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「彼女は死にました。」私はあなたの子を産みません。  作者: Kurakura


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33/49

キャロルの忠誠

お読みいただきありがとうございます。

前々話、誤字が大変多くΣ(゜д゜lll)

読みづらかった事でしょう(汗)

誤字報告ありがとうございましたー(๑>◡<๑)


レアが現れた。

レイナ(レア)に『お姫様みたい』と言われたエタンセルが

「はい?」と返事をすると


「!!!」

エタンセルの声にレアの肩がピクッと跳ねる


レアはエタンセルの声にハッとしたと思ったら

「えっと……あの……」

モジモジと恥じらいながら、困惑し始める。


そんな様子になったレアに、後ろに控えていたアニタが、ソファの前に周り

「レアお嬢様。」

そう声を掛けてレアの横に座る


「!アニタ!」

レアは顔を隠す様にアニタに抱きついた。


(…………これが…解離性同一障害?)

エタンセルはレイナの突然の変化に目を見開いていたが、淑女教育の賜物で動揺を表に出さずにいる。


「レアお嬢様。大丈夫ですよ。」

アニタはレアの背中を優しくポンポンと叩くと

「ご紹介致しますね。こちら、エタンセルお嬢様。レアお嬢様とお友達になりたいと仰って下さってます。」


「………おともだち?」

レアは少し顔を上げてアニタを見てから、チラリとエタンセルを見た。


(かっ!…かーわーいーいー♡)

エタンセルは、表情は淑女の笑みを浮かべ心の中では叫んでいた。


()()()()()レア様。エタンセル・フラムと申します。」

エタンセルは優しく笑顔で自己紹介をする。


「……レアです。ク…レア・ドケ…シスです。」

レアはアニタの胸に顔を半分くっ付けたまま、挨拶を返す。


(可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い…

「少し、レア様に近づいても良いかしら?」


「……………」

レアは小さく頷いた。

エタンセルはゆっくり立ち上がり、アニタを挟む様にレアの近くに寄る。

アニタのすぐ側にしゃがんで、レアより視線を低くしてから再び話しかけた

「レア様…私、お友達を作るのが苦手で…困ってるんです。」


「………こまってるの?」

レアはエタンセルの言葉に少し興味を示した。

「はい。お友達がいないと寂しいですから…レア様…助けて貰えませんか?」

「たすけるの?……」

「はい。レア様がお友達になってくれたら、寂しくなくなります。」

そう言ってエタンセルはニコニコと笑顔を向ける

その笑顔を見て、レアの頬は赤くなる

 「お友達になってくれますか?」

レアはコクコクと頷いた。

 「ありがとうございます」


エタンセルは心の中でガッツポーズを取った。


「レア様、もう一人紹介したい者がおります。……キャロル様。」



 (…これが解離性同一障害の人格移動…)

一連の流れを呆然と見ていたキャロルは、急にお声が掛かり

ビクリと肩が跳ね、強く返事をした。

「はい!」


別に大声では無かったが、その返事の強さにレアはビクッと震える。


 (あ…いけない……)

『小さな子供がいきなり知らない場所で知らない人に囲まれたら』と言うリッター医師の言葉を思い出す。

 (……気を付けないと。)

今、レアはキャロルに対して背中が向いている

キャロルは静かな足音を立てて近づく

(大きな音は立てずに…でも、気配は消さずに…どこに居るか分からないと怖いだろうから…)

