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高校生150名が異世界廃墟に集団転移したようです。みんなは戸惑っているようですが、おれたち三人は好きにやらせて貰います。  作者: (=`ω´=)
ダンジョン篇

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 みんな、黙々と食べていた。

 リクエストされた料理も含め、そんな凝ったものは出していないのだが、だからこそ、感じ入る部分があったらしい。

 男女問わず、割とよく食べた。

「とりあえず、炊いたご飯はこれで終了です」

 恭介はいった。

「まだ食べたい人が居るようでしたら、新たに炊きますけど」

「いや、もう十分でしょう」

 三和が、周囲を見渡してからいった。

「皆さん、満足なさっているようだし」

「あーちゃん、この家の子になる」

 浅黄青葉が、そんなことをいい出した。

 というか、一人称「あーちゃん」なのか、君は。

 と、恭介は内心で思った。

「既視感あるリアクションだ」

 遥が、そんな感想を漏らす。

 魔法少女隊のうち、何名かが視線を逸らした。

「なあ、おい」

 鍛冶士の八尾が、声をかけてきた。

「ここ、まだまだ土地は余っているよな。

 こっちに、うちの工房とか作ることは可能なのか?」

「って、いってるけど、恭介」

 彼方が、判断をこちらに投げて来た。

「どうする?」

「どうするって、いわれてもなあ」

 恭介は、判断を保留した。

「ぶっちゃけ、今の段階ではなんとも。

 見ての通り、拠点内になんにもない状態だし。

 この状態で、新たに人を入れても混乱の元でしかないと思いますし」

 基本的な受け入れ態勢が、出来ていない。

 これは、厳然たる事実である。

「その、人手だ。

 思うに、こっちは、これから建築ラッシュになるわけだろ?」

 八尾は、そう続ける。

「生産職の職人を入れておくと、なにかと融通が利くぞ」

「あ、いい考えかも」

 浅黄紅葉が同調する。

「わたしらは、研究なり生産なりが静かな環境で出来ればいいわけだし。

 リーダー。

 市街地の拠点は窓口として残しておくとして、生産拠点、工房とかをこっちに持ってくるのはどう?」

「どう、とわれてもなあ」

 三和も、恭介と同じように明言を避ける。

「そもそも、パーティの運用はマネージャーの管轄だし。

 ぼくの口からは、なんとも」

「わかった」

 紅葉は頷いた。

「帰ったら、マネージャーを口説こう。

 ダンジョンやらなにやら、市街地もこれからなにかと騒がしくなりそうだし」

「よし、だったら心配はないな」

 八尾は頷いた。

「青葉が泣きつけば、あのマネージャーならまず逆らえないし」

「なんか、こっちの事情を無視して話が進んでいる」

 恭介は、呟く。

「あのー、皆さん。

 土地くらいは貸してもいいけど、食事その他、日常の世話まではこちらでは受けつけませんからね。

 そうした細々としたことは、自分たちでどうにかしてください」

「ああ、そりゃ、道理だな」

 八尾は、あっさりと頷く。

「まあ、十分な土地さえあれば、あとはこっちで巧くやるよ。

 そのための職人集団だ。

 詳細な条件なんかは、うちのマネージャーと詰めてくれ」

「いいの?」

 彼方が確認してくる。

「まあ、土地を貸すくらいなら」

 恭介はそういって頷いた。

「どの道、土地自体は余っているわけだし」

 それに、酔狂連とは今後も連携を強くしていくことになりそうだしな。

 と、心の中でつけ加える。

 ご近所として気軽に相談可能な間柄になることは、こちらとしても相応のメリットがあるはずだ。


 そんな歓談を続けている最中に。


『メッセージ:


