16モフ目
本日二話目です。ご注意ください。
おはようございます。
スコーンスコーン
「GUOOOOOO!」
朝も早くから柴刈りです。
え?何、淡雪。何かが違う?
イイエ、ソンナコトハナイノデス。
おにぎりのストレスを発散するべく、鉈で柴刈りです。
異議は認めませんよ?
ウォーキングツリー オス
歩く樹木。木の種類はいろいろあれど、総称してウォーキングツリー。大群が動くとき、それはさながら森が迫ってくる様。
「ラスト。これで十本目」
とどめをさして原木を回収する。
鉈の攻撃がとことん相性がいいのか、二時間もかからず予定数量をクリアした。
≪おめでとうございます。従魔:淡雪 がレベルアップしました。任意のステータスに2ポイント割り振ってください。≫
ラヌーゴドラゴン:淡雪 Lv:10 up
HP:121 up
MP: 42 up
STR:12 up
VIT:10
DEX: 8
AGI:13
INT: 8
MIN: 6
よし。これで淡雪もクラスチェンジできるかな。
あ、島のストーンサークルまでいかないどダメか?
同じものが近くにあるといいんだけど。
≪おめでとうございます。従魔:シンシナティ がレベルアップしました。任意のステータスに2ポイント割り振ってください。≫
ホース:シンシナティ Lv:7 up
HP:93 up
MP:21 up
STR:21
VIT:18
DEX: 7
AGI:30
INT: 6 up
MIN: 6 up
≪おめでとうございます。従魔:ドリー がレベルアップしました。任意のステータスに2ポイント割り振ってください。≫
眠りひつじ:ドリー Lv:4 up
HP:41 up
MP:15 up
STR:11
VIT: 9
DEX: 5
AGI:11 up
INT: 8
MIN:15
よし。淡雪がこれで本当にクラスチェンジできるなら、それまでの経験値がもったいないな。
トトを解禁しようそうしよう。
さて、依頼の生産をしたら米を手に入れにいく準備をしようか。
さて。
僕は念願の米を堪能……していません!
だって、だって見つけちまったんだよぉ。
求助手
木工ができるもの。レベル問わず。
古くなった祠の修繕作業。状態によっては立て直しもあり。
何かのイベントのフラグだと踏んだ。そうじゃなくてもスキルレベルを上げるチャンスだしね。
そんなわけで僕は今、ベルトリスから馬でちょっと行ったところにある祠にきています。同行者は依頼主の棟梁。お弟子さんがけがして動けなくなったから依頼を出したそうな。
「ものの見事にぼろぼろですね」
「こりゃ、立て直したほうが早いな」
目の前にある祠は、瓦こそ割れていないものの、支えとなる柱が朽ちて崩れ落ちている。中におさめられているものがよっぽどしっかりしているのか、完全に崩壊していないのがいいのか悪いのか。
「まずは瓦をどかしちまうぞ」
「うーい」
お仕事お仕事。
淡雪にトト。危ないから離れていなさい。
祠の修復、もとい立て直しは今日で一週間を迎えました。朽ちた木を全部どかしてみれば、基礎の石に割れが生じていることが分かり、棟梁が一から作り直していた。
その間僕は渡された図面に従って、ひたすら木材の加工をしていましたとも。
どうも祠には何かしらの仕掛けがあったらしく、それを解除する儀式に一日。棟梁が基礎を作り直すのに一日。祠を組み上げるのに三日。瓦を葺くのに一日。仕掛けを再起動するのに一日。で、今棟梁が僕に報酬を渡して帰って行った。
で、祠に祭られていたものだけど。
黒い石碑。
いわゆるモノリスというやつだ。表面に文字っぽい何かが彫ってある。そして【鑑定】が通らない。
「なんなんだろうね?」
「きゅい?」
淡雪が近づいてモノリスをぺしぺし叩く。
ちらっとこっちを見てはぺしぺし。
ちらっ
ぺしぺし
ちらっ
ぺしぺし
……僕もやれと。
両手でモノリスをペチンとやった瞬間、モノリスの文字のくぼみが眩いばかりの光を放った。
「うわっ、まぶし!」
すぐに光量は落ちたが、それでもまだ文字が光っている。
≪スキルの強制取得! スキル:儀式 が有効化され 魔法核生成 の術を取得しました≫
は?
強制取得ってなんぞや。読んで字のごとくか。
とりあえず使ってみるか。
「魔法核生成」
≪対象が存在しません。≫
現時点で発動不可なようです。
これ、どうすればいいかね。
まあ、わからんのは現状どうしようもないか。
よし。次の目標の米に行こう。
明日、次の町だか村だかに出発だ。




