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78話

  七章


  七章 第一



『今日は深夜零時に学園前に集合すること』


 スマホの画面には、絵文字も記号もなく、少し上から目線で用件だけが記された文字列が並ぶ。誰がこのメッセージを送ってきたのかは明らかだった。

 相変わらずの七海らしさに、俺は苦笑いをしながら返信のメッセージを打つ。


「わかった……、とこんなもんかな……」

 そのとき、送信ボタンを押そうとしたタイミングでリビングのテレビが点いた。


「ゆめちゃーん、そろそろゆめちゃんの好きな番組始まるわよー」


 母さんが二階にいるゆめに向かって声を掛ける。どうやら、テレビの電源を入れたのは母さんらしい。

 天井を通して、ゆめの「今いくー」との声が聞こえてきた。

 ふと気になって、テレビの方へと視線を向ける。現在の時刻は六時ちょっと前。そのため、番組と番組との隙間時間でちょっとしたニュースが流れていた。

「……」

 俺は取り上げられていたニュースを食い入るように見つめる。

 そして、


『わるいけど、今日は早めに出て十時に集合しよう』


 先ほどまで打っていたメッセージを取り消し、新たなメッセージを打ち直して、七海に送ったのだった。


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