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森からこちらにまで出てきた一体の魔物を地面ごと粉砕して仕留めると、こちらの様子を窺っていた魔物たちはあっという間に引き返していった。
何かこちらに明確な狙いがあって出てきたってわけじゃなくて、ただ単に死体の山を焼く煙と臭いに釣られて出てきただけだったし……こんなもんだろう。
ついでに、森から出てくるほどではないが、こちらの様子を気にして浅瀬まで出て来ていた魔物たちも、再び奥に引き返していったし……今日はもう外に出てくることはないだろうな。
「あんまり頻繁にやってるとそのうち慣れられるかもしれないけど、たまに外で派手に魔物を倒すのも必要なことかもしれないね」
まぁ……その辺の派手なことは俺じゃなくてジグハルトに任せる方がいいだろう。
俺の戦闘は、今回のように見える位置まで魔物が来てくれないと、精々派手な音がするってくらいしかわからないしな。
「とりあえず……魔物のことはこれくらいにして、火が収まるまでもう少し周りを見ておこうか」
火はまだまだ勢いは衰えそうもないし、上空に戻って周囲の警戒を続けよう。
さて、しばらく上空をウロウロしていると、地上から上ってくる煙の勢いが衰えてきたため、確認しに下りて行った。
「……うん。まだちょっと燻ってるけど、火はもう消えてるね」
念のため魔法で水までかけて消火をした俺は、焼け残った死体の一部や灰を蹴り飛ばして、さらに尻尾で街道の水溜まりの水を泥ごと掛けて回る。
これだけやればまず延焼することはないだろう。
「んじゃ、隊員と合流するか。結構時間かかっちゃったしね……」
元々一の森の様子を報告するために外に出てきたんだが、北側で魔物の相手をする羽目になって時間を大分使ってしまった。
北の拠点に向かった隊員はまだ戻って来ていないが、一の森の方も気になるし……さっさと向こうと合流しないとな。
俺は南に向かって【浮き玉】を発進させた。
◇
「おや?」
南に向かい、俺が先程一の森に入った地点まで近づいたところ、街道に隊員たちが広がっていた。
北の森に入っているのかと思ったが、そっちで待機していたか。
隊員の一人が俺に気付くと、他の隊員たちも呼び寄せている。
俺はさらに速度を上げてすぐに合流を果たした。
「お待たせ。こっちは何も無かったみたいだね」
ジグハルトの隊の兵も含めて全員で集まっていたし、何かあったのかな……とも思ったが、少なくとも戦闘を行った様子は見えない。
余計な心配だったかとホッと一息つきつつ、彼らへ声をかけた。
「幸い……と言っていいかはわからないが、一の森も北の森も何も見当たらないな。こっちは何もなかったってことは、そっちは何かあったのか? 死体を焼く煙は見えていたが……」
距離はあるが街道の延長線上だし遮る物が無いから、ここからでも見えていたようだ。
とりあえず、「大したことじゃないよ」と言ってから説明を始めた。
「煙と臭いに釣られて魔物がちょっと森から出て来てたよ。その中の一体だけ近付いてきたから、ちょっと派手に仕留めたんだ」
「派手に……ってことは、追い払うためか」
「そうそう。上手くいったね。一斉に逃げていったし、今日明日くらいは森から出てこないんじゃないかな?」
慣れているだけあって、俺の言っている意味がすぐに伝わったようで「なるほど」と頷いている。
「頻繁にやると慣れられるかもしれないが、たまにやる分にはいいかもな。……それで、これからどうするんだ?」
「北の森は何もいないし、向こうに行っていたやつにもこっちに出て来てもらったが……」
北の森のこちら側に異常が無いから、一の森から出てくる魔物の警戒に回ってもらおうってことだろう。
ただ。
「思ったより時間がかかっちゃったしね……。今日は魔物が昼間から動き回ってるのはわかったけど、一の森にこれ以上入っても何か見つけられるとは思えないし……戻ろうか?」
一の森も魔物の姿はほとんどなかったし、もっと範囲を広げない限り特に何か見つけられることはないだろう。
地下通路と寝床用の穴を見つけただけで十分だしな。
俺の提案に隊員たちも「そうだな」と頷いた。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