 十二カ所のダンジョン設置予定場所の選定が終わりました。

 マップ上に緑の点として表示されています。

 各ダンジョンは、現時点から六十時間後から利用可能です。

 プレイヤーの皆様はそれまでに準備を済ませ、英気を養っておいてください。


 全員のステータス画面が勝手に開き、そんなメッセージが表示される。

 ダンジョン開設まで、あと**時間**分というような、カウントダウン表示まで、あった。


「六十時間、というと、三日後の朝ってことか」

「今、何時?」

「八時を少し過ぎたところ、ですね。

 つまり、ダンジョンに入れるようになるのは、三日後の朝八時ということに」

 全員の表情が、切迫したものになる。

「マップを見ろ」

「ああ。

 市街地の外周部ぎりぎり、十二カ所、か」

「時計の文字盤、みたい」

 浅黄青葉が、感想を呟く。

「十二カ所、だからな。

 上から見ると、確かに時計の文字盤だ」

「しかし、このネーミング。

 子のダンジョン、丑のダンジョン、寅のダンジョン……。

 十二支かよ」

「十二支でもあるけど、もともとは年だけではなく、時刻とか方角なんかも十二支で表現していたから」

 恭介は指摘をした。

「多分、だけど、そこに過剰な意味はないと思うよ。

 十二という数だから、ちょうど十二という区分がある十二支を当ててみただけ、みたいな。

 さらにいうと、ダンジョンの性質を表すものでもないと思う」

「結局は、あけて見なければ、中身がどうなっているのかは、わからない。

 そういうことだな?」

 小名木川会長が確認してくる。

「こんなのは単なる名前でしかなく、予断を持つな、と」

「まあ、そういうことですね」

 恭介は頷く。

「これまでのやり口を見ても、連中がそこまで丁寧な仕事をしてくるとは思えなくて」

「確かに、これまでのやり方を見ても、いい加減で場当たり的にしか見えないなあ」

 小名木川会長はいった。

「しかし、この位置は」

「動線、整えた方がいいですよね」

 横島会計が、小名木川会長に確認する。

「せめて、十二カ所のダンジョンまで、中心部からまっすぐ進めるようにしておいた方が」

「実質あと二日で、どこまで出来るか、だなあ」

 小名木川会長はそういって、顔を上に向けた。

「どのみち、壊れかけの建物を取り壊したり、邪魔な瓦礫を除けたりする作業は進める予定だったけど」

「その優先順位を、少し変える必要が出て来ますかね」

 常陸庶務も、そんなことをいう。

「ぶちゃけ、多少順番を入れ替えても、市街内部全体で見ると作業効率的にはそんなに変わらないと思いますが。

 それよりも、この位置関係だと、例のエリアが問題になって来ると思います」

 そういって常陸は、彼方の方に視線を向ける。

「例のエリア?

 ああ、あの、初日にやらかしてた場所か」

 小名木川会長は少し考えたあと、すぐに得心のいった表情になる。

 そして、彼方の方に顔を向けて、

「おい、宙野弟や。

 お前さんが初日にぼこぼこ作った落とし穴な。

 こちらでは彼方エリアと呼んでいるんだが、あれ、いよいよ本格的に邪魔になって来たんで、いい加減、埋めてくれないか?」

 と、いった。

「あ、はい」

 彼方は、神妙な表情をして、頷く。

「埋めるだけでしたら、明日にでも。

 整地までやるとなると、少し時間を頂く形になると思いますが」

「整地は、まだいいや。

 そんなことよりも他に、優先することがあるからな。

 とりあえず、ダンジョンが使用可能になるまで、最低限普通に通れる状態になっていれば、それでいい」

「そういうことなら、明日中にやっておきます」


「はい、そこまで」

 遥が、手を叩いて大きな音を出す。

「これからなにをするにせよ、丸二日の猶予があるんだから、今からバタバタする必要もないっしょ。

 今日はお風呂にでも入って、リラックスした状態でお帰りください」

「ちなみに」

 恭介は、つけ加えた。

「慣例的に、うちでは女子から先に入ることになっています。

 女子の方、風呂場にどうぞ」

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