83/146
満開
桜が咲いた
開花した
薄紅色の
花びらが
華やかに
心を複雑ひ
染めてくる
満開の後は
美しい
そして儚い
すぐ散る桜は
人間そのもの
俺は満開の桜に
未だに
ならない
なりたくないし
なれない
だけど、散り染める
くらいなら
花は咲かない
それが利口
俺は桜に
なれない
人間だ
だけどある人が
言った
桜は花が散ると、葉が芽吹く
桜にとって、花は邪魔なもの
君はいつしか、桜を散らした
気づかないだけだ
葉は緑深く、生命力あふれている
今の君は、輝いてるよ
背筋が寒くなった
はいはい
適当に聞いて
道に捨てる
まるで桜の木が
花を捨てるかの
ように




