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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ

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 さて……エレナと共にセリアーナの部屋から飛び立って、しばらくの間天候を確認しつつ街の様子も見て回っていた。


【浮き玉】と【小玉】に別れているが、【風の衣】の範囲内にいるし会話は十分可能な距離だ。


「今日はずっと地下を移動してたから気付けなかったけど……いつも通りかな?」


 まだ貴族街を抜けて中央広場に出たところだが、少なくともここまでは何か変わりがあるようには見えない。


【妖精の瞳】とヘビの目も発動しているが、お使いに出ている数人の使用人らしき気配以外は、通りを出歩く者は見当たらない。


 もし何か問題が起きた場合、セリアーナも一緒だと関わり辛くなるから、俺とエレナの二人だけで飛んでいるんだが……わざわざそんなことを考える必要はなかったな。


「今はまだ情報を確認している段階だろうしね。その確認にしても地下通路を使ってのものだろうし、地上が騒がしくなるのは明日からじゃないかな? まあ……君の報告を聞いた限りでは、商業ギルドの人間が職人と話をするために工房エリアに行くかもしれないけれど、馬車で移動するほどのことではないね」


「言われてみればそうだねー」


 俺が知ったのだって、途中でお邪魔した騎士団本部の会議の最中だったし、それから冒険者ギルドに向かったけれど、商業ギルドへの連絡はどうなっていたかな……?


 騎士団と冒険者ギルドの両方から連絡があるだろうが、最優先……ってこともないだろうし、まだ動き出せるほどじゃないんだろう。


「とりあえず、ここから見える範囲だと変わりはないみたいだね。北街とか東街だとまた状況は変わるかもしれないし、行ってみよう」


「んじゃ、東街からにしようか。さっきも冒険者たちが出入りしていたみたいだし、何かあったらわかりやすいかも」


 俺が東側を指すと、エレナも「そうだね」と頷いて進路を東に向けた。


 ◇


「うん?」


 中央広場から東街の上空に入ったところで一旦停止して周囲の様子を見ていたんだが、ふと気になるものを見つけた。


「どうかしたの? 特に通りには変わりは見られないけれど……」


「いや、通りじゃなくて向こうね」


 そう言って俺は東門の先を指した。


「外かな? 門はまだ閉まっているようだけれど……何か見つけたの?」


 冒険者ギルドの周囲には人の気配があるが、まぁ……それはいつものことだ。


 それよりも、壁の向こう側に人の気配が見えているのが気になった。


 門の近くを歩いているが、警備の兵は門のこちら側にも向こう側にもちゃんといるから違うだろう。


「警備の人たちも気付いているはずだけど、別に構えたりしてないんだよね……」


 街に近づいてくるわけでもなく、街壁の側を複数で歩いているのに無警戒だ。


 街の外を出歩くだけあって、そこそこの強さもあるし……冒険者っぽい気もするが、外から戻って来たって感じでもない。


「兵が警戒していないってことは……外の様子を確認しに来た冒険者かな?」


「あぁ……冒険者ギルドの指示で動いてるなら、門じゃなくて詰所から出入り出来るしね。それかも」


 エレナの言葉に、「なるほど!」と頷いた。


 カーンが冒険者に外の様子を確認させる……とは言っていたが、まさか街の外にまで出すとは思わなかったから気付くのが遅れたが、街中よりも外も見た方がわかりやすいもんな。


「私たちも行って、彼らに話を聞いてみようか。外に出る時、普段は警備の兵には挨拶はしているのかな?」


「一目でわかるだろうし別にしなくてもいいんだろうけれど……一応ね」


 大した手間でもないのに、それを省いたせいで誤射でもされたら堪ったもんじゃないしな。


「それなら私たちもそうしておこうか」


 エレナはそう言うと、門前の兵たちを指した。


 まだ距離があるから彼らはこちらに気付いていないが、サボらず周囲の警戒を行っているし、下りて行けばすぐに気付いてくれるだろう。


 俺はエレナに「了解」と伝えて、そちらに向かうことにした。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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情報はなるべく早く欲しいし直接聞きにいこ~
何か特別な事をやりに行くわけでも無いのに話数を重ねている! はっ? 何かの大事件の伏線か?!(緊張〜)
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