
こちらがどう気遣おうが、令嬢達にとっては針の筵に感じるだろうから。通達内容に関しては身構えて貰いたい。
結果
「『お茶会』良いと思います」
レイナは満面の笑顔でそう言った。
側妃候補の令嬢達と和気藹々と過ごしたいとは思わないが、良好な関係は築きたい。
なんと言っても自分達の代わりに御子を産んでもらうのだ。
彼女達の人生を奪い、縛り付ける事に罪悪感は無いが気の毒にとは思う。
だがウィリアムとの交流を拒否せず避ける事もせず、その位置に居続けた結果なのだ。
何を思ってその位置に居たのかは如何でも良い。目立つ事を選んだのだから仕方が無い。
(最低でも意思疎通が取れる関係は築かないとね)
レイナはそんな風に思いながら紅茶のカップを口へ運ぶ。
「そうだわレイナ。貴方も私的な場では私の事は『ヘルミナ』と呼んでちょうだいね」
(……も?)
レイナはキョトンとした目を王妃に向けてしまった。
「プラセルとエタンセルにもそうお願いしたのよ、母娘になるのだから。よろしくね」
「はい」
レイナは笑顔で答えた
(プラセルは人好きするみたいね)
◇
「では私はそろそろ失礼致します」
エタンセルはウィリアムの帰宅にかち合わない様、学園が終わる前に帰宅する事に。
念の為裏門を通って帰る事にした。
王妃から聞く限りでは『明日か明後日にはヘクターと婚約解消の手続きをしてもらうかも知れない』らしい。
◇
セイン医師が到着したので、リッター医師は王妃宮の専属女医セラ・ヘネゼンにレイナとセイン医師を引き合わせてくれた。
「初めまして、セラ・ヘネゼンと申します。クレア様方の症状は把握してます。私は女性特有の病気から妊娠・出産に関する事を請け負っておりますので、気になる事が有れば何でもご相談下さい」
セラ医師は四十歳位の貫禄のある女性で、濃いグレイの髪をボブヘアにしている。
濃い黄色の瞳はタカを思わせた。
「はい。よろしくお願い致します」
レイナとの挨拶はそこそこに、セラ医師は救護室の案内のためにセイン医師を連れて行った。
そんな様子を見送ってから、レイナは夫人に問いかける
「お母様もこちらに泊まられるの?」
「私は一旦帰るわ。何も準備していないし…議会にどれくらい時間がかかるか分からないから、お父様の帰りを邸宅の方で待たないと…明日お父様と一緒に来るから。一人で大丈夫?」
夫人はレイナの頬を撫でてあやす様に言う
レアが現れてから、夫人は時折幼な子に向ける様な口調になる。そんな夫人にレイナはクスッと笑い。
「一人じゃないわ、アニタもキャロルも居るしヘルミナ様もセイン先生も居るもの。大丈夫よ」
その言葉に夫人は安堵の表情を浮かべて
「じゃぁ帰るわね…」
そう言ってレイナをそっと抱きしめた。
◇
王妃宮に用意された客間で寝支度を済ませたレイナは、アニタの用意してくれたハーブティーを飲んで寛いでいた。
そこへ王妃の訪問が告げられる。
ヘルミナも寝支度を済ませた後の様で、寛いだ服の上にガウンを羽織っている。
王妃の専属侍女を引き連れて部屋に入ったヘルミナに、レイナはソファを勧め。王妃宮の侍女達がナイトティーの準備をする。
給茶が整うと侍女達やキャロルとアニタも、壁際に寄り居ないものとして佇む。
二人並んでソファに座り、ヘルミナはレイナの手を取って話し出す。
「貴方にお礼を言いに来たの、貴方の提案のお陰でウィリアムの醜聞は幾らかマシになる。婚約者を自死まで追い込んだ上切り捨てる酷い男より、婚約者への贖罪と王族の務めに真摯に向き合う王太子の方が、国内外への印象が幾分マシだもの…。
まだ議会は終わってないようだけど、陛下から側妃を迎える時期が決定したと言伝があったの。私は明日神殿を訪問してその事を伝えてくるわ。
きっと教団側は躍起になるでしょうね…」
教団は常々正妃にも[祝福の儀式]をするべきだ。王族に子が出来にくいのは神の力添えを受けていないからだと主張していた。
本当のところは記録にある[神の腕輪]の神物としての力を確認し、改めて記録に残したいのが一番の理由ではないのか。
実験的な意味合いで廃止された儀式を正妃になる者にする事は出来ない。
正妃を側妃扱いすることを公にする様な物だ。と議会と度々揉めている。
実際記録に残る[祝福の儀式]を受けた最後の側妃は、四人の御子を授かり無事出産したとあり。その後、正妃の産む御子は独り子が続いている。
教団側の主張も仕方のない事だった。
「レイナ…ごめんなさい」
「え?」
「私がウィリアムを諌めきれなかったからクレアが…」
そう言葉を切った王妃はボロボロと涙を溢した。
レイナは困った。
クレアはウィリアムに翻弄され続け、そのせいで中傷や嘲笑に晒され、それでもその場に立ち続けなければならず…
しかし苦しかったのはクレアなのだ。
記憶を共有していた時期を思い起こしても、クレアが受けた周りの言葉にレイナは傷つかない。ウィリアムの行動も悲しくない。
ヘルミナが謝りたいのはウィリアムが傷つけたクレアで…
傷ついてないレイナはヘルミナに返す言葉が見つからない。
ヘルミナもそれが分かっているから続ける言葉が無く。届ける相手がいない謝罪と後悔に涙を溢し続けた。
そんな風にクレアの事を慮って泣いているヘルミナに、レイナの胸は苦しく瞳に涙の膜が張った
侍女がタオルを持って来たので、レイナが受け取りヘルミナの涙を拭う。
「ヘルミナ様…きっといつかクレアに会えますわ…それまで謝罪の言葉は胸に仕舞っておいて下さい。ちゃんと伝えられる日が来ますわ。……クレアの事を大事に思って下さってる事が知れて私はとても嬉しいです」
ヘルミナの心を少しでも軽くしたくてレイナは言葉を尽くした。
◇
翌日、ヘルミナは神殿に赴き
入れ替わる様にドケーシス公爵夫妻が王妃宮を訪問した。
ドケーシス家の侍女と侍従を何人か引き連れて…
王妃宮の侍女・侍従がクレアの人格移動の対応に慣れるまでの補助として連れて来たのだ。
王妃宮にクレアの居場所が整っていく…
レイナは少しだけ…公爵邸に戻る事が無くなるであろう事実に寂しさを感じた。
◇
木曜
エタンセルがヘクターと共に王妃宮を訪問した。




