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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ

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2027/2095

2022

 疲弊した姿を隠す気がないセリアーナに驚きながらも、テレサはセリアーナやフィオーラから報告を受けていた。


 ちなみに俺は寝転がったままだが……それはいつものことだ。


 テレサも、使用人を含む他の皆も気にせずにいる。


 もっとも、使用人たちは話の内容の方が気になっているのかもしれない。


 内容を聞き洩らさないように、ジッとしたままセリアーナたちの話に耳を傾けている。


 北に延びる街道周辺が少々騒がしくなるかも……ってくらいで、そこまで重要な内容ではないと思うが……恐らく執務室から商会に流れてくる話よりは、ここで聞いた話の方が詳しいし早く実家に伝えることが出来るだろう。


 もしかしたら、雨季明けに領都から各地へ送る商隊の護衛を、彼女たちが係わりのある商会が他より先行して確保出来るかもしれない。


 腕はもちろんだが、信用出来る護衛を雇うのも大事だしな。


 まぁ……彼女たちのことは置いておこう。


 それよりこっちだ。


「雨季が明けてからは貴女はどうするのかしら? セラとジグハルトは……街の外に出る機会が多そうだけれど……例年通りなら長期ではないけれどアレクたちもそうなるはずよね」


 テレサへの報告が終わり、今は彼女の予定がどうなっているかを訊ねている。


 テレサは雨季とか関係無しにいつも忙しい人だが、それでも今年は特に忙しかった気がする。


 アレクと途中からリックも街を離れていたから、彼らの代理をテレサが務めていた。


 騎士団本部と冒険者ギルドどころか、状況によっては各門の指揮まで執っていて、そのせいか今年の雨季の間は彼女を屋敷で見かけることが少なかった。


 二人が街に戻ってきたとはいえ、彼らは彼らで一番隊と二番隊の通常の任務があるし、急な代理をする必要がなくなるとはいえ、テレサが忙しいことに変わりはない。


 いくら彼女がタフでも、流石にバテてしまうんじゃないかとセリアーナも危惧しているんだろう。


 だが、テレサは苦笑しながら「いいえ」と首を横に振った。


「これからは領都を訪れるお客様方に備えて、私はいつでも連絡が取れる場所での待機が増えてきます。特に今年はその連絡が遅れている都合上、場所も騎士団本部か……執務室になるはずです」


 領内の巡回に出かけたり訓練を付けたり、体を酷使することはないんだろうが……。


「……文官よりの仕事が増えるのね。体は疲れなくても頭も疲れるのよ? 適当に休める時は休んで頂戴」


 セリアーナが溜め息交じりにそう言うと、テレサは「もちろんです」と頷いている。


 どうにも俺たちとではテレサの休憩の意味合いが違っている気もするが……今更テレサが体調管理を失敗するようなこともないだろうし、その辺は無理に口を挟まなくてもいいだろう。


 とはいえだ。


 いくら彼女が大丈夫とは言っていても、俺にも出来ることがある。


 今年はウチを訪れるお客さんも減るし、俺が施療を行う機会はずっと少ない。


 その分をテレサに回すのはありだな。


 昼間は普段通り仕事をしていても、夜にはこっちに来る余裕はあるだろうし、その時に軽く施療を行うようにしよう。


 セリアーナたちの話を聞きながら、俺はそんなことを考えていた。


 ◇


 あの後しばらく話し合いは続いていたが、一先ず一通り終わったところで、「また夜に」と言って再びテレサは部屋を出て行った。


 今度は騎士団本部に用事が出来たらしい。


 北の拠点のジグハルトと行動する兵の人選を行うんだとか。


 そして、エレナも今日はもう屋敷に戻っているし、夕食後はフィオーラを含む三人で部屋でダラダラ過ごすことになった。


 もうじき街が本格的に忙しくなるし、俺はともかく彼女たちがゆっくり出来る時間はそろそろ終わりだろう。


 後でテレサもこっちに来るそうだが、珍しく酒なんかも飲んでいるし……彼女たちもそのつもりみたいだな。


「んじゃ、オレはお先に寝させてもらうよ。二人とも飲み過ぎないようにね」

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
セラさんがお酒飲んだらどうなるかちょっと気になる
やはり人手不足が深刻だなぁ どうにかしたいけどすぐに解決する話でもないんだよね
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