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人類滅亡の最後の鍵は今ここに  作者: ひまなひと(カニ3隊)


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21話

 そんな計画を立てつつ、日が経っていく。


 正式に王女の婚約者にあの転生者が当てられたのだった。その際に挙げられた勲章は、王女誘拐から助けたというものだった。確か倒したものはオークとかの魔物だったはずだけどな…。


 皇女と釣り合うため、爵位を上げる必要がある。そのため、殺したのはオークではなく誘拐犯に仕立て上げたのだった。そのことを知っているのは国の上層部だけだ。


 改変や邪推はいくらでもすることができる。そして、国の中では討伐されたオークはテイマーが行ったのでは?と疑われているのだった。


 ___


 そんな町中が浮かれ始めていたこの頃、学校の入学式が行われる。


 学校があるのはこの王都ただ1つだけだ。魔法から戦闘術、生産とあらゆる科目を学ぶことがこの王都にある学校だ。


 国としての法律から、王都以外に大きめの学校を作ることができないようになっている。


 だが、魔法専門や戦闘専門といった1つの科目に特化したものであれば作ってもいいようだ。といっても許可出しや運営費用などを考えて、大きめの街でしか行われていないのだった。


 狙いとしては、金を落とさせるためだろう。家賃や食費を嘔吐で消費することで、一部税金が王の元に入る。そして還元していくのだ。これにより循環が生まれ、金がよく回るようになる。


 それだけではない、貴族ごとの力も減らすことにもつながる。法律その2では、貴族は強制的にこの学校に入学と決められている。


 貴族はこの王都での生活が一定期間義務付けられているのだ。王都に大きめの豪邸を建て、それの維持費や土地税で金を持っていかれる。


 働かなかったり、税金のやりくりを失敗したりすれば、この経費を払うことができず借金となる。ひどい話だ。不満も出るが、王はそれを握りつぶす。


 そんな反乱が少しづつ話として上がってきているのだった。


 ___


 学校への入学テストが始まる。テスト前に軽くあの貴族の仲間入りをした転生者の姿を確認しておいた。


 といっても貴族になってすぐだ。そのため、周りにはその爵位にあやかろうとする異性のものたちが溢れている。


 そして、休憩時間には王女と貴族の幼子がやってくる。転生者の周囲を囲っていた平民は蜘蛛の子を散らすように遠ざかっていくのだった。


 貴族であれば、すでに試験は終わっている。そのため、ここに貴族が来ていること自体が異質なのだ。何をして癇癪に触れるかもわからない。癇癪に触れたところで即死刑を言い出すのかもしれない。


 そんな暴挙が許される程度の権力は持っているだろう。何をされるかもわからない、その異質さに緊張感が走っているのだった。


 と言いつつも何も起きずに、校舎の外にあるベランダで3人+α(護衛)でご飯を食べ、筆記系のテストが終わるのだった。手応えは100%正解は目指してはいないが、合格点は通っているだろう。


 解けないような問題もなかった。9割か8割は余裕といったところだ。


 昼が終わり、戦闘系の試験が始まろうとしている。戦闘系といっても、近接と遠距離、どちらもの3つのうち1つ選ぶことになる。両方できるのであれば、両方を選びどちらか良い方が採点として記載されるらしい。


 そのため、近接と弓の試験を受けることになったのだった。

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