24(6)話
その晩、俺は夢を見た。
夢の中の俺は誰かにおんぶされていた。
俺はその人の背中しか見えなかった。
あたりはとても暗かった。
自分がどこにいるのか、なんでここにいるのか全く分からない。
おんぶされた自分は、ふと顔を上げた。
自分をおんぶしているのは誰なのだろう。
しかし、その顔を望むことは叶わなかった。
角度的にその人の横顔くらいは見えそうなのに、その人の顔には靄がかかっていた。
一体、この人は誰なのだろう。
他の角度から見てみようと、少し体を動かそうとする。しかし、いくら脳から指令を送っても体を動かすことはできない。
少しして、自分をおんぶしている人物を覆っていた靄が幾分か晴れた。だが、まだまだ、この人が誰なのかは分からない。
その人は女の人のように見えた。
そして、その女の人は何か言葉を発していた。それも、激しく口が動いている。どういう状況なのか全く分からないが、その女の人は、焦っているようにも、怒っているようにも見えた。
一体、この女の人はなんと言っているのだろう。
しかし、そこで唐突に夢の終わりが告げられた。
話のきりがいいので短くなりました……




