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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
4章・王都で金貨もザックザク

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メサリアの第1王妃には子供が3人いる。

第1王子・第1王女・そして第4王子のリーゼルだ。

第1王妃から王太子である第1王子が生まれ、その第1王子自身もまた優秀で、後継として何の不安も無く、メサリア王国は安泰。

それが各国の見方だ。


ここ数代の王族の結婚相手は外国の貴族が多かったそうだが、後継に不安のない今代は国内の貴族と結婚させ、今一度王族・貴族の結びつきを強める方針らしい。

第1王子は既に結婚を済ませ、公表はまだだがセリアーナとリーゼルの婚約も、本人達の仲が良いというのもあるがその一環だとか。

そして、リーゼルの姉の第1王女エリーシャも国内の貴族と既に婚約を済ませ来春結婚予定。


おめでたいことだ。


ただそのおめでたい話に待ったをかける者がいる。

数年前帝国に割と平和裏に併合された国の元王女で現公女が、エリーシャのお相手の男性に惚れているそうで、帝国経由で外交を絡めて何かと口を挟んで来るらしい。

もっとも聞く気は無いそうだが。


では、一見ただの横恋慕に何故帝国が関わっているのかと言うと、そのお相手であるサリオン侯爵家と領地であるマーセナル領が西側にとって重要だからだ。


この世界には他にも大陸がある。

ただ、あまり交流は無い。

何故なら、海には魔物がいるから。

前世のサメ映画どころではなく、クラーケンやリヴァイアサンと言ったレベルのがマジでいるらしい。

それを聞いた時、俺は船には乗るまいとお月さまに誓った。


海流の関係からか、わずかながらも魔物が寄り付かないルートがあり、そこを通ることで他大陸との交易などを行っているそうだが、この大陸の2つの家のみ、そんなことお構い無しにそのヤベー魔物がうろつく海を突っ切って行く。

その1つが、このメサリア王国の南端に位置し、海に面した広い領地を持つサリオン侯爵家だ。


サリオン家の武装船団。

物語の題材になる程有名で、同じく海に面した広大な領土を抱え込む帝国としては、喉から手が出るほど欲しい存在だ。

何とか繋がりを持ちたい様で、たとえ側室でもと、その公女を推している。


そのお相手、サリオン家の嫡男エドガー・サリオン・マーセナルは普段領地にいるが、夏の2月は建国記念日的な祝日があり、この時期は王都に来る。

そしてそれを狙って、公女も王都へやって来る。

無視することもできないが、かといって要求に応じるわけもなく、毎年適当に相手をしているが、来春結婚という事もあり今年はエリーシャが直接出張り追っ払おうとなったらしい。


エドガーは第1王子と同い年であり、また親友でもある。

その縁もあってリーゼルとも親しく、今回2人の為に俺に依頼を出した、と学院から王宮へ向かう馬車の中で説明された。



さて、そんなわけで俺は今エリーシャ姫の部屋にいる。

王子が同行するとは言え、仮にも一国のお姫様の部屋へ行くっていうのに話の早い事だ。

昨夜今日の予定を聞かれたが、どう答えようとこうなるのは決まっていたのだろう。

そして、挨拶もそこそこに施療を開始することになった。


彼女のベッドの上で行っているが、流石は王族の寝具。

程よい反発感にやたら滑らかな肌触り。

俺が今使っているのもかなり良い物だと思うが、それ以上だ。

前世で俺は結構高性能なマットレスを使っていたが、それよりもいいんじゃなかろうか?

いくら位なんだろう…?


いかんいかん。

意識を膝の上に乗っかっている頭に戻す。


膝枕をしているのだが、両側を彼女のメイドさんが、そしてすぐ側のテーブルでセリアーナとリーゼルがお茶をしながら見ている。

もちろんエレナやリーゼルに付いている2人も一緒だ。

これだけの人数に見られながらっていうのも落ち着かないが、顔と髪だけの簡単なものだし、失敗するようなことは無いだろうが、それでもお姫様が相手だ。

しっかり集中してやらなければ。


なんでさっきから俺の尻を揉んでいるのかも気になるが、集中集中。

セラ・【隠れ家】【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】・6枚

セリアーナ・【範囲識別】・【】・19枚

エレナ・【】・【緑の牙】・0枚

アレク・【】・【赤の盾】・1枚

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― 新着の感想 ―
読み返しててふと思ったが。リーゼルも本人の能力だけでスーパーチートなのに、兄貴どんなけ優秀なんだろ?
[気になる点] 尻www 幼女の尻を無断で揉むお姫さまとは(笑)
[気になる点] 「仮令」は一般的じゃない気がするので、開いて「たとえ」としたほうが良いと思います。文脈から分かりますが
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