53モフ目
お読みいただきありがとうございます
ブエノスディアス。森の手前から毛皮丸がお送りいたします。
昨日は結局自分の尻尾をもふり続けて、気がついたらすっかり日が落ちていた。
その気がついたわけも運営さんに肩を叩かれたからで。
どうにも脳内麻薬ダバダバで病院がてんやわんやで、運営の方に僕の状態確認の依頼が入ったらしい。
程々にしておきなさいと呆れられた。
うん。程々にセルフもふもふ道を極めることにする。
そんなわけで、昨日と同じメンバーでこれから森の街道を進むわけなんだけど。
「これ、どう見ても紅葉だよね」
鴫立沢 品質:並
紅葉の一種。葉と葉脈のコントラストが美しい。
なんだろう。森に入る直前に見つけた紅葉の苗木は、葉っぱは白っぽい緑で、葉脈は濃い緑。
うん。気に入った。これ、採取できるのか?
カービングを戻してマイスナを呼び出して、と。
「マイスナ。これ採取できそう?」
すちゃっ
「造園じゃ無理なのか。じゃ、適当な苗木で試してみて、と」
天白りんご 品質:並
早めに収穫できるりんご。
やったねプラムちゃん。食材が増えるよ!
さて、このまま引き抜くのは流石にまずいだろうから周りを掘りたいんだけど、スコップとかないしな。
しょうがないから槍の石突で、掘り返して。
掘るべし!
掘るべし!
掘るべし!
ふぅ。意外と手間がかかる。
さて、これで持ち上げればアイテムボックスに入れれるはずだけど。
マイスナ。どうかな?
すちゃっ
良さそうですかそうですか。
じゃ、このまま紅葉も採取して。
お、あれ桜? あれも欲しいな。
お、あれも……。
さて問題です。どうして今日はちっとも進まないまま日が暮れようとしているのでしょうか。
答え。ずっと採取をしていたからです。
あれもこれもと。目についた苗木を採取していたらあっと言う間にこんな時間だよ。
ついでにうちの拠点、浮遊岩って言うだけあって土がないから、森の土もかき集めていたし。
でも、これだけあれば浮遊岩の環境もかなり良くなるだろう。
ま、攻略するのに時間なんか決められてないから、のんびり行けばいいんだ。
明日こそは、ボス戦だな。
…‥‥‥行けるといいな。
鴫立沢は実際にある品種です。
天白りんごは品種というよりブランドです。




