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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ

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「調査に出る日取りをこちらで決めさせて欲しい。出発は雨が上がってから二日後で、期限は最大で一週間だ」


 俺はオーギュストの言葉に「……ふむ?」と首を傾げた。


「元々姫の考えていた予定ですと、雨が上がってから数日以内の出発で、件の魔物を討伐出来るか、出来なかった場合でもある程度北側を見て回ったら終了……こうでしたよね?」


 首を傾げる俺に、横からテレサが声をかけて来た。


「うん……予定何て大したもんじゃないけど、結局アレをオレが見つけられるかどうかって問題だからね。長引かせる気はないけど、あんまり具体的には決めてなかったよ」


 リアーナを訪れる連中が街道に増える前に切り上げたい……とは考えていたが、精々その程度だ。


 まぁ……それだけやって俺が捉えることが出来ないってことは、それはもう俺のことを避けているわけだし、今後あの魔物が浅瀬や街道に出てくるような事態は防げるだろう。


 それで十分だとは思っている。


 元々オーギュストたちにも軽くではあるが話していたし、彼らもそう思っていたんだろうが……。


「やっぱり魔物への警戒?」


「ああ。浅瀬の奥に空白地帯が出来ている以上は、最低限の備えは必要だ」


「本格的に領都にお客さんが増える前に、改めて魔物たちを討伐するってのは駄目なの?」


 一の森全てをカバーするのは無理だが、例えば一の森の拠点を中心に兵と冒険者とで討伐して回れば、大分魔物の危険は減らせるかもしれない。


「それは確かにそうだが、その場合また空白地帯が出来るだろう? もっとも、範囲はさらに広がっているし外に出てくる可能性は少ないが……結局警戒を続けることになりかねない。それなら、外から来る冒険者への扱いも決まったし、騎士団が支援しながら討伐は彼らに任せた方がいいだろう」


「なるほど……普段のウチの皆と同じような感じにするんだね?」


 外の魔物との戦闘で何が面倒かというと、それはやはり死体の処理だろう。


 焼却するだけでも結構大変なのに、死体を街まで運ぶとなると、その大変さは比べようもない。


 かと言って、折角狩りに行ったのに、一の森の魔物の死体を持って帰らない……って選択も簡単には選べない。


 ってことで、ウチの騎士団が定期的に一の森を巡回して、冒険者からの合図があれば回収や応援を呼びに行ったりしている。


 リアーナの冒険者が安定して稼げるのはそういったサポートがあってこそだ。


 それを、今度ウチに来る者たちの護衛として一緒にやって来る冒険者たちにも適用するんだろう。


「んで……団長たちの考えはわかったけど……オレはどうしたらいいの? 普通に森の中を捜索して、街に戻ってきたらいいのかな?」


 森の捜索の期限を定める理由はわかったし、それには異論はないんだが……魔物への警戒ってだけしかわからない。


 もう少し詳しく聞きたいと説明を促すと、アレクがこちらにやって来た。


「調査はそれで構わないし、街に戻ってからもしばらくはそれでいい。ただ、本格的に冒険者たちが森に入るようになって来たら、お前にも日に何度か森を見て回って欲しいんだ」


 他所の冒険者たちが森に入ってからってことは……。


「監視役?」


 そう言うと、アレクもオーギュストも苦笑している。


「そこまでじゃねぇよ。だが、近くはあるな。一の森に慣れていない奴らがヘマをしたり調子に乗り過ぎたりしないように、日に何度か兵を連れて森の中を見て回って欲しいんだ。俺やジグさんが行ければいいんだが……ちょっと難しそうだしな」


「君の力を借りることになるが……要は二番隊としての任務だ。ジグハルト殿は北の拠点を、我々は領都を離れることは難しいから、隊長格で動ける者は君だけなんだ」


「なるほど……丁度オレは暇だしね。了解!」


 東部への旅の護衛に雇われるくらいだから、冒険者たちはそれなりの腕はしているだろうし、一の森でも十分やっていけるだろうが……油断は禁物だ。


 気を引き締めさせるために、兵の姿を見せたいんだろう。


 んで、それが出来そうなのが俺しかいない……ってことか。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
たしかにソファーでゴロゴロしてたらヒマ人扱いされるW
こういう時に便利だから忙しくなっちゃうのよねw
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