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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
6章・領都も色々面白い

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つい先程リーゼル達が出て行き、部屋にはいつものメンバーと、ジグハルトとフィオーラが残っている。

リーゼルが中心になって話を回していたが、特にそこに参加する様子もなかったけれど、何か用事でもあるんだろうか?


「ちょっと着替えてくるね」


話が始まったからついついそのまま聞いていたが、ダンジョンから直帰で着替えも手洗いもしていない。

2人がいるからここで【隠れ家】を発動するわけにもいかない。


「寝室を使っていいわ。フィオーラが話があるそうよ」


「む?」


フィオーラが?


「ジグの事なんだけれどね?お願いしたいの」


ジグハルトの方を見ると面倒くさそうな顔をしている。

何だろうか?


「まぁいいや。着替えてくるね」


一言断り、奥のドアから隣の部屋に向かった。


この部屋の更に奥に寝室があり、そこには流石に風呂は無いものの簡単な洗面台が付いている。

ついでに俺のメイド服の予備も何着か置いてある。


一応この屋敷には俺の個室も用意されているが、セリアーナが【隠れ家】を使いたがった事もあり、王都と同じく夜は俺もこの寝室で過ごしている。

そして就寝は【隠れ家】で、だ。


ちなみに、使用人達もだが親父さん達にもオレはセリアーナと同じベッドで寝ていると思われている。

ヌイグルミの様な扱いだ。

それで俺の扱いが変わるわけでも無いし、本人が気にしていないのならそれでいいんだろう。


って事で、着替え完了。

何の用なんだろうな?



「ジグさんに【ミラの祝福】?」


そう言う事らしい。

……どういう事なんだ?


「新領地の開拓という一大事業に関わるんですもの。服装だけでなく整えられるものは全部やっておくべきよ」


「私も賛成ね。全身をやる必要は無いけれど、せめて顔だけでもやっておくべきよ」


セリアーナもその意見には賛成の様だ。

見ればエレナも頷いている。


「……アレクはいいの?」


「まだ若いでしょう?」


「……なるほど」


ジグハルトなー……。


酒は好きらしいがちゃんと節制している様で、むしろ引き締まった体をしている。

それでも流石に、顔には年相応に皴が浮いたりはしているけれど、老けている印象は受けないが……おっさんだ。


これだけの有名人だし、ルトルでも彼の名を知っている者は多いだろう。

ただ、写真の無い世界だし、顔を知っている者は知名度に反して多くないはず。


別に会ってがっかりするような見た目じゃ無いけれど、ケア出来るのならやっておいた方がいい。

そんなところかな?


そして、ジグハルトはそれ程乗り気じゃないようだが、女性陣の押しに負けたんだろう。


「そこのソファー使ってもいいかな?」


ジグハルトとフィオーラが座っているソファーを指した。

今は2人だけだが4人位はかけられる大きさだし、横になるには十分だ。


「構わないわ。今からやるの?」


「時間無いし早い方がいいでしょ。ジグさん、上脱いでそこに横になってよ」


許可出たし、さっさと片付けるか。


「セラ?顔だけでいいのよ?」


受けた事のあるフィオーラは、服を脱がせたことで胴体もやると思ったんだろう。

だが違う。

伊達に王都で小遣いを稼いでいた訳じゃ無いからな!


「いいからいいから。そのまま動かないでね。んじゃ、失礼して……」


訝しげな顔をしつつも素直にソファーに横になったジグハルト。

両腕を腹の上で組ませてから、その胸に座った。


「っ⁉おいおい……」


更に下半身の方に足を延ばし、後ろに回した両手で顔を抑える。


「いいからいいから……」


何やら声がするが、説明するよりやって見せた方が早いから、無視して進める。


「ほっ!」


服の中のタイマーを引っ張り出し、スタートだ。


「……そんなので出来るの?」


王都の施療に何度か立ち会ったセリアーナも初めて見るだろう。

まぁ、この体勢でやるのは初めてだからな。


「流石に奥様方相手にこれは出来ないからね……。でも効果は一緒だから大丈夫だよ」


さて、1時間どうやって潰そうかな……。

セラ・【隠れ家】【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】・3枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・31枚

エレナ・【】・【緑の牙】・2枚

アレク・【】・【赤の盾】【猛き角笛】・5枚

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ミラの祝福にも色々なやり方があるんですねぇ。 そういえばチャームポイントのソバカスはまだ残っているのかしら? 人によっては何としても消したいほどにコンプレックスとなるものですが、女神…
[一言] 胸や腹からも力を注ぐけど、顔にだけ効果を発揮させる感じでペースアップってこと? てか、その体勢、微妙に沿っててキツくない?
[一言] 最初うつ伏せかと思ったけど後ろに回した両手で顔を抑えたってことは仰向けですかね。
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