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熾天使さんは傍観者  作者: 位名月
境界に立つ

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修学旅行2日目:最初の目的地

 トイレを済ませて外で待っている老紳士のところへ向かう。そんなに時間はたっていないと思うけど、あまりゆずを任せたまま待たせるのも悪いし少し急ぎながら向かう。


 外に出ると老紳士がゆずを抱えて待っているのがすぐ目に入った。どうやらゆずに何か話しかけているようだった。抱えさせてもらえるなんてやっぱり珍しいなぁ。


 「すみませーん!お待たせしましたー!」


 「おや?もうよろしいのですか?」


 「はい、預かってもらってすみません」


 「いえいえ、久しぶりに動物に触れられてよかったです」


 「ありがとうございます。ゆず、戻ろっか」


 「にゃ」


 老紳士の腕の中からゆずが僕の肩に飛び移ってくる。会ったばかりの人に預けられた後でもゆずはマイペースに僕の肩の上で眠り始めてしまった。う〜ん…ゆずが気を許す基準がわからない。


 「それでは私はこれで」


 「あ!あの、何かお礼をさせてもらえませんか?大したお礼はできませんが…」


 「いえいえそんな、本当に大したことはしていませんから。それに先ほども言いましたが、久々に動物に触れられて嬉しかったぐらいですから」


 「そんな…」


 そのまま僕に背を向けようとする老紳士に、何かできることはないかとあたりを見渡すとすぐ近くにあった自販機を見つける。


 「あ!あの、何か飲み物だけでもどうですか!?」


 「おや…そこまで言われてしまっては受け取らないのも悪いですね。ではこのお茶をいただいてもよろしいですか?」


 「あ!ありがとうございます!」


 「ふふ…なんだかあべこべですね」


 そうしてなんとかお茶を買って老紳士にお茶を受け取ってもらえた。…そういえば、名前聞いてなかったな。でも大して関わりもない人に名前を聞かれるのも嫌か。


 「ありがとうございましたー!」


 笑顔で手を振ってくれる老紳士にお礼を言って僕もバスに戻ることにした。時間を確認すればまだ15分ぐらいたった程度だった。どうしよう、何かお土産の買い忘れとかあったかな?メッセージアプリを起動して誰に修学旅行に行くことを知らせていたか再確認する。


 えーっと、家族の分のお土産は買ったし由奈さんへの分も買った。師匠のも買ったし片桐さんの分も買ってある。あ、そういえば一条先生の分買ってなかったなぁ。何か食べ物でも買って行くか…でもアレルギーとかあったらどうしよう。


 「…何か食物アレルギーはありますか?っと」


 よし、返事が来てからでも買うのは間に合うだろ…っともう返事が来た。「特にないけどどうしたノ?」よかった、それならすぐ買ってきちゃおう。


 「少し気になっただけなので気にしないでください…っと」


 もう残り時間も少ないしささっと買いに行っちゃおう。ん?一条先生から返信来てる。どれどれ「好奇心に素直なのは良い事だネ!」うんいつもの調子だな。


 そうしてささっとお土産を買ってバスに戻る。時間はさっきから数分しか経っておらず、バスの中にはまだ戻っていない人も数人いた。その人達も近くの座席の人と話しているうちに戻ってきて、すぐにバスは出発した。


 窓の外を流れる京都の景色を眺めて、故郷の景色とは違った空気を楽しんでいるとあっという間に時間は過ぎていった。先生の降りる準備をしておくようにとの声で周りを見ると、隣でケンがばっちり眠っていた。


 「ケン?もう着くよ、起きて」


 「ん…?なんだアオ、朝か…?」


 「ここバスだよ?もうすぐ神様の歴史博物館に着くから降りる準備して?」


 「ああ、悪りぃな…」


 目をこすりながらケンが準備を終えたあたりでバスは停車し、全員バスから降りる。バスから降りて目に入ってきたのは、京都の建物では逆に珍しい木造じゃない大きな建物だった。


アークナイツで絶妙に使い所がわからん星6ばっか引いてしまう


閲覧、ブックマーク、評価やいいねして頂けた方、誠にありがとうございます。

感想も励みになっています。誤字報告も助かります。


作者プロフィールにあるTwitterから次話投稿したタイミングでツイートしているので気が向いたらどうぞ…

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