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日本本国内について

 さて、前話で日本人の人口は約2000万人に、作中の1575年段階でなっていると述べましたが。

 その内の約8分の5になる1250万人程の日本人が、日本本国内に住んでいます。


 えっ、750万人も30年程で日本本国から出て行ったの?

 というツッコミの嵐が起きそうですが、それは誤解です。

 実際に日本本国から出て行った日本人は350万人余りで、それこそ移住先の自然増や移住先の原住民等と結婚したり、養子として迎えたり、といった事情で現地で増加したことから、日本本国以外に住む日本人は約750万人程になっています。

(それでもかなりの日本人が、日本本国から出て行ったと言われて当然ですが)


 植民地における詳細は後述するとして。

 前話で書いたように、日本本国内で人口が急増するようにはなりましたが、そんなに急激に農地を増やすことはできませんし、都市(商工業地帯)に出稼ぎに行っても働く場所がそうある訳ではありません。

 そのために、生きていくため、又は稼ぐために日本本国から植民地を目指す日本人が「皇軍来訪」から1560年代後半までは極めて多く、「皇軍来訪」から30年経った現在では約1250万人が日本本国内に住む状況になっています。

 それに作中でも描きましたが、ゴールドラッシュが起きたり、信仰上の理由から日本国外に行こうと決断したりという人が多々出たのもあります。


 ですが、生きていくため、又は稼ぐために日本本国外の植民地を目指す日本人は、1560年代後半から減少するようになりました。

 その理由ですが、「皇軍来訪」によってもたらされた知識や技術等の咀嚼が日本本国内で徐々に進むことによって、それこそ本格的な商工業地帯、都市が日本本国内で出来るようになり、日本本国外の植民地を目指すことなく、そういった都市へ農村部から出稼ぎに行って定住する人の波が定着するようになりました。

 わざわざ全く見知らぬ土地、植民地に行くよりも、ある程度は状況が分かる都市に出稼ぎに行こうという方向に日本本国の日本人は流れるようになったのです。


 こうした流れが相乗効果を生んで、日本本国内の工業化が本格的に進んでいます。

 そして、その裏では日本本国内の流通網が順調に整備されていったというのもあります。


 まずは「皇軍」がもたらした様々な未来知識により、河川等では大規模な改修が行われました。

 例えば、史実では江戸時代になって行われた利根川東遷や大和側の大規模な移動、更に明治時代以降になった濃尾三川や信濃川の大改修等々です。

 それによって洪水等の被害が激減すると共に、その新たな河川流路に基づいて大規模な道路網や港湾の整備が行われたのです。

 

 この道路網や港湾の整備は必然的に、日本の国内外の物資の流通を活発化させました。

 更に「天文維新」によって日本国内の関所等が全廃され、通行料等が不要になったことも、日本の国内における物資の流通を容易にさせ、又、活発化させた一因です。

(それで、海賊衆が正業に就く事態等も起きた訳ですが)


 更に物資の流通が活発化したことは、皇軍知識による工業化を大いに進めることになり、日本国内の労働者を激増させるという副産物もありました。

 更に言えば、終身雇用制度等は影も形もない時代でしたから、労働者は少しでも良い条件と見れば転職するのが当たり前でした。


 このことが外国人を中心とする年季奉公人制度を、日本本国内の労働者は敵視する原因となりました。

 日本本国内の労働者にしてみれば、年季奉公人制度は労働条件を悪化させる要因だったからです。

 そして、労働者の声を主な背景にして、日本本国内では外国人の年季奉公人は法律で禁止される事態が引き起こされました。

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