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この世界の1575年時点における世界情勢のまとめ

 これまでるる述べてきましたが。

 この世界の日本は、1575年時点で南北米大陸に豪州大陸の周辺、更に東南アジアやインド洋沿岸等に拠点を構えて植民地化を進めています。

 つまり「皇軍来訪」以来、順調に日本は世界の覇者の路を歩み、世界には「パックス・ジャポニカ」がもたらされるのでは、となりつつあったのです。

 その路を歩もうとしていた日本の一大蹉跌といえるのが、北米植民地の独立戦争になります。


 さて、この時点で日本以外についての世界情勢をざっと述べると。

 まず、明や朝鮮と日本の関係ですが、本来的には戦争状態の筈ですが、1575年時点では絶交状態と言ってよい有様で、お互いに貿易が行われて人民の往来も黙認されている有様です。

「皇軍来訪」直後から暫くは、明や朝鮮で倭寇が猖獗を極めるといってよい状況でしたが、日本が支援する倭寇の武力強化によって、明や朝鮮に倭寇を取り締まる力が現実には徐々に無くなったことから、現実の前に明や朝鮮は倭寇が求める密貿易を実質は認めるようになり、結果的に日明や日朝貿易は活発になって、本来は戦争状態なのに貿易が行われていて、人民の往来も隠密裏であれば黙認状態になっています。


 東南アジア諸国やインド洋沿岸諸国では「パックス・ジャポニカ」が事実上は成立していて、活発な海上交易による利益を各国が基本的に謳歌していることから、平和が維持されています。

 とはいえ、その一方でインド亜大陸内陸部では、ほぼ史実同様にムガール帝国の勃興から大規模な戦乱が起きており、日本はその戦乱に巻き込まれないように、インド亜大陸内陸部への介入回避を図っている現況にあります。


 そして、オスマン帝国は史実では世界最強国の一角を占める存在でしたが、この世界ではエジプトが事実上の独立を果たしたことから、国力が大いに損なわれています。

 そのためにマルタ島が事実上はエジプト領になる事態等が起きて、ジブラルタルが日本に租借されたことが相まって、地中海の覇者はオスマン帝国から日本に事実上は移行する事態が起きています。

(勿論、その陰でスエズ運河開削等に関する問題も絡んでいた訳ですが)


 欧州諸国、中でも西欧諸国は日本の侵出により大打撃を受けました。

 特にスペイン及びポルトガルは、対日戦争による消耗(それこそ全ての植民地を失ったのです)から、大国の地位から完全に転落しています。

 イングランドやフランス等にしても、欧州以外への侵出は断念せざるを得ない有様です。

 更に日本の世界への侵出は、スペインやポルトガルが植民地を失ったことも相まって欧州全体に大規模なデフレ不況を引き起こす事態までも起きたのです。


 こういったことが絡み合った結果、欧州やアフリカから南北米大陸に年季奉公人が大規模に赴く事態が起きてしまったのです。

 尚、この年季奉公人は特に男性に限られるものではなく、男女ほぼ同比率で赴く事態が起きています。


 更に言えば、作中で言うコンスタンティノープル公会議の影響が、徐々に出つつあります。

 この公会議によって、(ローマ)カトリックやプロテスタントは全て異端キリスト教であると断罪されてしまったのです。

 勿論、カトリックやプロテスタントは反論に努めていますが、ローマ教皇以外の全ての総主教が公会議に出席した上で、カトリックやプロテスタントは異端キリスト教と断罪した影響は徐々に信徒の間に動揺を引き起こしています。


 そして、ユダヤ教徒の間にも、シオニズム運動が「皇軍来訪」で胎動しつつあります。


 こういった宗教の様々な影響を描くのは、恐らく第9部以降になりますが。

 そういった伏線(?)が張り巡らされた状況にこの世界はあり、第7部以降で描きます。

 これで完結します。


 ご感想等をお待ちしています。

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― 新着の感想 ―
[良い点] >結果的に日明や日朝貿易は活発になって、本来は戦争状態なのに貿易が行われていて、人民の往来も隠密裏であれば黙認状態になっています。 近江商人の言う三方良し。 中国朝鮮の人民は安くて良い産…
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