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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ

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 普段俺が来た場合だと、大抵俺の名前を先に挙げるだろう。


 まぁ……これでも結構騎士団でもお偉いさんだからな。


 だが、今回はあくまでオーギュストから伝令を頼まれた兵に勝手にくっついて来ただけだし、俺の名前は別に必要ない。


 ってことで、騎士団から……と伝えてもらったんだが、「何か厄介ごとか?」とでも言いたそうな表情をしている。


「団長からこちらを預かって来ました。どうぞ」


 彼が差し出したオーギュストからの手紙を、カーンは無言で受け取ると封を開けて読み始めた。


 最初は面倒臭そうな表情だったんだが、読んでいくにつれてその様子は薄れていった。


 詳細は俺も知らないが、書いている内容は大体予測出来る。


 カーンにとっては面倒ごとがいくつか解消されるはずだし……そりゃ、機嫌も良くなるだろう。


「良いこと書いてた?」


「ああ……大分な。お前は中を読んだのか?」


 カーンは俺の言葉にニヤリと笑みを浮かべながら、俺が内容を知っているかを訊ねてくる。


「読んでないよ。でも、会議にはちょっとだけど参加させてもらったし、内容は概ねわかってるけどね」


「お前は?」


 俺が答えると、今度は伝令の彼に顔を向ける。


「自分は聞かされています。もしカーン支部長殿が質問があるようなら答えるように指示も受けています」


 カーンは一度「ふん……」と鼻を鳴らすと、部屋にいる彼の補佐たちに聞かせるように内容を喋り始めた。


「騎士団側でも雨足が弱まったことを観測したらしい。ウチにはその確認の協力要請だが……丁度いいタイミングだったな。外に出ていた連中が気付いて報告に来ている」


「はっ。こちらの職員から説明されました」


 カーンの言葉に伝令役の彼が頷く。


「そのことに気付いたのはこれからダンジョンに潜ろうって連中だ。元々この街で活動していた連中だし、勘違いってことはないだろうな。まあ……引き受ける以上は他にもいくつかのパーティにも見て回らせよう。狩場決めで余っているのが下にいるだろうしな」


 カーンはそう言うと、ドンドンと床を鳴らした。


 先程俺たちが地下通路から入って来た時も、ダンジョン前のロビーには結構な数の冒険者が居座っていたし、彼らの中から適当に選べば十分人手は足りるだろう。


「協力感謝します。魔導研究所への連絡と、冒険者たちの武具の整備に関して工房への要請も騎士団から出しておきます」


「おう。商業ギルドの連中と重なると面倒だったが……上から要請があればこちらを優先してもらえるな」


 商業ギルドが工房エリアに一斉に仕事を頼んだのはつい先日だ。


 いくら職人を揃えたとはいえ、流石にこの短期間で終わるわけないし、既に活動を再開している冒険者たちはともかく、まだ休暇中の冒険者たちの武具がどうなっているかはわからない。


 もし間に合っていないようなら、冒険者ギルドが動く必要があったんだろうが……対立しているわけではないが、商業ギルドとは別派閥だし、カーンも面倒だと思っていたんだろう。


「でもさ、いくらウチが要請したって、職人の数は増えたりしないでしょう? 後回しにしちゃうの? アッチも必要なことだとは思うけど……」


 騎士団からの要請ってことはリーゼルからの要請でもあるわけだし、無理矢理仕事を押し付けることも不可能ではない。


 ただ、北側の開拓や調査に出発する前に間に合わせる必要があるし、そっちをないがしろにしてもいいんだろうか……と首を傾げていると、カーンが「問題無い」と首を横に振った。


「確かに無理矢理割り込んでも、職人たちや商業ギルドや商会との関係が拗れかねないからな。そんなことはしねぇよ。商業ギルドはいざって時に備えて職人をため込んでいるからな。そいつらを出させる」


「あ……ちゃんと考えてるんだね……」


 余力を残しているんなら、今がソレを必要としている時だし、しっかり吐き出して貰おう。


 俺が納得したのを見たカーンは、さらに話を進めていた。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
上の連中はバタバタしてるのに職人は余裕あるのか〜W
余裕なくやってるって事は上手く行ってないって事だから基本は平気よね
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