930. 姫は『呼び止められる』そうです
930. 姫は『呼び止められる』そうです
ということで、月城さんと七海、CGSとの食事会が始まる。せっかくだし有意義なものにしたいよな。まぁ、オレは『姫宮ましろ』としては何も出来ないんだけど。
「可愛い七海先輩。ね?ほのっち?羨ましい!可愛いお姉さんがいて!」
「いや、普通にみーたんのほうが可愛いでしょ」
「え。私……?」
「確かに美冬は可愛い。でもお前が否定すんな。いいだろ可愛いで」
「別に可愛いと思ったことないんだから間違ってないでしょ?」
「仲良くしなよwせっかくの食事会なんだからさ?」
七海と帆夏ちゃんは相変わらずだな。まぁ、これも一種の照れ隠しみたいなものだろうな。
「あの、マネージャーさんって……1期生の先輩と仲良いんですね?」
「え?あー……まぁね。月城さんは一時期マネージャーをやっていたし、七海は仕事が一緒になることも多いからかな?あはは」
オレがそう言うと帆夏ちゃんがすかさず話し始める
「七海?……お姉ちゃんと仲良しなんですね。へ~……」
帆夏ちゃんの声には、先ほどまでの可愛らしいトーンとは違い、少しだけ、からかうような、または警戒するようなニュアンスが混じっているように感じた。
「え、いや、あの……」
「あ。ごめんなさい。別に疑ってるわけじゃなくて。お姉ちゃんが男の人と仲良くしてるの見たことなかったのでw」
「どういう意味?なんか、今まで、そういう色恋みたいなのなかったように言うのやめろよお前」
「ないじゃん。彼氏なんか居たことないでしょw」
「いやいや!お前に隠してるだけだからw」
隠してるだけなのか?恋愛弱者のオレが言うことではないが、確かに七海のそういう話は聞いたことない。というより、なんか……知りたくないかもしれない。
そんな感じで、食事を交えながら色々な話をしていく。仕事の話から、趣味、休日の過ごし方まで、話題は尽きることがなかった。それぞれの話で理解を深めていく、まさに有意義な食事会になっていた。
「陽菜さん、七海お姉さん。同期以外で裏で仲の良いライバーさんて誰ですか?」
「あの、まいまい。七海お姉さんって呼ぶのやめて。なんか気持ち悪いよw」
「え?でもほのっちのお姉さんだし、先輩だけど……七海さんはなんか違くない?」
「何も違わないでしょw」
「麻衣。そこのバターロールは放っておいて好きに呼んでいいよ」
「は?自分も人のこと言えないでしょ。なんなら私の方があるんじゃない?」
……七海。なんでオレの前で、その話題を出すんだよ。気まずいのだが
「う~ん……あんまり変わらないんじゃない?どう思う颯太君?男から見てw」
「月城さん!酔ってますか?オレに振らないでくださいよ!」
「酔ってるから振ったんだけどw」
「そんなことより、答えてあげた方がいいんじゃないですか?」
「逃げるの上手いねwえっと仲の良いライバーさん?私は……誰だろう?栄美ちゃんかな?やっぱり同い年だし、結構ご飯食べたりしてるよ?」
霧島さんか。まぁ、納得ではあるよな。それを聞いた小早川さんが驚く。
「そうなんですか!?切り抜き見たことあるんですけど、『お前Fmすたーらいぶ何年目?』ってやつありましたよねw」
「あれ、パフォーマンスだよw本気じゃないし、私は怖くないからね麻衣ちゃんw」
「いや、陽菜ちゃんが1期生で1番怖いからw」
「やめてよ七海ちゃんw」
「七海お姉さんはやっぱり衣音さんですか?」
「衣音さん!?」
「え?何かおかしいですか?衣音さんは衣音さん……ですよね?」
衣音さん……か。確かに小早川さんからすれば、先輩だし年上だもんな。でも……違和感ではあるなw
「いや、そっか。衣音、あいつも『さん』で呼ばれるのか……仲良くはあるけど、1番裏で会ったりするのは香澄だよ。月に何回かご飯食べに行くし。今度一緒に行く?」
「いいんですか!?ぜひ!」
「逆にみんなはどうなの?約2ヶ月経つけど。仲良くなれたライバーさんいる?」
「私は……仲良しかは分からないけど……明日香さんと陽葵ちゃん……」
「私は、玲奈ちゃんと萌ちゃんですかね。皮肉にもバターロールのおかげなんですけどw」
「私は、衣音さんと杏菜さん!たまに裏でもゲーム誘われます!」
「いいじゃん!みんなそれぞれ仲良しな人できたんだね!」
月城さんが嬉しそうに言う。その様子は、まるで母親が子供たちの成長を喜ぶかのようにも見えた。そのまま食事会は楽しく進み終わりを迎える。
「それじゃまたね」
月城さんがそう言って、七海とCGSのメンバーたちは帰路に着く。
「お疲れ様でした、月城さん、七海。また連絡するよ」
「はーい、お疲れ様。またね颯太君」
「お疲れ。また仕事で」
皆皆がバラバラと別れ始める中、CGSの三人も、月城さんや七海に挨拶をして立ち去っていく。オレもそろそろ帰ろうかと踵を返した、その時、長門さんがオレを呼び止める。
「あの、マネージャーさん」
「ん?」
「少し……お話ししませんか?」
話?一体なんだろうか……
「うん。それじゃ、家まで送っていくよ。帰る方向同じだと思うし、長門さんの家ここから近いでしょ?」
「あ……はい」
長門さんは一瞬戸惑った様子を見せたが、すぐに小さく頷いた。こうして、オレは長門さんを家まで送ることにした。
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