 レアはプルプルと震えている

レアとアニタの座るソファの背凭れの後ろに周ると、さっきのエタンセルを見習って優しく話し掛ける。


「初めまして…レアお嬢様。キャロル・ユールと申します。」

その声音に少し緊張が解けたレアが恐る恐る顔を上げると

レアとキャロルの視線が合った。


「………レアとおんなじ色…」

「?……あぁ…目ですか?。そうですね 同じ赤い色ですね」

ニコッと笑って答えるとレアの表情がパッと明るくなった。


「綺麗ですよね。真っ赤なルビーみたいで羨ましいです」

「きれい?ほんとう?!」

エタンセルが二人の瞳を褒めると、レアが声を大きくして聞き返す。

「ええ。とっても綺麗です」

「………うれしい…前に…血みたいで、きもち悪いって言われて、かなしかったの…」

 レアは小さく笑顔で、でもしょんぼりと言うと

「まあ!誰が言ったんです?!。今度そんな事を言う人がいたら殴ってやりますわ!!」


 エタンセルのその言葉に、レアは驚いた表情で目を丸くする。

「わかんない…どこかから聞こえてきたから………エタンセル様がなぐるの?」


するとアニタが

「では、キャロル様に殴って貰いましょう  キャロル様はレア様の専属護衛騎士ですから。」


「!騎士?!」

レアは目をキラキラと輝かせてキャロルを見た。

 (おお!)

「はい。レア様の騎士です。私が必ずお守りします。」

キャロルはニッコリ笑って胸に手を当ててお辞儀をした。


「すてきーお姫様(エタンセル)がいて。騎士(キャロル)がいて。ものがたりみたーい」


二人はレアのハートをガッチリ掴んだ。


 この応接室にはアニタ以外にも、壁際に侍従と侍女が控えていたが

その全員がご機嫌になったレアにホッと胸を撫で下ろした。


 その時、コンコンと扉がノックされる

侍女の一人がそっと扉を開けて中を伺う

「アニタさん。よろしいでしょうか?」


「?、私は一旦席に戻りますね。」

ニッコリ笑って、エタンセルはソファに戻り、腰を下ろす。


 侍女はレアを怖がらせない様にそっと入室して

キャロルの隣り、ソファに座るアニタの真後ろまで来てアニタの耳に託ける


「……分かったわ。」

その託けにアニタは了承の返事をして


「レアお嬢様。もう一人ご紹介する方がいるのですが…お会い頂けますか?」

「もう一人?」

すっかり落ち着いた雰囲気になったレアは臆する事なく、コテンと首を傾げて聞き返す。


「はい。お医者様です。」

「………セイン先生?」

「いえ、違うお医者様です。」


「?!えっ?!セイン先生は?やめちゃうの?!レアのせい?!」

 レアは焦った様子でアニタに縋り付く


「さっき会ったとき、泣いちゃったから…もうレアのお医者様するのイヤになっちゃった?」

 さっきとは昨日の夕方に現れた時の事を言っている。

王城で謁見した日の夕方、学園帰りに見舞いに来たウィリアムを執事のムーロが口八丁で追い返した少し後に、レアが現れたのだが。

丁度セイン医師に診察を受けていた時だった。見事に泣かれてしまった。

若く見えるがセイン医師は四十歳のオッサン。いきなり目の前にオッサンが現れたら五歳女児は怯えて当然だった。


 セイン医師はクレアが三歳の時にドケーシス家の専属医になったのでレアの記憶にもある。あるのだが、記憶にあるより老けているので思い出せずに泣いてしまった事を気にしている様だ


