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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ

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「お疲れ様。アレクもこっちに来てたんだね」


 受付から中に入ってきた俺に、アレクは「ついさっき来たところだ」と頷いた。


「まあ……わざわざ俺が来なくてもいいかもしれないが、領都の冒険者ギルドがどう動くかを把握しておきたくてな。部屋にカーンもいる。アイツと話をしようとしたところで、お前も来たって職員が伝えに来たんだ」


 そう言うと、カーンの部屋に向かって歩き始めた。


「俺は地下からやって来たが……お前は外から来たんだな?」


「うん。先に貴族街とか北街を見て来たよ」


「どうだった?」


 何が……とは言わない短い質問ではあるが、商業ギルドの動きについてだろう。


「貴族街に変わりはなかったけど、朝に人の出入りがあったみたいだね。北街の工房がある場所とかは商会の馬車が荷物を運びこんでたよ」


「商会の馬車……? ああ、武具の用意か?」


「そうそう。最終調整は北の拠点でする……とか言ってたけどね」


「北の拠点は俺たちが滞在している間に色々使い勝手がいいように手を加えたし、あそこを北一帯の調査と探索の拠点にする予定なんだろうな。お前も今度立ち寄る際に覗いてみると良い」


「そういえば北の拠点内はまだ土地に余裕があったね。そうしてみるよ」


 俺がいた時は、兵たちはまだ宿泊する施設に集まっていたが、それとは別に何か建物を用意したんだろうな。


 雨の中だから本格的なものじゃないだろうが、作業する場所と休憩場所を分けることが出来るのなら、兵たちも気兼ねなく休むことが出来るだろう。


 ストレスも軽減出来るし、予定を変更して急な長期任務になっても大丈夫だったのかもな。


 喋りながら廊下を進んでいると、目の前からファイルの束を持ったおっさんたちがやって来た。


 そして、そのおっさんたちの中にカーンの姿もあることに気付き、「あれ?」と首を傾げる。


「おう! こっちだ!」


 向こうも俺たちに気付いたようで、カーンは側の会議室のドアの一つを指すと、その部屋に入っていった。


 俺とアレクは顔を見合わせるが、「まぁ……いいか」と向かうことにした。


 ◇


 会議室に入ると、カーンの指示に従って職員たちが机の上に地図やら資料やらを広げていた。


「悪いな。お前さんが来るんならこっちの方が都合がいいだろうと思ってよ。……別に聞かれて困るようなことでもないし構わないだろう?」


「構わないよ。この辺の様子を見に来たついでに挨拶でも……って思ってただけだし、この後の用事も特にないしね」


 部屋に入るなり話しかけてきたカーンに返事をしながら、机の前に飛んで行く。


「この辺の地図だね。一の森は入ってないけど……雨季明けの調査の件かな?」


 領都を中心にルバンの村から北の拠点までが、何枚もの地図を組み合わせて出来上がっている。


 商人たちについて話すのかと思ったが……どうやら違うみたいだな。


「お前も昨日話を聞いたんだろう? 上の方はルバンに積極的に協力するつもりはないみたいだし、それは別に構わないんだが……ウチはそうはいかないだろうしな」


 カーンはアレクを見てそう言った。


 それを聞いてアレクは肩を竦めている。


「アイツも一応気を使って場所を選んではいたんだが……今は特に大きな話題がないから暇なんだろうな。冒険者やその関係者に昨晩の内に話が伝わっていたんだ」


「ほぅ……結構行っちゃいそうな感じなのかな?」


「いや。ウチは冒険者への待遇が他所に比べると大分いいだろう? その中でも領都はいざという時の防衛にも駆り出される分、特に待遇がいい。ルバンのところも気を使っているようだが……領都には及ばないな」


「そうだねぇ……」


 単純に金の問題だけじゃなくて、職業自体の街での信用度とか住民からの受け止められ方とか……この規模の街だと考えられないくらい、ウチは冒険者の受けがいい。


 一時的な依頼でとかならともかく、そうそう街から離れようとは考えないだろう。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
どこもかしこも人材不足だねぇ
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