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追放された万能魔法剣士は、皇女殿下の師匠となる漫画4巻が2025/1/15から発売中  作者: 軽井広@北欧美少女コミカライズ連載開始!
第八章

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202/212

201話 宴もたけなわ


「貴方って……臆病者なのですか?」


 皇女殿下……つまりイリスに呆れられたように言われ、俺は反論できなかった。

 フィリアとソフィアにダンスのパートナーになるように迫られ、挙げ句のはてに俺が選んだのは、イリスだった。

 初対面のイリスを選べば、親交を深めるという名目も立つ。フィリアやソフィア、それにアルテを選ぶよりも角が立たないだろう。

 

 ただ、イリスにもそのことはよくわかったようで、ちょっと不機嫌そうだった。

 まあ、悪いのは俺なので、仕方ないけれど……。


 イリスの手を取り、俺はくるりとステップを踏む。

 さすがは皇女というべきか、そのダンスの技量はたしかなものだった。俺のリードにまったくよどみなくついてくる。

 イリスはちょっと頬を上気させ、俺を見つめた。


「ソロンは……ダンスも得意なんですね」


「まあ、器用貧乏の一つに過ぎません」


「器用貧乏の域を超えていますよ、この私についてこられるなんて……」


 しだいに、イリスはパートナーになった経緯なんてどうでも良くなったようで、ダンスに熱中するようになった。

 以前、俺を殺そうとした相手と、こんなふうに踊るなんて、想像もできなかった。

 やがて周囲の目が俺たちに注がれ始める。


 一曲踊り終えると、途端に俺とイリスに向けて、歓声と拍手が飛んできた。

 何人かの若い貴族がにこにこしながらこちらへやってくる。その多くはイリスが目当てのようだったけれど、何人かは俺に話しかけてきた。

 

 そういった貴族たちは、イヴァン皇子と同じで、冒険者としての俺の話を聞きたがった。彼らは退屈しているのだ。

 そして、冒険者への憧れもあるんだと思う。貴族としてではなく、自らの力で成功していくというところは魅力的で、でも、実際に命を賭けて挑戦するのはためらう人は多い。

 クレオンやかつてのアルテのように、実際に冒険者になる貴族の子弟もいるけれど、少数派だ。


 やがて、ふたたび舞踏の時間がやってくる。

 そして、フィリアが進み出た。

 

 照明にその赤い頬が照らされて、恥ずかしそうにフィリアは目を伏せた。いつもと違って、胸元がはだけ、露出度がだいぶ高いイブニングドレスをフィリアは着ている。そういう格好だと少し大人びて見えて……ちょっとどきりとする。

 フィリアはくすっと笑った。


「わたしに見とれていた?」


「正直に言えば」


 フィリアは嬉しそうに瞳を見開き、微笑んだ。


「そっか。ソロン、喜んでいいよ。次はわたしがパートナーの番だから!」


「ええと、ソフィアはどうしたんでしょう……?」


「ソロン……ソフィアさんとの方がいいの?」


 フィリアにジト目で睨まれ、俺は慌てて首を横に振る。


「いえ……そういうことではなく、さっきまであれほど自分がダンスのパーティになるといっていたのに……」


「じゃんけんで勝ったの」


「へ?」


 どうやら、次の俺のダンスのパートナーを決めるために、じゃんけんをしたらしい。

 ……そんな子どもみたいな……と思うけど、よく考えたら、フィリアはまだ14歳だ。


 ちょっと離れた位置から、悔しそうにソフィアと……そして、アルテが俺を見つめていた。


「アルテさんもじゃんけんに参加したんだよ?」


 フィリアが面白がるように、俺の耳元に口を近づけてささやいた。


 フィリアが微笑み、その小さな手で、そっと俺の手を握った。


「さあ、これからが本番だよね?」

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またそのおかげで久々に日間ランキング上位に載れました。ポイント評価とブックマークでの応援もよろしくお願いいたします!

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― 新着の感想 ―
[良い点] コミカライズ版を読んでから、こっちへ 約三週間かけて読ませてもらいました。 めっちゃおもしろいの一言です。 結末はソロンの一夫多妻(ハーレム)エンドになるのかなと思っちゃいます。 次回の…
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