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石川 翠さま
ある日の昼 ふとこぼれた涙
隣には 小さな温もり 安らかな寝息
大人になって 涙は嬉しくても流れるのだと知った
ふにゃふにゃとした 力ない生き物
起きていれば 一丁前に生意気ばかり
それでも 何よりも愛しいと思うのだ この愚かな母親は
ある日の昼 ふとこぼれた涙
薔薇色の頬を そっと撫でてみる
汚れを知らぬ心そのものに 柔らかなその頬を
君からは いつかクソババアと呼ばれるのだろう
けれどそれさえも きっと嬉しく思えるのだ
さあすくすくと大きくなれ 世界は君たちのものだ