「そんな事ないですよ。セイン先生はずっとレアお嬢様のお医者様です。」

 「よかったぁ〜」

「これからお会いするのはセイン先生の………お友達です。」


コンコンコン

 開いたままの扉をノックしたのはセイン医師だった

振り向いてセイン医師と目が合ったレアは立ち上がる。

立ち上がった後、どうしたら良いか分からずに指をモジモジといじる


 キャロルがそんな様子のレアに近づき、

レアの耳に口を寄せてコソコソと耳打ちすると、レアはコクコクと頷き。

 キャロルと手を繋いで、セイン医師の前まで行く


「………あの…さっき、泣いちゃってごめんなさい。……セイン先生がキライとかじゃないです………ビックリしちゃったの…」


キャロルは『泣いてしまって、ごめんなさいってしますか?側についてますよ。』

先程そう耳打ちしたのだった。


「良いんですよ。いきなり()()()()が目の前に居て驚きましたよね。……また、昔みたいに頭を撫でても良いですか?」


 レアがコクリと頷くと、セイン医師はニコニコしながらレアの頭に手を乗せた。

その懐かしい感覚にレアはホッとする


「それでは、僕のお友達のリッター先生を紹介しますね 」


そう言うと、扉の影に隠れていたリッター医師が姿を現す


「初めまして…レアお嬢様。リッター・メンテと申します。」


 レアは繋いでいたキャロルの手をぎゅっと握りながら挨拶を返す

「はじめまして……レア・ドケ…シ…です…」

その声はとても小さかった…


リッター医師は少し屈んで、レアと目線を合わせる。


「レアお嬢様…キャロルは私が連れて来たので知ってますが…」

 そう言われて、レアは『そうなの?!』と、言った様子で一瞬キャロルを見る


「あちらのご令嬢は初めて会うのです。レアお嬢様の()()()を紹介してくれませんか?」


「あっ!はい。えっと…エタンセル様です。」

 お友達と言う単語に嬉しくなったレアは頬を染めて、エタンセルの方を向き紹介する。

エタンセルはスッと立ち上がり、レアの側までやって来る。


「初めまして。エタンセル・フラムと申します。」

右手を胸に当て左手でスカートを摘み、軽く会釈した。その美しい所作は本当にお姫様の様だった。


「リッター・メンテと申します。お近づきになれて光栄です。」

リッター医師も胸に手を当ててお辞儀をする。

「よろしければ、私のお隣にお座りになりませんか?」

「よろしいのですか?是非に 」


二人はレアが居心地が良いように、和やかに言葉を交わす。


「じゃあ、僕はそこの一人掛けに座らせて貰いますね。」


 リッター医師とセイン医師は、レアが現れた場合は呼びに来るよう使用人達に頼んでおいた。

人見知りなレアには、とにかく自分達を認知して貰わなければならない。これは急務だった。

 ()()()()()()()()と思って貰わなければ

いつまでも、対応出来るのがドケーシス夫妻とアニタだけでは安全を確保出来ない。


 レアが現れたタイミングで、キャロルとエタンセルが居たのも良かった。

セイン医師が

(やっぱり小さい子は若い綺麗な女の人が好きだよね〜)

