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42モフ目

「大変お待たせしました」

 女の子がおっさんで床掃除をしてから三十分。

 僕は暇すぎて淡雪をもふりながら待っていた。

 淡雪?

 後ろで息も絶え絶えとなってるけどなにか?

「それで、新しい技を、ということでしたけど」

「うん。今使えるのが【徒手空拳】の手刀だけだから」

「なるほど。伝授できる技は……」

 およ。

 なんかじーっと見つめられて。

 …。

 ……。

 目をそらすと楽しいかな。

「目をそらさないでください」

 心を読まれた、だと!?

 ……。

 ………。

 新しい扉開いちゃう。びくんびくん。

「わかりました。【徒手空拳】が7、【鉈】が6、【槌】が1、【短槍】が2ですね。節操なしですね」

 申し訳ございません。

「【徒手空拳】、【鉈】が二つずつ、【槌】、【短槍】が一つずつ技の伝授ができます」

 おお。

「どうすれば?」

「伝授料として技一つにつき1,000Fお願いしています」

「あ、はい」

 こうして僕の強化週間が始まった。



「申し遅れました。あたし、師範代のさんしょうが担当させていただきます」

 この子師範代なの!?




「きゅい! きゅきゅきゅい、きゅきゅ」

 きゅーきゅきゅきゅ。

 きゅきゅっきゅい、きゅーきゅい。

 きゅいきゅきゅい。

 きゅいっきゅ。

 きゅ。

 きゅいきゅいきゅきゅきゅ。

 きゅっきゅきゅきゅきゅきゅ。

 きゅっきゅっきゅー。

 きゅ?

 きゅいきゅ?

 きゅきゅい。

 きゅー。

「あ、こら淡雪! マイクで遊ぶな!」

「きゅいっきゅー」

 あ、あー。

 テステス。

 マイクのテスト中。

 大変失礼しました。淡雪にマイクを奪われていました。

 そんなわけで僕は今、さんしょうちゃんの監督のもと、新しい技を身に着けるために修行に励んでいる。

「まだまだいきますよー。サーコォ、サーコォ、ワンモアセッ!」

 ブートなキャンプはいらないです。

「おかしいですねー。あたしがいじめてあげると大きいお友達は喜ぶんだって、神のお告げにあったのですが」

 いじめる違いってか、運営何教え込んでやがる!

「とにかく、修行をしたって建前が大事なので、もうちょっとやりましょうか」

 建前って言いきったよこの子!?

「いきますよー。いっちにー、アッパー、にーにーアッパー。さんしがなくて、ごにジャイアントスイング!」

 掛け声とともに藁人形を振り回すさんしょうちゃん。

 いや、それジャイアントスイングじゃなくてメイスとかの使い方だから。

…ちょっと待て! その藁人形どこから出した!?

「うふふ、女の子には秘密の隠し場所があるんです」

 がばがばか。

 がばがばなんですか。

 どことは言わないけどがばがばなんですね。

「さあ、次は筋トレですよー。腕立てを軽く百回ほどいってみましょーかー」

「いやいや、それ軽くないから」

「大丈夫大丈夫。やるのはあたしじゃないんで」

「鬼だ。鬼がいる」

「こんなかわいい女の子つかまえて鬼だなんて。やんのかゴルァ」

「ひぃぃぃぃ」

 あっれ、弟子がいないのおっさんのせいだけじゃないんじゃないの?

「とっとと腹筋しろやゴラァ!」

 やっぱり適当!?

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