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45モフ目

 ボンソワール。盆踊り会場で待ちぼうけしている毛皮丸です。

 いやー、急に生産活動をしたくなったから、スイカ割レースからこっちいろいろ作ったさ。

 浮遊岩の整備もしたから、おかげさまで全面畑ができるくらいの土を敷くことができた。

 家の改築まで手を出したかったけど、ほしい家は石組みで、そうなると【石工】が必要になってくる。

 うちのメンツはだれも持ってないからあきらめたんだけど。

 そんなこんなで【皮革加工】【付与】のレベル上げもかねてひたすら作っていたんだけど。・

「どうすっかなー」

 ログハウスを半分埋めるくらいの容量拡張鞄の山ができた。

 どっかで売りにだすか。

 そうするとパツダがいいかなぁ。

 一度パツダに戻るかな。

「ごめーん、お待たせ」

「いや、今来たとこ。ってセリフを一時間くらい前から用意してた」

「あう、ごめん」

 モフナーの浴衣はシボ加工された城の布地にオレンジの花、帯はこれまた花の刺繍が入ったからし色。

 僕?

 男の需要はないかと思うけど、鉄紺色の甚兵衛だ。

「じゃ、まずは」

「出店巡りだね!」

 食い気ですか。

 ま、いいけど。



 右手にわたあめの袋をかけつつ、リンゴ飴をもって。

 左手にはラムネ味ポーションを持って。

「毛皮丸、あれやろ?」

「まず食べなさい」

「はーい」

 指さす先には射的があって。

 うーん。正しくお祭りだな。

 しっかし射的か。

 使っているものこそ銃じゃなくて弓矢だけど、景品がなぁ。

 クマの縫いぐるみとか、ブリキのおもちゃとか、よくわからない便利かもしれないグッズとか。

 正しく現代のお祭りの景品で、このゲームに役立ちそうにない。

「見て見て、取れた!」

 あっれモフナーさんいつの間に食べ終わってました?

 ってか、そんなでっかいクマのぬいぐるみ、景品にあったの?

 モフナーの半分はあるんじゃない?

「それどうするの?」

「なんかね、イベントポイントと景品のどっちか選べって言われたから。初デートを記念してこっちにしてみた」

 なるほど。

「それはいいけどモフナー」

「なに?」

「口の横にわたあめのかけらがついてる」

「え?」

 手で拭うも移動するだけで取れない。

「うん。甘い」

 口で取ってやったらモフナーが真っ赤になって、周りからブーイングが来た。あ、砂糖はいてるやつもいるな。

 ……一部ざらめが吐かれてるけど、あれがわたあめの材料だったらどうしよう。

「あー、もう! 人前でそんなことしないでよ! 次行くよ、次!」

 はいはい行きますよ。



「そこ行くカップル! 卵掬いやっていきなよ」

 気勢のいいあんちゃんに呼び止められると。

「卵掬い?」

 金魚すくいってかスーパーボールすくい?

「最大三個掬える卵掬い。掬った卵は孵化すれば従魔になるぜ」

 なるほど。いつぞやの大おっさんの天使みたいなものか。

「レートはそこな」

 指さされた看板には。


ドラゴン系 0.01%

天使種      1%

悪魔種      1%

精霊系      5%

妖精系     10%

ウルフ種 キツネ種 虫系 82.99%


「この系と種って何が違うんだろ?」

「ドラゴンは初期にラヌーゴドラゴンとドラゴンパピーが確認されてるから二種類あるから系で、種は一種類しかないんじゃないか?」

「なるほど」

「やるかい?」

「二人分頼む」

「ほい、これですくってな」

 渡されたのはモナカで作られたスプーンのようなもの。これで鶏の卵大のものをすくえと。

「それぞれの従魔の最大値をこえては卵を持てないから、そこんとこはよろしくな」

 まあ、当然だな。

「終了は三個掬うかモナカが崩れるまで。では、張り切ってどうぞ」

冷やし新作、始まってます

凍った時の向こうで

http://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/893648/

ロボット物SFです

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