と、笑顔の裏で落ち込んでいたのは誰にも知られていない。


 その後はキャロルもソファに座り、レイナが代わるまで六人でお茶会を楽しんだ。



レアがレイナと入れ替わって、しばらくしてからお開きとなる。


「朝からお時間頂きありがとうございました。とても楽しかったです。」

「こちらこそ、()()と親しくなって頂き感謝いたしますわ。」


 侍女が玄関まで案内してくれるので、エタンセルはそれに付いて行く


 応接室を出たエタンセルの後をレイナも着いて行く、玄関口で見送る為だ。

レイナが応接室を一歩出た瞬間


「どうしてよ!!!!」

レイナが怒鳴った。


 エタンセルは心臓が止まるかと思う程の驚きで、体がビクリと跳ねる。

慌てて振り向くと、レイナは両手で頭を抱えていた


「どうして?!どうして私ばっかり!!!」


まだ、応接室の中に居たキャロルも驚きで目を見開いていた


フュリアスに入れ替わったのだ


フュリアスは抱えていた頭を上げると、エタンセルと目が合った


「何よ……何で見てるのよ……あなたも私の悪口を言うの?」


そう言ってフュリアスは悲痛な表情を浮かべる

その表情にエタンセルは胸が苦しくなった


「もう嫌!!!」

そう叫んで、フュリアスはエタンセルの居る方とは逆方向に走り出した。


「キャロル!追いかけろ!」

リッター医師は叫ぶ様に指示を飛ばす。


その声に

呆けていた意識を戻して、キャロルは走り出す。


「お嬢様!待って下さい!」

少し先を走るフュリアスに呼びかける。


「うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!ほっといてよ!!!」

フュリアスは両耳を押さえて叫びまくる。


全力で走るキャロルは、すぐにフュリアスに追いつき

後ろから巻きつく様な形で腕をまわして捕まえた。


「いや!離して!!ほっといて!」

「落ち着いて、お嬢様。大丈夫です!」

()()()じゃないーー!!!」


一際大きくフュリアスが叫ぶ


「大丈夫じゃない!また皆んな私の事ばっかりヒソヒソ話すのよ!!!私ばっかり!うーっ!!皆んな嫌い!何で私の事ばっかり話すの!?気に入らないなら見なきゃいいじゃない!!ウィリアム様が!!!ウィリアム様のせいで!!!うぅーーーっ!」


「……………大丈夫です!。私がずっと側にいます!私が言わせません!」

 「うーーーーーー………………」


フュリアスの力が抜ける

急に抑える力が要らなくなりキャロルは戸惑う。

「…………お嬢様?」


「もう離して大丈夫よ。後ろにいるのはキャロルかしら?」


「?!あっ!はい。」

キャロルは慌てて両手を離す。


 ((レイナ)に戻った……)


「はぁ…疲れたわ…あなたも疲れたわよね?ご苦労様。」


「いえ…」

 「レイナ様!大丈夫ですか?!」

セイン医師が追いついて来てそう尋ねた。

「はい。大丈夫です。」


 セイン医師が、全力で暴れたのを全力で抑えたのだからと、痛みがないか問診しているのを、キャロルは少し離れて見ている

「キャロル様……大丈夫ですか?」

アニタが追いついて、キャロルに声を掛けた


『フュリアス嬢の相手は、体力も使うが…気持ちの方が削られる場合がある』

リッター医師の言葉を思い出す。


()()()じゃないーー!!!』


キャロルの頭の中で、フュリアスの叫び声が木霊した


(なるほど…確かに。これはキツイ……)


()は要りません。」

 「はい?」

()()()()と呼び捨てで。貴方の方が上司になりますし……()()()にお仕えする同士です。様は要りません。」


「……………分かりました。よろしくね。」

アニタはレイナの方に顔を向けて、笑顔でそう言う。


キャロルもレイナから目を逸らさずに

「よろしくお願いします。」と答えた。


(あの少女をお守りしなければ。)

キャロルはグッと拳を握った。




一方、応接室の前に取り残されたエタンセルも決意を新たにしていた。


「エタンセル嬢……驚いただろう?大丈夫かい?」

リッター医師はエタンセルをケアしようと、その場に残っていた。


「………大丈夫…です。」

エタンセルはカタカタと震える手を抑える。


『どうして?!どうして私ばっかり!!!』

『でも、ウィリアム様は……どうしてかしらね……ほんの少しで良いから…』


フュリアスのさっきの叫び声と……呼び出した時のクレアの言葉が、エタンセルの頭の中で…悲痛に絡み合う。


「エタンセル嬢、ゆっくり息をしなさい。」

リッター医師は、エタンセルの背中を摩り

また過呼吸を起こさない様に呼吸を促す。


「大丈夫です。」

エタンセルはゆっくり呼吸する。


(側で支える!今度こそ!)

手はもう震えていなかった。



◇◇◇


コンコン…


ヘクターは父親の執務室の扉をノックした。




レアの出現2回目はアニタは休息してて会えませんでしたが、

月曜の謁見から帰ったあと、ウィリアムの訪問を仮病で凌いだ後にレア出現、アニタは11歳以来の再開になりました。その時にセイン医師は泣かれちゃいました。

「レアが現れた」って、ポケ○ンみたいだわ(゜ω゜)


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― 新着の感想 ―
エタンセルの推しへの愛が強い…!!尊い…!!キャロルも偉い。つよい…!
 縦ロール(コイル)巻いていたら『レア・コイル』…(#ФꈊФ⊂彡☆))Д´)
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